このページについて
ESU は、チャールズ・イームズとレイ・イームズが1949年に設計した収納である。市場によって2つの製造元が分かれる。金属の枠に板を組み合わせる。製造元によって素材と色が異なる。
このページでは、2つの製造元と仕様の違い、構成の選択、中古での確認、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
チャールズ&レイ・イームズの設計思想や経歴について詳しくはチャールズ・イームズ プロフィールページおよびレイ・イームズ プロフィールページをご覧ください。
イームズ ストレージユニットのデザインストーリーについて詳しくはイームズ ストレージユニット紹介ページをご覧ください。
正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材
ESUは現在、ハーマンミラー(米州市場)とヴィトラ(欧州・中東市場)の二社から正規品が生産されている。両社とも正規イームズ・オフィスのライセンスのもとで製造。構成・カラー・一部素材に差異がある。
| 正式名称 | ESU(イームズ ストレージユニット) |
|---|---|
| 製造ブランド | 市場によって分かれる。米州の市場はハーマンミラー、欧州と中東の市場はヴィトラによる |
| 素材(米州市場向け) | 枠はめっきまたは塗装した鋼。前面と棚板は合板。側面と背面の板は塗装した繊維板による |
| 素材(欧州・中東市場向け) | 枠は塗装した金属。棚板と引き出しは合板。側面と背面の板は塗装したアルミニウムによる |
| 色(米州市場向け) | 2つの配色から選ぶ |
| 色(欧州・中東市場向け) | 複数の配色から選ぶ。取り扱いは取扱店に確認する |
| サイズ(米州市場向け) | 米州市場向けは複数の構成がある。段数と幅で分かれる。寸法は取扱店に確認する |
| サイズ(欧州・中東市場向け) | 欧州・中東市場向けも複数の構成がある。寸法は取扱店に確認する |
| 構造 | 金属の枠に板を組み合わせる。棚板、引き出し、扉を組み込む |
| 価格 | いずれの製造元も公式サイトで製品情報を公開している(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なる。構成と色で価格が変わる |
| 収蔵 | V&A ESU 421-C(1949〜1950年) 収蔵番号 W.5:1 to 8-1991。MoMA イームズ ストレージユニット(1950年) 収蔵番号 434.1992 |
2つの製造元と仕様の違い
市場によって製造元が分かれる。いずれも正規の製造にあたる。
| 比較項目 | 米州市場向け | 欧州・中東市場向け |
|---|---|---|
| 側面と背面の板 | 塗装した繊維板 | 塗装したアルミニウム |
| 枠 | めっきまたは塗装した鋼 | 塗装した金属 |
| 色 | 2つの配色から選ぶ | 複数の配色から選ぶ |
板の素材が異なる。手入れの条件も変わる。
日本国内で流通するものは市場によって決まる。取扱店に確認する。
選び分けの目安
- 見え方で選ぶ場合
- 配色の選択肢が製造元によって異なる。
- 手入れの手間を考える場合
- 板の素材が異なる。繊維板は湿気に弱い。
- 入手を考える場合
- 市場によって製造元が決まる。取扱店に確認する。
構成の選択
金属の枠に板を組み合わせる。棚板、引き出し、扉を組み込む。
複数の構成がある。段数と幅で分かれる。
開いた棚と扉の付く箇所を組み合わせる。用途によって選ぶ。
寸法は構成によって変わる。設置場所を実測して取扱店に確認する。
選び分けの目安
- 置き場所から決める場合
- 構成によって寸法が変わる。設置場所を実測する。
- 用途から決める場合
- 棚板、引き出し、扉を組み合わせる。
- 見せ方を考える場合
- 開いた棚と扉の付く箇所が分かれる。
中古での確認
当初の生産は1950年代に終了し、後年に再び生産されている。
そのため、中古では製造の時期によって仕様が異なる。年式を確かめる。
脚の形状と取っ手の形状が時期によって変わる。判別の手がかりになる。
板の状態も確かめる。塗装の剥がれと繊維板の湿気による傷みが生じる場合がある。
選び分けの目安
- 年式を確かめる場合
- 脚と取っ手の形状が時期によって変わる。
- 状態を確かめる場合
- 塗装の剥がれと板の傷みを確かめる。
- 部品を考える場合
- 当初の生産の個体では供給が限られる。取扱店に確認する。
同種の収納との比較
収納は構成の方式と設置の条件で性格が分かれる。
| 比較項目 | ESU | 606ユニバーサルシェルビングシステム | USMハラー モジュールファニチャー |
