概要
Volage EX-S Night Bed は、フィリップ・スタルクがカッシーナのために設計したベッドである。2020年から2021年にかけて発表された。ヘッドボードに照明とサイドテーブルを組み込む構成をとる。
特徴・コンセプト
ヘッドボードには、照明やサイドテーブルを組み込むワイド型と、キルティング(カピトネ)を施したプラッシュ型がある。ワイド型では両脇に鋳造アルミニウムのバーが組み込まれ、プリーツのシェードの照明と調光対応のLEDスポットライトが取り付けられる。別置きの照明では配線が床を這うが、ヘッドボードに組み込めば配線が内部に収まる。
サイドテーブルはヘッドボードから吊り下げられ、床に接地しない。天板は大理石または木で、木の小引き出しが付く。ヘッドボードにはUSBポートとコンセントを組み込める。独立したサイドテーブルでは脚が床を占めるが、吊れば下が空く。掃除の際に動かす必要もない。
詰め物にはリサイクルPET繊維を用いる。フレームには、空気の流れを利用して粒子を捕らえる機能を持つファブリックも選べる。
デザインのバリエーション
2024年には、ヘッドボードを木で構成する仕様が発表された。マホガニー、エボニー、シカモアの3種から選べる。張り地では面が柔らかく詰め物の厚みが必要になるが、木なら薄い板のまま同じ輪郭が得られる。
コレクションにはガラス製のサイドテーブル、チェスト、ベンチが含まれる。ガラスのテーブルには高さの異なる編みのコンテナを載せられる。引き出しでは中身が見えないが、透明な天板に籠を置けば外から判別できる。
エピソード
寝室では、ベッドのほかにサイドテーブルと照明が個別に置かれることが多い。これらを一つの部材にまとめれば、床に置く物が減る。
2024年のミラノデザインウィークで木製ヘッドボードの仕様が公開された。
評価と影響
ヘッドボードに照明と収納を組み込む構成は、床に置く物を減らす方向にあたる。同じスタルクによるルイゴーストやコステスチェアは既存の形式の輪郭を引き直すのに対し、こちらは部材の統合による。
収納を吊って床に接地させない扱いは、タラモ ベッドやアンデルセン ベッドが脚で床を空けるのと同じ方向にある。Volage EX-S Night Bedの美術館収蔵は、公開情報の範囲では確認できていない。
フィリップ・スタルクの設計思想や経歴について詳しくはフィリップ・スタルクプロフィールページをご覧ください。
カッシーナの歴史や他の製品について詳しくはカッシーナブランドページをご覧ください。
基本情報
| 製品名 | Volage EX-S Night Bed |
|---|---|
| デザイナー | Philippe Starck(フィリップ・スタルク) |
| ブランド | Cassina(カッシーナ) |
| 発表年 | 2020-2021年 |
| 構造 | ヘッドボード:木材フレーム、ポリウレタンフォーム、100%リサイクルPET繊維パディング ベッドフレーム:木材フレーム、ポリウレタンフォーム、100%リサイクルPET繊維パディング ベース:ダイキャストおよび押出アルミニウム(ポリッシュドクローム仕上げまたはマットアンスラサイト塗装) |
| 張地 | Cassinaコレクションのレザーまたはファブリック(取り外し可能) オプション:theBreath®空気浄化ファブリック |
| 照明システム | 鋳造アルミニウムバー、アイボリー色プリーツランプシェード、調光可能LEDスポットライト |
| ベッドサイドテーブル | ヘッドボードに吊り下げる形。天板は木または大理石、木の小引き出し付き 棚・小物入れ:大理石、カナレットウォールナット、またはブラックステインのアッシュ 電源:USBポートとコンセントをヘッドボードに内蔵 |
| サイズ展開 | ヘッドボード:ワイド型(幅275cm、292cm)、プラッシュ型(幅163〜210cmの6種) 対応マットレス:160×200cm〜200×210cm、クイーン(153×203cm)、キング(193×203cm) ヘッドボード高さ:111cm |
| 関連製品 | Volage EX-S Night Glass bedside table(ガラス製ベッドサイドテーブル) Volage EX-S Night chest of drawers(チェスト) Volage EX-S Night bench(ベンチ) Volage EX-S Night Wood(木製ヘッドボードバージョン) |
| 特許技術 | theBreath®空気浄化技術(Anemotech社特許、ISO 18184:2019認証取得) |