このページについて
サイクロンテーブルは、イサム・ノグチが1954年に設計した机である。地域によって製造元が異なる。螺旋状に配した線材の脚を鋳鉄の台が支える。3つの寸法があり、食卓の仕様は40kg前後。
このページでは、寸法と重量、製造元による仕様の違い、ライセンスを受けていない製品との違い、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
イサム・ノグチの設計思想や経歴について詳しくはイサム・ノグチ プロフィールページをご覧ください。
サイクロンテーブルのデザインストーリーについて詳しくはサイクロンテーブル紹介ページをご覧ください。
正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材
サイクロンテーブルは、イサム・ノグチ財団(The Isamu Noguchi Foundation)のライセンスのもとで製造されている。北米ではノル社(Knoll)が「サイクロンテーブル」として、ヨーロッパや日本を含む地域ではヴィトラ社(Vitra)が「ノグチ ダイニング テーブル」の名称で、同一のデザインを展開している。天板裏にはイサム・ノグチの署名とKnollStudioのロゴが刻印されたシグネチャープレートが備わっており、正規品の証となっている。
| 正式名称 | サイクロンテーブル。製造元によって別の名称で扱われる |
|---|---|
| 製造ブランド | 地域によって異なる。北米はノル、欧州と日本はヴィトラによる。いずれも設計者の財団の許諾による |
| 天板 | 合板に化粧板を貼る。2色から選ぶ。縁の仕上げは製造元によって異なる |
| 脚部 | めっきした鋼の線材。螺旋状に配する |
| 台座 | 鋳鉄。黒の仕上げによる |
| 床接地 | 樹脂の部材が付く |
| サイズ(小) | 直径610 × 高さ510mm |
| サイズ(中) | 直径910 × 高さ710mm。2名 |
| サイズ(大) | 直径1,070 × 高さ710mm。4名 |
| 重量 | 鋳鉄の台による。食卓の仕様は40kg前後 |
| 天板カラー | 2色から選ぶ |
| 組み立て | 小さい仕様は組み立てを要する。食卓の仕様は完成した状態で届く |
| 収蔵 | 本製品の収蔵は当サイトの照合対象4館では確認できていない |
| 価格 | 両社とも公式サイトで製品情報を公開している(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なる |
| シグネチャー | 天板の裏に設計者の署名と製造元の表示が付く |
サイクロンテーブルの構造的核心は、鋳鉄製台座から天板に向かって螺旋状に立ち上がるクロームメッキスチールワイヤーにある。重厚な台座が安定性と視覚的な重心を確保し、上部に向かって軽やかに広がるワイヤーの動きが彫刻的な美しさを生み出す。円形天板はバーチプライウッドにラミネートを施したシンプルな仕上げで、脚部の複雑な造形を引き立てている。中央一本支柱のペデスタル構造により、チェアをあらゆる角度に配置できる利点がある。
寸法と重量
3つの寸法がある。直径610mm(高さ510mm)、直径910mm(高さ710mm)、直径1,070mm(高さ710mm)。
台は鋳鉄による。食卓の仕様は40kg前後にあたる。
そのため、設置後に動かすことは容易でない。置き場所を決めてから搬入する。
小さい仕様は組み立てを要する。食卓の仕様は完成した状態で届くため、分解できない。搬入経路を実測する。
| 寸法 | 直径・高さ | 組み立て |
|---|---|---|
| 小 | 直径610 × 高さ510mm | 要する |
| 中 | 直径910 × 高さ710mm(2名) | 完成した状態で届く |
| 大 | 直径1,070 × 高さ710mm(4名) | 完成した状態で届く |
選び分けの目安
- 搬入を考える場合
- 食卓の仕様は完成した状態で届く。直径が通る経路を実測する。
- 置き場所を決める場合
- 40kg前後にあたる。設置後に動かすことは容易でない。
- 人数から決める場合
- 2名と4名の仕様がある。円形のため座る位置は自由に決められる。
製造元による仕様の違い
地域によって製造元が異なる。北米と欧州・日本で別の会社が製造する。いずれも設計者の財団の許諾による。
天板の縁の仕上げが製造元によって異なる。また製品の名称も異なる。
日本国内では後者の取り扱いになる。取扱店に確認する。
天板の裏には設計者の署名と製造元の表示が付く。購入時に確認できる。
選び分けの目安
- 購入の経路を確かめる場合
- 地域によって製造元が異なる。日本国内では後者の取り扱いになる。
- 縁の見え方で選ぶ場合
- 製造元によって仕上げが異なる。
- 正規品を確かめる場合
- 天板の裏に署名と製造元の表示が付く。
ライセンスを受けていない製品との違い
本製品には、ライセンスを受けていない類似の製品が流通する。
| 比較項目 | 正規品 | ライセンスを受けていない製品 |
|---|---|---|
| 製造 | 財団の許諾を受けた2社による | 製造元は個々に異なる |
| 表示 | 天板の裏に署名と製造元の表示 | 付かない |
| 台の素材 | 鋳鉄 | 公表されない場合がある |
| 重量 | 食卓の仕様は40kg前後 | 個々に確認が要る |
| 部品の供給 | 取扱店を通じて相談できる | 個々に異なる |
