MDF Italia:イタリアンデザインの革新的パイオニア

MDF Italia(MDFイタリア)は、1992年にブルーノ・ファットリーニによって設立され、ミラノ北部のマリアーノ・コメンセに拠点を置くイタリアの家具デザイン企業です。デザインの中核的価値を最前線に据えた躍動的なビジョンのもと、創造性、革新性、技術、そしてデザインという四つの基軸を通じて、現代デザインの規範を定義し続けています。形態の軽さ、素材の革新、タイムレスな美学を特徴とする同社の作品は、単なる製品を超えた「思考の形態」として、世界中の住宅空間から商業施設まで、多様な環境に調和する普遍的なデザインを提供しています。

2007年にカッシーナ家の傘下に入り、2019年には150年以上の歴史を誇るイタリアの家具会社アチェルビスを買収することで、その影響力をさらに拡大しました。ミニマリズムを独自の解釈で昇華させ、アルミニウム、クリスタルプラント、軽量セメントなど革新的な素材を家具デザインに導入した先駆者として、MDF Italiaは常に時代性を保ちながらも流行に左右されない、真の意味でのコンテンポラリーデザインを追求し続けています。

ブランドの理念と哲学

MDF Italiaのデザイン哲学は、「物質をアイデアで形作ること」という信念に根ざしています。同社にとってデザインとは、継続的な引き算の作業——素材、要素、思考の削減——を通じた統合のプロセスであり、その結果として生まれる作品は、形態の軽さと構成のバランスによって特徴づけられています。

核となる価値観

  • シンプルさ:本質を追求し、不要な装飾を排除した純粋な形態への探求
  • 軽さ:視覚的にも物理的にも軽やかな存在感を実現する設計思想
  • 文化性:深い文化的知識と美学への理解に基づいた創造
  • 革新性:技術と素材における絶え間ない実験と挑戦
  • 時間性:流行を超越したタイムレスなデザインの追求
  • アイデンティティ:空間の精神を尊重しながらも独自性を保つバランス

デザイン手法

MDF Italiaの美学は、何よりもそのデザイン方法論に表れています。プロジェクトの本質を明らかにし、その実体を触知可能で視覚的なものにすることを追求しています。技術革新と素材革新は、創業当初から実験の場として同社を特徴づけてきました。クリスタルプラント、建築分野でのみ使用されていた軽量セメント(UHPFRC)、大理石をテーブルトップに採用するなど、業界に先駆けた取り組みを行ってきました。

同社は、望む最終結果に応じて、産業的プロセスと職人的プロセスの両方を使い分けます。その家具と調度品は適応性があり、普遍的でタイムレスなデザインのおかげで、多様な環境に生き生きと溶け込むことができます。本質的で機能的、そして柔軟な作品は、その存在によって周囲の美学を支配しようとするのではなく、むしろそれぞれの空間の精神を尊重します。

ブランドヒストリー

創業期(1992年~2007年)

1992年、経済学者からデザイナー、そしてアートディレクターへと転身したブルーノ・ファットリーニが、深い文化的知識と美学への洞察に基づいてMDF Italiaを設立しました。当時、ミニマリズムはニッチな動きから新しい創造的アプローチの源泉へと進化しつつあり、MDF Italiaはこのミニマリズムを独自の方法で解釈しました。それは、根本的で革新的な視点を表現する研究を通じたものでした。

伝統的にワークスペースと関連づけられてきた技術素材であるアルミニウムを家庭環境に導入し、外見上はミニマリストでありながら前衛的な構造を隠し持つ製品を生み出しました。ファットリーニは15年間にわたって会社を経営し、本質に基づくライフスタイルへのコミットメントを貫き、書棚、テーブル、椅子を含む完全なコレクションを開発しました。この時期に、MDF Italiaは急速にイタリアで最も興味深く革新的なデザイン企業の一つへと変貌を遂げました。

カッシーナ家による新章(2007年~現在)

2007年、イタリアデザイン界の歴史的な出来事が起こりました。カッシーナ家がMDF Italiaを買収し、創造的革新へのコミットメントを強化する新たな章が始まったのです。カッシーナという家族名は、起業家、ブランド、デザイナーの名前が重なり合うイタリアデザイン史の一部でもありました。2013年には、ウンベルト・カッシーナが正式に会社を継承し、ブランドの核となる原則を受け継ぎながら、それを最高レベルまで高めることで、MDF ItaliaをMade in Italyデザイン家具界における最も著名なブランドの一つへと導きました。

