比重2.7と軽く、熱と電気をよく伝える金属。表面に生じる酸化皮膜によって内部が保護されるため腐食しにくい。

アルミニウム

アルミニウムとは、比重2.7の軽い金属のこと。銀白色で、熱と電気をよく伝え、磁気を帯びない。元素記号はAlである。

解説

最大の性質は軽さで、鉄や銅のおよそ3分の1の重さしかない。純アルミニウムのままでは軟らかいが、マグネシウム、マンガン、銅、けい素、亜鉛などを加えて合金とし、圧延や熱処理を施すことで強度を高められる。単位重量あたりの強度が大きいため、軽さと強さの両立が求められる用途に向く。

錆びにくい金属として扱われるが、これは化学的に安定しているためではない。アルミニウムはむしろ反応しやすい金属で、空気中では表面がただちに酸素と結びつき、酸化アルミニウムの薄い皮膜をつくる。この皮膜は厚さが1ナノメートル程度と極めて薄いものの、それ以上の反応を起こさないため、内部の金属を保護する役割を果たす。表面の膜が内側を守っているという構造は、ステンレス鋼とも共通する。

家具や照明では、椅子の脚やフレーム、ベース、照明器具のシェードや反射板、押出成形による直線的な部材などに用いられる。熱伝導率が鉄の約3倍と高く、放熱が求められる照明器具では素材そのものが放熱の役割を担う。よく磨いた表面は光をよく反射するため、反射板としても機能する。イームズ夫妻のイームズ アルミナムグループ チェアは、ダイカストで成形したフレームに布や革を張り渡した構成で、戦後に精錬と加工が進んで扱いやすくなったこの材料の性格が椅子の形に直接現れている。

表面の仕上げには幅がある。アルマイトと呼ばれる陽極酸化処理によって皮膜を人工的に厚くすれば、耐摩耗性が上がり、着色もできる。粉体塗装や研磨、ヘアラインなどの仕上げも行われる。素材の色をそのまま見せるか、色を与えるかで印象が大きく変わる点は、設計上の選択肢として扱われる。

なお、リサイクルに要するエネルギーは新たに地金を製造する場合のわずか3パーセント程度で済み、再生した地金の品質も新地金とほとんど変わらない。

Reference

アルミニウムとは(一般社団法人 日本アルミニウム協会)
https://www.aluminum.or.jp/wp-content/themes/dp-colors/img/AboutAluminum.pdf
Eames Aluminum Group Lounge Chair(Herman Miller)
https://store.hermanmiller.com/living-room-furniture-lounge-chairs-ottomans/eames-aluminum-group-lounge-chair/724.html

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