|---|---|---|---|
| 設置 | 床に置く | 4つの方式から選ぶ | 床に置く |
| 構成 | 段数と幅から選ぶ | 部材を組み合わせる | 部材を組み合わせる |
| 後からの変更 | 取扱店に確認する | 部材を足せる | 組み替え、拡張、分割ができる |
| 素材 | 鋼と合板、板 | アルミニウムと鋼 | 鋼と真鍮 |
| 色 | 配色から選ぶ | 6つの組み合わせ | 14色から選ぶ |
選び分けの目安
- 設置を考える場合
- 床に置く。壁に固定する方式を持つ収納とは異なる。
- 後から変えたい場合
- 組み替えの条件を取扱店に確認する。
- 見え方で選ぶ場合
- 配色から選ぶ。色を個別に選ぶ収納とは異なる。
使用感と設置条件
枠と板
金属の枠が外から見える。板が面をつくる。
枠と板の色の対比が印象に関わる。
収納する箇所
棚板、引き出し、扉を組み込む。構成によって異なる。
開いた棚では中が見える。用途によって選ぶ。
床との関係
金属の脚が床に接する。床材への影響を確かめる。
構成によって重量が変わる。取扱店に確認する。
経年変化とメンテナンス
素材ごとに起きること
塗装した板は擦れると下地が現れる。色によって目立ち方が異なる。
繊維板は湿気に弱い。水分を残さない。
合板の縁は層が見える。欠けが生じる場合がある。
めっきの枠は湿気の多い環境で曇る。接合の箇所も確かめる。
日常の手入れ
- 板
- 柔らかい布で拭く。研磨剤は塗装を削る。
- 繊維板の箇所
- 水分を残さない。湿気に弱い。
- 枠
- 柔らかい布で拭く。接合の箇所の緩みも確かめる。
- 引き出しと扉
- 動きを定期的に確かめる。
修理と部品
板や部材の交換については、取扱店を通じて相談する。
当初の生産の個体では供給が限られる。あわせて確認する。
どこで買うか
取扱店の調べ方
2つの製造元がそれぞれ市場を担う。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。
構成と色を決めてから注文する。寸法と納期もあわせて確認する。
実物を確認する
枠と板の色の対比は、実物で確かめられるとよい。
構成による使い勝手も現物で分かる。
中古の流通
当初の生産と後年の生産で仕様が異なる。年式と製造元を確かめる。
確認箇所は、脚と取っ手の形状、板の塗装と傷み、枠の接合、引き出しと扉の動きである。
購入前チェックリスト
- 製造元が市場によって分かれること(板の素材が異なる)
- 構成の選択(段数と幅。寸法を取扱店に確認する)
- 設置場所の実測
- 繊維板の箇所は湿気に弱いこと
- 中古では年式を確かめること(脚と取っ手の形状)
- 当初の生産の個体では部品の供給が限られること
- 金属の脚が床に接すること
- 開いた棚では中が見えること
よくある質問
- 価格はどのくらいですか?
- いずれの製造元も公式サイトで製品情報を公開しています(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なります。構成と色で価格が変わります。
- どこで購入できますか?
- 市場によって2つの製造元が分かれます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。
- 製造元によって違いはありますか?
- いずれも正規の製造ですが、側面と背面の板の素材が異なります。米州市場向けは塗装した繊維板、欧州・中東市場向けは塗装したアルミニウムによります。配色の選択肢も異なります。
- どのような構成がありますか?
- 金属の枠に棚板、引き出し、扉を組み込みます。段数と幅で複数の構成があり、寸法も変わるため設置場所を実測して取扱店にご確認ください。
- 中古で何を確認すればよいですか?
- 当初の生産は1950年代に終了し後年に再び生産されているため、年式をお確かめください。脚と取っ手の形状が時期によって変わり判別の手がかりになります。板の塗装の剥がれと傷みもご確認ください。
- 部品は交換できますか?
- 取扱店を通じてご相談ください。当初の生産の個体では供給が限られます。
- 手入れはどうすればよいですか?
- 板は柔らかい布で拭き、研磨剤は塗装を削ります。繊維板の箇所は湿気に弱いため水分を残さないでください。引き出しと扉の動きも定期的にお確かめください。
- 収蔵されている美術館はありますか?
- ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(ESU 421-C、1949〜1950年、収蔵番号W.5:1 to 8-1991)とニューヨーク近代美術館(1950年、434.1992)が収蔵しています。