2019年には、150年以上の伝統を持つイタリアの家具会社アチェルビスを買収し、企業の遺産をさらに拡大しました。この戦略的な動きにより、MDF Italiaは歴史的な工芸技術と現代的なデザイン革新を融合させる独自の立場を確立しました。

栄誉と評価

MDF Italiaの卓越性は、数々の国際的な賞によって認められています。2006年には象徴的なRandomブックケースが第21回コンパッソ・ドーロ(イタリア産業デザイン協会賞)に選出され、2024年にはSnøhettaによるArrayソファシステムがArchiproducts Design Awardsを受賞、2025年にはADI Design Index 2025に選出されるなど、継続的な革新性が評価され続けています。

2024年にはウンベルト・カッシーナ会長が、イタリア産業デザイン協会(ADI)とADI財団から名誉あるコンパッソ・ドーロ・キャリア賞(第28回)を授与されました。これは、同社のデザイン界への多大な貢献と持続的な革新への取り組みを象徴する栄誉です。

主要デザイナー

MDF Italiaの成功は、世界中の著名なデザイナーとの協働関係に支えられています。各デザイナーは独自のビジョンを持ちながらも、ブランドの核となる価値観を共有し、一貫したアイデンティティを持つコレクションを生み出しています。

ジャン=マリー・マッソー(Jean-Marie Massaud)

トゥールーズ生まれのフランス人デザイナー、ジャン=マリー・マッソーは、MDF Italiaを代表するデザイナーの一人です。1990年にパリの国立産業デザイン学校「レ・アトリエ」を卒業後、統合、削減、軽さを追求する姿勢を一貫して保ち続けています。2000年にスタジオ・マッソーを設立し、活動を建築と開発戦略の分野にまで拡大しました。

彼の作品は、有機的で流動的な形態が特徴であり、現代的な美学とシームレスに融合しています。視覚的に美しいだけでなく高度に機能的なデザインを創造する卓越した能力を持ち、快適さとエレガンスのバランスを実現しています。持続可能性と環境責任への強調は、エコフレンドリーな素材の使用と環境意識の高い実践へのコミットメントに明らかです。

MDF Italiaのために創作した象徴的なFlowコレクション(2009年発表)とRock Tableは、同社のベストセラー製品となっています。Flowコレクションは、椅子、アームチェア、スツール、プーフ、アウトドアバリエーション、コーヒーテーブルを含む多様なシーティングファミリーで、時代を超えたアイコン性、持続可能性、快適さ、そして本質的な現代デザインを体現しています。

ノイラント・インダストリーデザイン(Neuland Industriedesign)

1997年にミュンヘンで設立されたドイツのデザインスタジオ、ノイラント・インダストリーデザインは、エヴァ・パスターとミヒャエル・ゲルトマッハーによって率いられています。家具から化粧品まで、さまざまな分野でサービスを提供し、デザインを各製品の本質を発見することを目的としたプロセスと捉えています。

「棚の上の本は、その内容と注意を引きたいという欲求を伝える。このように、プロジェクトの焦点は表面そのものから、その上に置かれた本へと移る」というこの哲学に従い、彼らは2005年にMDF ItaliaのためにRandomモジュラー・ブックケースをデザインしました。このアイコニックなベストセラーは、2006年に第21回コンパッソ・ドーロに選出され、ブックケースの概念を革命化しました。

Randomは、機能的な収納容器をデザイン彫刻に変容させた作品です。不規則に配置された棚が空間にリズムを与え、書籍や個人の品々を収容することで、使用する人の個性を表現します。20年以上経った今でも、MDF Italiaコレクションのアイコンの一つであり続け、Random Box、Random Cabinet、Randomito、Randomissimoなど、多様なバリエーションを展開しています。

スノヘッタ(Snøhetta)

ノルウェーを拠点とする国際的な建築・デザインスタジオ、スノヘッタは、MDF Italiaのために革新的なArrayソファシステムをデザインしました。Arrayは、快適さを損なうことなく最大限の柔軟性を提供するよう設計されたモジュラーソファシステムで、より責任ある方法で実現されています。

