MDF Italia(MDFイタリア)
MDF Italiaは、イタリア・マリアーノ・コメンセに拠点を置く家具メーカーである。1992年、Bruno Fattoriniが設立した。部材の断面を細く保ち、要素を減らす方向で構成を組み立てる設計を軸とする。アルミニウム、樹脂、軽量セメントなど、建築の分野で用いられていた素材を家具へ導入してきた。2007年にCassina家の傘下に入り、2019年には家具メーカーAcerbisを取得している。
事業と製造の実体
MDF Italiaの製品を規定しているのは、部材を減らす方向の設計である。同社はこれを引き算の作業と説明しており、素材、要素、接合の点数を減らしながら構造を成立させる構成を採る。部材が減れば断面への荷重が増すため、素材の性能が形を規定する関係にある。
この条件から、建築の分野で用いられていた素材が家具へ持ち込まれた。超高性能繊維補強コンクリートは、建築では薄い板で大きな面を支えるために用いられる材で、これを卓の天板に転用すれば、厚みを抑えたまま広い面が成立する。樹脂と大理石も同様の目的で用いられる。
製造では、工業的な工程と職人の手作業を製品ごとに使い分ける。量産に適した部材は機械加工で、仕上げや接合の一部は手作業で処理する構成にあたる。
ランダムキャビネットは、棚板の位置を不規則に配する書棚である。棚板が構造材を兼ねるため、配置が偏れば荷重の伝達も偏る。位置の自由度と構造の成立を両立させる設計が要る。
沿革
1992年、Bruno FattoriniがMDF Italiaを設立した。経済学からデザイン、アートディレクションへ転じた人物にあたる。当時、要素を減らす方向の設計は限られた範囲の動きだった。
同社は創業当初から素材の実験を製品開発の一部としてきた。樹脂、建築分野でのみ用いられていた軽量セメント、大理石を天板へ採用するなど、家具では例の少ない素材を導入している。
2007年、Cassina家の傘下に入った。2019年には、150年以上の歴史を持つイタリアの家具メーカーAcerbisを取得している。
現在も本社をマリアーノ・コメンセに置き、住宅向けと業務用の双方へ製品を供給する。
デザイナーとの協働
MDF Italiaの製品開発は、外部の設計者との協働によって進む。部材を減らす方向の設計では、素材の性能が形の可否を決めるため、設計案は素材の選定と並行して検討される。新しい素材を導入する場合は、加工の方法から検討することになる。
創業者Bruno Fattoriniが長くアートディレクターを務め、自身も製品を設計した。このほか複数の設計者との協働が行われている。
主な製品群
ランダムキャビネットは、棚板の位置を不規則に配する書棚である。棚板が構造材を兼ねる構成を採る。
このほか、卓、椅子、ソファ、収納、間仕切りを扱う。天板には樹脂、軽量セメント、大理石などが用いられる。
基本情報
| ブランド名 | MDF Italia(MDFイタリア) |
|---|---|
| 設立 | 1992年 |
| 創業者 | Bruno Fattorini |
| 本社所在地 | イタリア・マリアーノ・コメンセ(ミラノ北部) |
| 資本関係 | 2007年よりCassina家の傘下。2019年にAcerbisを取得 |
| 事業内容 | 家具の設計、製造および販売 |
| 公式サイト | https://www.mdfitalia.com |
Reference
- MDF Italia - 公式サイト
- https://www.mdfitalia.com