螺旋状の線材で天板を支える構成のため、台の素材と重量は安定に関わる。確認する事項になる。
選び分けの目安
- 安定を確かめる場合
- 台の素材と重量を確認する。線材で天板を支える構成にあたる。
- 正規品を確かめる場合
- 天板の裏に署名と製造元の表示が付く。
- 長く使う前提の場合
- 部品の供給を確かめる。
同じ設計者・同種の製品との比較
机は台の構成と重量で性格が分かれる。
| 比較項目 | サイクロン | プリズマティック・テーブル | プラットナーコーヒーテーブル |
|---|---|---|---|
| 台の構成 | 螺旋状の線材と鋳鉄の台 | 板を折り曲げて一体 | 多数の棒を円形に溶接 |
| 重量 | 食卓の仕様は40kg前後 | 約3.0kg | 天板の素材による |
| 天板 | 化粧板 | アルミニウム板(一体) | ガラス/石/木の突板 |
| 形状 | 円形(3種) | 六角形 | 円形(2種) |
| 手入れ | 線材のあいだの埃 | 平滑な面を拭く | 棒のあいだの埃(数が多い) |
選び分けの目安
- 置き場所を変える場合
- 40kg前後にあたる。軽量な製品とは条件が異なる。
- 手入れの手間を考える場合
- 線材のあいだに埃が溜まる。平滑な台とは扱いが異なる。
- 天板を選びたい場合
- 化粧板の2色から選ぶ。素材を選べる製品とは条件が異なる。
使用感と設置条件
脚元の空間
台は中央にある。四隅に脚がないため、座る位置を円周に沿って決められる。
いっぽうで螺旋状の線材が中央付近にある。足が触れる場合がある。
台の見え方
めっきした線材による。光を反射し、見る角度によって重なり方が変わる。
線材のあいだに埃が溜まる。柔らかい刷毛で払うことになる。
床との関係
床に接する箇所には樹脂の部材が付く。床を保護する。
経年で摩耗する。40kg前後の荷重がかかるため、定期的に確かめる。
経年変化とメンテナンス
素材ごとに起きること
化粧板の天板は擦れると下地が現れる。縁の部分から進みやすい。
めっきの線材は湿気の多い環境で曇る。細かい傷も目立つ。
鋳鉄の台は塗装が剥がれると腐食が進む。
床に接する部材は摩耗する。荷重が大きいため進みやすい。
日常の手入れ
- 天板
- 柔らかい布で拭く。研磨剤は表面を傷める。
- 線材
- 柔らかい刷毛で埃を払う。あいだに溜まる。
- 台
- 乾いた布で拭く。塗装の剥がれを確かめる。
- 床に接する部材
- 摩耗を定期的に確かめる。荷重が大きい。
修理と部品
天板の交換や床に接する部材の交換については、取扱店を通じて相談する。
どこで買うか
取扱店の調べ方
両社とも公式サイトで製品情報を公開している。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。
寸法と天板の色から選ぶ。納期も確かめる。
実物を確認する
螺旋状の線材は、見る角度によって重なり方が変わる。実物で確かめられるとよい。
座った際に線材に足が触れるかも確認できる。
中古の流通
1954年から1974年にかけての個体と、2003年以降の個体が流通する。年式を確かめる。
確認箇所は、天板の擦れと縁の状態、線材のめっきの曇り、台の塗装、床に接する部材の摩耗、天板の裏の表示である。
購入前チェックリスト
- 寸法の選択(直径610/910/1,070mm)
- 重量(食卓の仕様は40kg前後)
- 搬入経路(食卓の仕様は完成した状態で届く)
- 製造元による仕様の違い(縁の仕上げ)
- 天板の色(2色)
- 線材のあいだに埃が溜まること
- 床に接する部材の摩耗
- 天板の裏の署名と製造元の表示
よくある質問
- 価格はどのくらいですか?
- 両社とも公式サイトで製品情報を公開しています(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なります。
- どこで購入できますか?
- 地域によって製造元が異なり、日本国内では欧州・日本を担当する製造元の取り扱いになります。輸入代理店の案内をご確認ください。
- どのような寸法がありますか?
- 直径610×高さ510mm、直径910×高さ710mm(2名)、直径1,070×高さ710mm(4名)の3種です。円形のため座る位置は円周に沿って自由に決められます。
- 重さはどのくらいですか?
- 台が鋳鉄のため、食卓の仕様は40kg前後です。設置後に動かすことは容易ではないため、置き場所を決めてから搬入してください。
- 搬入の注意点を教えてください。
- 小さい仕様は組み立てを要しますが、食卓の仕様は完成した状態で届くため分解できません。直径が通る経路を実測してください。
- 製造元によって違いはありますか?
- 北米と欧州・日本で別の会社が製造し、いずれも設計者の財団の許諾によります。天板の縁の仕上げと製品の名称が製造元によって異なります。
- 正規品かどうかはどう見分けますか?
- 天板の裏に設計者の署名と製造元の表示が付きます。またライセンスを受けていない類似の製品が流通するため、台の素材と重量もご確認ください。螺旋状の線材で天板を支える構成のため、これらは安定に関わります。
- 手入れはどうすればよいですか?
- 天板は柔らかい布で拭き、研磨剤は表面を傷めます。線材のあいだには埃が溜まるため、柔らかい刷毛で払ってください。床に接する部材は40kg前後の荷重がかかるため、摩耗を定期的にお確かめください。