直線的および曲線的な7つのシーティングモジュールと4つのテーブルで構成され、すべて完全にカスタマイズ可能なセットアップとなっています。構造はリサイクルポリプロピレンの射出成形ベースで作られ、座面と背もたれは51%のリサイクル素材で構成されたバイオフォームポリウレタンで成形されています。分解を念頭に置いて設計された各要素は、修理、交換、リサイクルを容易にし、時間の経過とともに素材使用を削減しながら長寿命を促進します。

2024年にArchiproducts Design Awardsを受賞し、2025年にはADI Permanent Design ObservatoryによってADI Design Index 2025に選出されるなど、高い評価を受けています。Arrayは、環境責任を優先しながらも品質や快適さを妥協しない、より意識的な家具デザインへの進歩的なアプローチを体現しています。

ピエルジョルジオ・カッツァニーガ&ミケーレ・カッツァニーガ

イタリアのデザインデュオ、ピエルジョルジオ・カッツァニーガとミケーレ・カッツァニーガは、1999年から緊密に協働しています。ミラノ工科大学で産業デザインを学んだ彼らは、2004年からMDF Italiaと協力し、本質性と機能性のアイコンとなるTenseテーブルコレクションを創作しました。

ピエルジョルジョ・カッツァニーガは語ります。「最初から、MDF Italiaとは、そのシンプルさと絶対的な性質を通じて感情を喚起できる、高性能な家具を創造する必要性を共有してきました。」Tenseテーブルは、ミニマルでアイコニックなデザインによって特徴づけられ、同社のベストセラー製品の一つとなっています。多様なサイズと仕上げオプションにより、多くの文脈とスタイルに理想的な高い汎用性を持つコレクションとなっています。

その他の主要デザイナー

ピツォウ・ケデム(Pitsou Kedem)
イスラエルの建築家。Pentagrammaオープンシステムをデザインし、軽さの価値を中心に据えた洗練された方法でオープンシステムのコンセプトを体現しています。また、ミラノサローネのためのスタンドデザインも手がけ、建築とデザインの対話の模範的な例として評価されています。
フランチェスコ・ロータ(Francesco Rota)
Cosyアウトドアソファのデザイナー。時代を超えたライン、柔らかく包み込むようなデザイン、適応性、多様なキャラクターによって、幅広い状況、環境、フレームワークで最高の快適さを提供するパッド入り家具を創造しました。
ラモン・エステベ(Ramón Esteve)
スペインのデザイナー。Arpaアウトドアソファを創作し、最も美しく魅惑的な楽器の一つであるハープからインスピレーションを得た作品を生み出しました。
ブルーノ・ファットリーニ(Bruno Fattorini)
MDF Italiaの創業者であり、デザイナーでもあります。Link 1などの作品を通じて、ブランドの初期のアイデンティティ形成に重要な役割を果たしました。

代表的なコレクションと製品

Randomコレクション:デザイン彫刻としてのブックケース

2005年にノイラント・インダストリーデザインによってデザインされたRandomブックケースは、MDF Italiaコレクションの時代を超えたアイコンであり、ブックケースの概念を革命化した作品です。わずか6mmの厚さの不規則な棚で特徴づけられた構造は、空間にリズムを与え、書籍や個人の品々を収容することで、各個人の物語と個性を語ります。

最初に展示するのではなく隠すブックケースの一つとして登場したRandomは、使用する人の個性の表現となりました。書籍、個人的な品物、旅の記念品がその棚に配置され、ユニークな物語を語ります。ブックケースを生き、解釈するための新しい方法でした。

創作から20年後の今日でも、Randomは依然としてMDF Italiaコレクションのアイコンの一つです。2C、3C、5Cバージョンで利用可能で、幅広いモジュール、サイズ、仕上げのおかげで、大きな構成の柔軟性を提供します。コレクションは、Random BoxとRandom Cabinet、吊り下げ型のRandomitoとRandomissimoを含むように拡大し、さまざまなニーズに応え、使用の汎用性を提供しています。

5色(ホワイト、アイボリーホワイト、ミディアムグレー、バーガンディ、イングリッシュグリーン)が2C-3Cモジュールに用意されており、ウォールナット材を使用したRandom Woodバージョンも展開されています。

Flowコレクション:アイコン性、持続可能性、快適さ

2009年にジャン=マリー・マッソーのアイデアから生まれたFlowは、多様なシートの多目的ファミリーであり、時間とともに進化してさまざまなニーズに応え、MDF Italiaコレクションの柱の一つとなっています。椅子またはアームチェアバージョンで利用可能で、パッドなしのシェル、前面パッド付き、または完全パッド付きを提供し、市場の最も多様な需要に応えるためのさまざまなベースと組み合わせることができます。

