センダン科マホガニー属の広葉樹とその木材。彫りに耐えて狂いが少なく、18世紀以降の家具を支えた。現在はワシントン条約の附属書IIに掲載される。

マホガニー

マホガニーとは、センダン科マホガニー属(Swietenia)の広葉樹とその木材のこと。中南米からカリブ海地域に自生し、家具材として流通してきたのは主にオオバマホガニー(Swietenia macrophylla)である。

解説

18世紀以降のヨーロッパの家具を支えた材である。心材は赤みを帯びた褐色で、時間とともに深みのある金褐色へ変わる。導管が大きく比較的軟らかいため刃物が入りやすく、それでいて乾燥による狂いがほとんど出ない。彫りを深く入れた細い部材でも形が保てるという条件が、この時代の家具の造形を支えた。木肌は滑らかで、摩耗にも耐える。

木理はおおむね通直だが、繊維が交錯する部分がある。柾目に挽くと帯状の光沢が交互に現れ、リボン杢と呼ばれる表情になる。面に貼ったときに際立つため、突板としての需要も長く続いてきた。いっぽう交錯した部分は削るときに裂けやすく、曲げ加工にも向かない。

サイドボード モデル5465は、マホガニーの筐体に蛇腹の扉とブロンズのベースを組み合わせた収納家具である。金属や成形合板が構造の主材として広がった時期に、広葉樹でフレームを組む選択が続いた例にあたる。

現在は入手に条件がつく。マホガニー属はワシントン条約の附属書IIに掲載されており、オオバマホガニーは新熱帯地域の個体群が、メキシカンマホガニー(Swietenia humilis)は全個体群が対象となる。丸太や製材品、単板といった形での輸出入には許可書が要る。

そのため市場では代替材が「マホガニー」の名で流通してきた。センダン科アフリカマホガニー属(Khaya)はリボン杢が出やすく外見が近いため、アフリカン・マホガニーの商品名でもっとも多く用いられてきた材である。ただしこの属も2023年2月にアフリカの個体群が附属書IIへ加えられ、丸太から加工木材までが規制の対象になった。ほかに、同じセンダン科の別属にあたるサペリや、科まで異なるフィリピン・マホガニーのように、マホガニーを冠した商品名は複数ある。表記だけでは属も規制上の扱いも特定できないため、樹種の確認は学名で行うことになる。

Reference

ワシントン条約規制対象種の調べ方|経済産業省
https://www.meti.go.jp/policy/external_economy/trade_control/02_exandim/06_washington/cites_search.html
New timber species added to CITES Appendix II(Timber Development UK)
https://timberdevelopment.uk/new-timber-species-added-to-cites-appendix-ii/
CoP19 Prop. 51 African populations of the genus Khaya(CITES)
https://cites.org/sites/default/files/documents/E-CoP19-Prop-51.pdf
マホガニー|樹種解説(木材博物館)
https://wood-museum.net/mahogany.php

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