ブランド情報

創業
1919年 イタリア・オメーニャ
本社
イタリア・コッカーリオ
事業内容
コーヒー抽出器・調理器具・小型調理家電の製造および販売
親会社・グループ
Octagon BidCo(2025年〜) > NUO Capital(2025年〜)
公式サイト
www.bialetti.com

本社・所有・生産・日本での取扱いなどは 2026年10月21日に確認

Bialetti(ビアレッティ)

Bialettiは、イタリア・ロンバルディア州ブレシア県に本社を置く調理器具メーカーである。1919年、Alfonso Bialettiがピエモンテ州オメーニャのクルジナッロでアルミニウムの半製品を作る工房を開いたことに始まる。1933年に考案された直火式のコーヒー抽出器Moka Expressが同社の中核をなす製品で、八角形の胴と蒸気圧を用いる構造は現在も基本的に変わっていない。2025年6月、香港系の投資会社NUO Capitalが株式の過半を取得した。

事業と製造の実体

Bialettiの製造の基盤にあるのはアルミニウムの鋳造である。創業者は10年ほどフランスのアルミニウム産業で技術を身につけたのち、クルジナッロに工房を開いた。

モカエキスプレスの構造は、下部の水槽、中間の粉受け、上部の抽出室からなる。加熱によって下部の水が沸騰し、蒸気圧で湯が粉の層を通って上部へ押し上げられる。電力も加圧の装置も要さず、熱源だけで動作する。この構造は、当時の洗濯用の密閉した釜が中央の管から石鹸水を吸い上げて衣類にかける仕組みを参照したものと伝えられる。

八角形の胴は鋳造による成形である。素材のアルミニウムは熱伝導が高く、鋳造で複雑な断面を一体で作れる。同社は現在、アルミニウムに加えてステンレス鋼の製品も扱う。

製品の範囲は調理器具と小型の電気製品へ広がり、Aeternum、Girmi、CEMといったブランドを傘下に置いた。トルコの子会社CEMは2022年に、Aeternumは2023年に売却されている。

沿革

工房から

1919年、Alfonso Bialettiがオメーニャの一部であるクルジナッロにアルミニウムの工房を開いた。社名はAlfonso Bialetti & C. Fonderia in Conchigliaで、半製品の加工から完成品の設計・製造へ移行している。

1933年、Moka Expressが考案された。名称はコーヒーの取引で知られたイエメンの都市モカに由来する。1934年から1940年にかけては、創業者自身がピエモンテの市場で売る形で流通しており、この6年間の製造数は7万台にとどまった。第二次世界大戦中はコーヒーとアルミニウムの価格の上昇により生産が停滞している。

Renato Bialettiによる展開

1946年、Alfonsoの息子Renato Bialettiが事業を引き継いだ。製品をMoka Expressに絞り、広告に重点を置く方針を採っている。1953年には口髭の男を象った記号が作られ、以後製品に付されるようになった。1958年からは、イタリアの国営放送の広告番組Caroselloに口髭の男が登場し、製品が繰り返し紹介された。

企業の再編と資本の移動

1970年代から1980年代にかけての経営難を経て、1993年にブレシア県のRondine ItaliaがFaemaから全株式を取得し、1998年の合併によりBialetti Industrie S.p.A.が成立した。

2018年、同社は約6,800万ユーロの負債を抱え、債務の再編を進めた。2021年には債務再編の合意を締結している。

2025年4月、NUO Capitalが株式の78.567パーセントを取得する契約を結んだ。同年6月に取得が完了し、負債は約9,860万ユーロから約4,410万ユーロへ減少している。NUO Capitalは残る株式についても公開買付を行い、ミラノ証券取引所からの上場廃止を進めた。

デザイナーとの協働

Bialettiの製品開発は、創業者自身が設計と製造の双方を担う形で始まった。

製品に付される口髭の男の記号は、挿絵画家Paolo Campaniが1953年に手がけたもので、Renato Bialettiを象ったものとされる。

主な製品群

モカエキスプレスは1933年考案の直火式コーヒー抽出器である。

このほか、アルミニウムとステンレス鋼の調理器具、電気式のコーヒー抽出器、小型の調理家電を扱う。

Reference