コレクションには、スツール、プーフ、Flow FiloやFlow Chair Irokoなどのアウトドアバリエーション、コーヒーテーブルも含まれています。2024年版のプロジェクトは、5つの重要な原則に基づいています:シンプル化、快適さ、現代性、アイコン性、持続可能性。

刷新された類型学的提案は、バリエーションのシンプル化の慎重な分析と、椅子からアームチェア、スツール、プーフに至るコレクションのコンセプトの強調によって特徴づけられています。Flowシーティングは、ChairとArmchairの2つのシェルデザインを提供し、幅広い仕上げ、ファブリック、素材を備えており、5つのベースと組み合わせることで、幅広い商業的可能性を生み出します。

パッドなしのシェルは、射出成形によって得られる環境に優しいポリカーボネートで作られています。パッド付きシェルは、ポリウレタンマットレスとキルト加工のポリエステルワディングを備えた前面張地で完成されています。カバーは取り外し可能です。Flow Filoは、細く光る鋼線を溶接して組み立てられた鋼鉄コアを持つ10周年記念バージョンで、研究と職人技の組み合わせを際立たせています。

Arrayソファシステム:快適さの基準を再定義する

ノルウェーのスタジオSnøhettaによってデザインされたArrayは、快適さを損なうことなく最大限の柔軟性を提供するよう設計されたソファシステムで、より責任ある方法で実現されています。7つのシーティングモジュール(直線的および曲線的)と4つのテーブルで構成され、すべて完全にカスタマイズ可能なセットアップとなっています。

Arrayの構造は、リサイクルポリプロピレンの射出成形ベースから始まる層状アプローチで構成されています。座面と背もたれは、51%のリサイクル素材で構成されたフォームで成形されています。このプロセスは、できるだけ少ない素材を使用するために中央に中空のキャビティを残します。隠された固定システムは、ガラス充填ナイロンで作られています。

Arrayソファシステムにおける快適さのコンセプトは、人間工学を超えてサプライチェーン全体に及びます。モジュラーコンポーネントの設計から物流とアフターサービスまで、あらゆる側面が慎重に考慮されています。各要素は分解を念頭に置いて設計されており、必要に応じて修理、交換、またはリサイクルを容易にし、長寿命を促進し、時間の経過とともに素材使用を削減します。

システムには、背もたれ付き直線モジュール、外側カーブ用モジュール、内側カーブ用モジュール、直線プーフモジュール、曲線プーフモジュールが含まれます。Arrayシステムは、ブリーチドオーク、ブラウンオーク、カナレットウォールナットの仕上げで単板を施した木製の3つのコーヒーテーブルで完成します。2つのバリエーション(自立型コーヒーテーブルとパッド入りモジュール間に挿入するサイドテーブル)が利用可能です。

2024年にはArchiproducts Design Awardsを受賞し、2025年にはADI Permanent Design ObservatoryによってADI Design Index 2025に選出されました。Arrayは、より意識的な家具デザインと革新への進歩的なアプローチを体現しており、家具のライフサイクルとその技術的構造を核から強化することに重点を置いています。

Tenseコレクション:機能的デザインテーブル

ピエルジョルジオ・カッツァニーガとミケーレ・カッツァニーガによってデザインされたTenseコレクションは、本質性と機能性のアイコンです。2004年からMDF Italiaと協力している彼らは、「最初から、そのシンプルさと絶対的な性質を通じて感情を喚起できる、高性能な家具を創造する必要性」を会社と共有してきました。

Tenseテーブルは、ミニマルでアイコニックなデザインによって特徴づけられ、同社のベストセラー製品の一つです。3つの高さとさまざまなサイズで利用可能で、最大4メートルの長さまで対応し、汎用性と優雅さを持ってあらゆるニーズに適応します。多様なサイズと仕上げオプションにより、コレクションは高い汎用性を持ち、多くの文脈とスタイルに理想的です。

Tense Materialバージョンは、テーブルトップに軽量セメント、セメント、大理石などの革新的な素材を使用し、MDF Italiaの素材実験への先駆的なアプローチを示しています。Rock TableやS Tableなど、ジャン=マリー・マッソーとの協働によるテーブルシリーズも、Tenseと並んで同社の象徴的な製品群を形成しています。

