木材を薄くスライスした板。合板などの表面に貼り、木目の美しい樹種の質感を少ない材料で得るために用いる。
突板
突板とは、木材をスライサーで薄く切削した単板のうち、合板やMDFなどの表面に貼り、化粧材として用いるもののこと。英語では veneer と呼ぶ。
解説
突板の多くは、丸太や角材に刃を押し当ててスライスする方式で採られる。柾目や杢といった木目の表情を選んで採れるためで、合板の層になる単板が桂剥きの要領で連続的に剥かれるのとは、採り方の狙いが異なる。厚さは0.2〜0.6mm程度のものが多い。
日本農林規格は、普通合板の表面に美観を目的として天然銘木の薄い単板を貼ったものを天然木化粧合板と呼び、天然銘木以外のものを貼ったり木目模様を印刷加工したりしたものを特殊加工化粧合板として区別している。木目に見えるものがすべて天然木とはかぎらず、表示を確かめるときはこの区別が手がかりになる。
突板が用いられる理由は歩留まりだけではない。銘木と呼ばれる樹種は成長が遅く産出量も限られるが、薄くスライスすれば一本の丸太から数十倍の面積が取れる。それに加えて、寸法の安定した基材に貼ることで、見えがかりは天然木のまま、伸縮の挙動は基材に従わせることができる。隣り合う単板を開いて並べるブックマッチのように、一枚板では成立しない対称の木目をつくれることも突板ならではの性格である。コペンハーグ ダイニングテーブルがリノリウム・ラミネート・突板と同じ形のまま天板の仕上げを選べるのは、天板が基材と表面材に分かれた構成だからである。
無垢材・挽板との違い
無垢材は厚みの全体が一本の木でできており、表面を削り直しても同じ木が現れる。突板は表層が薄いため、深い傷を研磨で消そうとすると基材に達する。手入れの前提が異なるので、見分け方を知っておく価値がある。天板や扉の木口を見れば、突板は表面の木目と断面の木目が連続せず、多くの場合は縁に別材のテープや細い無垢材が回されている。
挽板は、鋸で挽いた板を表面材とするもので、スライサーで切削する突板より厚い。日本農林規格の複合フローリングでも、表面に天然木のひき板を貼ったものと単板を貼ったものが書き分けられている。厚みがあるぶん削り直しの余地は残るが、材料の使用量は増える。
Reference
- 合板の規格と表示|日本合板工業組合連合会
- https://www.jpma.jp/product/jas.html
- JAS制度・木質建材のJAS(日本合板検査会)
- https://www.jpic-ew.net/jas/mokushitu.shtml
- 合板|木質建材の種類と特徴(日本木材総合情報センター)
- https://www.jawic.or.jp/syurui/03.php
- 天然木ツキ板化粧合板(中村ツキ板)
- https://tsukiita.jp/publics/index/52/