その他の注目製品

Minimaブックケース
現代的でミニマリスティックなデザインを備えた収納システム。モジュラー構成により、さまざまな空間ニーズに対応します。
Cosyソファ
フランチェスコ・ロータによるデザイン。高い快適さを提供するという考えから生まれ、安心感があり、温かく、親しみやすい仕草を持つパッド入りアイテムです。時代を超えたライン、柔らかく包み込むようなデザイン、適応性、多様なキャラクターが、幅広い状況、環境、フレームワークで最高の快適さを提供します。
Arpaアウトドアソファ
ラモン・エステベによるデザイン。最も美しく魅惑的な楽器の一つであるハープからインスピレーションを得た作品です。アウトドアスペース向けの洗練されたソリューションを提供します。
Neilチェア
ジャン=マリー・マッソーによるデザイン。Neil TextileやNeil Twistアウトドアアームチェアなど、多様なバリエーションを展開しています。
Universalアームチェア
ジャン=マリー・マッソーによる小型アームチェア。家具デザインの世界における優雅さと革新の頂点を表しています。
Pentagramma
ピツォウ・ケデムによって創作された新しいオープンシステム。洗練された方法でオープンシステムのコンセプトを体現し、軽さの価値を中心に据えたユニークなデザインプロジェクトです。
Inmotionストレージユニット
ノイラント・インダストリーデザインによって開発された現代的で多目的なモジュラーシステム。

素材とイノベーション

MDF Italiaは、創業以来、技術革新と素材革新を特徴的な要素として実験の場としてきました。同社は、革新的な素材を家具デザインに導入する先駆者として、業界をリードし続けています。

革新的な素材の使用

  • アルミニウム:伝統的にワークスペースと関連づけられてきた技術素材を家庭環境に導入した先駆者
  • クリスタルプラント(Cristalplant):業界で初めて使用したブランドの一つ。この軽量で耐久性のある素材は、洗面器やバスタブに一般的に使用されます
  • 軽量セメント(UHPFRC):以前は建築分野でのみ使用されていた超高性能繊維強化コンクリートをテーブルトップに採用
  • 大理石とセメント:テーブルトップへの革新的な応用
  • リサイクル素材:Arrayソファシステムでは、リサイクルポリプロピレン(ベース)と51%リサイクル素材のバイオフォームポリウレタン(座面と背もたれ)を使用
  • 環境配慮型ポリカーボネート:Flowコレクションのシェルに使用され、射出成形によって得られます

製造プロセス

MDF Italiaは、望む最終結果に応じて、産業的プロセスと職人的プロセスの両方を柔軟に使い分けます。射出成形などの最先端の産業技術を採用する一方で、伝統的なイタリアの職人技術も尊重し、両者のバランスを保っています。

例えば、Arrayソファシステムの射出成形ベースは、製造方法として射出成形を採用することで、高い割合のリサイクル素材を組み込みながら素材使用を最適化します。このプロセスは、できるだけ少ない素材を使用するために中央に中空のキャビティを残し、環境への影響を最小限に抑えています。

持続可能性への取り組み

現代のMDF Italiaは、持続可能性を単なる付加的な特徴ではなく、デザインプロセスの中核に位置づけています。Arrayソファシステムは、この哲学の完璧な例です。各要素が分解を念頭に置いて設計されており、必要に応じて修理、交換、またはリサイクルを容易にし、長寿命を促進し、時間の経過とともに素材使用を削減します。

家具のライフサイクルとその技術的構造を核から強化することに重点を置くことは、家具デザインにおけるパラダイムシフトを表しています。すべての要素が、品質や快適さを妥協することなく環境責任を優先するように慎重に再考されています。

建築家やデザイナーとの協働

MDF Italiaは、建築家やデザイナーとの緊密な協力関係を大切にしています。特にイスラエルの建築家ピツォウ・ケデムとの関係は、建築とデザインの対話の模範的な例として際立っています。2つの分野が互いに影響し合い、より豊かな創造的結果を生み出します。

ミラノサローネでの展示

MDF Italiaは、毎年開催されるミラノサローネ(ミラノ国際家具見本市)で革新的な展示を行っています。2022年以降、ピツォウ・ケデムとの協力がさらに強化され、企業イメージを統合する視点で建築プロジェクトを展開しています。

2024年のサローネ・デル・モービレでは、ピツォウ・ケデム建築スタジオとの継続的な協力が再び更新され、温かく招待的な雰囲気によって特徴づけられた空間が生まれました。2025年には、製品とその最も純粋な本質に焦点を当てた親密で本質的な空間をデザインし、自然なトーンと時代を超えた形態を通じた没入型体験を提供しています。

国際的なプロジェクトと参照

MDF Italiaの製品は、世界中の高級住宅、ブティックホテル、リゾート、大企業の本社、プロフェッショナルスタジオ、都市建築、自然の中のヴィラなど、多様なプロジェクトで採用されています。2024年には新しいリファレンスブックが発行され、MDF Italiaの最高のプロジェクトが紹介されています。

洗練されたブティックホテルの雰囲気から熱帯楽園のリゾート、大規模な本社から専門的なスタジオ、都市の建物から自然の中のヴィラまで、MDF Italiaの製品は、その普遍的でタイムレスなデザインのおかげで、最も多様な文脈で生き生きとしています。

ブランドの現在と未来

MDF Italiaは、30年以上にわたる歴史の中で、常に革新を続けながらも、創業時の核となる価値観を堅持しています。2024年には、コレクションが主要なデザインおよびライフスタイル出版物で取り上げられるなど、大きな認知を得た年となりました。

国際的なプレゼンス

MDF Italiaは、世界中のデザインイベントに積極的に参加しています。ロンドンデザインフェスティバル(2025年9月13日~21日)では、Arrayが英国の首都での新しい章の中心となります。コペンハーゲンの3daysofdesign(2025年6月18日~20日)では、都市を建築、オブジェクト、創造的ビジョンの広範な旅程に変えるフェスティバルに参加します。

オーストラリアでは、Arrayの国際的な旅の最新の目的地となり、モジュラー性、全方位的な快適さ、構成の自由、そして持続可能性への強いコミットメントという、プロジェクトの背後にある価値とビジョンを共有することで、現地の聴衆に紹介されています。

デザインコミュニティとの対話

MDF Italiaは、「MDF Italia stories about」という定期刊行物を通じて、デザインのインスピレーション、製品の詳細な特集、現代空間を解釈するために考案された家具のビジョンをまとめています。2025年版(第6号)では、最新のコレクションを定義する革新的なデザインと形式的な優雅さが明確に表現されています。

また、「Array stories」というイベントシリーズをミラノで開催し、MDF Italiaと最新の製品の新作に焦点を当て、特にSnøhettaによってデザインされたモジュラーソファシステムArrayにスポットライトを当てています。

展望

「MDF Italiaは、常に最新であることを望むが決してファッショナブルではなく、最先端の技術で働くがそれに縛られることなく、トレンドを認識するがそれを追求しないすべての人にとって理想的なパートナーです」——これはノイラント・インダストリーデザインの言葉ですが、ブランドの哲学を完璧に表現しています。

MDF Italiaは、創造的革新と職人の卓越性への継続的な献身を持って、新しい挑戦を受け入れ、デザインの世界で新しい境界を探求し続けています。テーブルから座席、収納システムからアクセサリーまで、カタログのすべての要素は、洗練された顧客層のニーズと欲求を満たす作品を創造するというコミットメントを反映しています。

未来に向けた視線を持ちながら、MDF Italiaは現代デザインの世界にインスピレーションを与え、形と機能を模範的な方法で組み合わせたソリューションを提供し続けています。より意識的で持続可能なデザインへの取り組みは、次世代のデザイナーや消費者に向けた明確なメッセージとなっています。

基本情報

ブランド名 MDF Italia(MDFイタリア)
設立年 1992年
創業者 ブルーノ・ファットリーニ(Bruno Fattorini)
現オーナー カッシーナ家(2007年買収、ウンベルト・カッシーナが会長)
本社所在地 イタリア・マリアーノ・コメンセ(ミラノ北部)
製品カテゴリー 家具(椅子、ソファ、テーブル、収納システム)、アクセサリー
主要受賞歴 ・コンパッソ・ドーロ選出(2006年、Randomブックケース)
・Archiproducts Design Awards(2024年、Arrayソファシステム)
・ADI Design Index 2025選出(Arrayソファシステム)
・コンパッソ・ドーロ・キャリア賞(2024年、ウンベルト・カッシーナ会長)
関連企業 アチェルビス(Acerbis、2019年買収)
公式サイト https://www.mdfitalia.com