このページについて
J39 は、ボーエ・モーエンセンが1947年に設計した椅子である。フレデリシアが製造する。座面は手で編んだ紙紐による。樹種と仕上げの組み合わせが多い。
このページでは、樹種と仕上げの組み合わせ、紙紐の座面と張り替え、座面の高さと脚の加工、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
ボーエ・モーエンセンの設計思想や経歴について詳しくはボーエ・モーエンセン プロフィールページをご覧ください。
J39 ピープルズチェアのデザインストーリーについて詳しくはJ39 ピープルズチェア紹介ページをご覧ください。
正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材
J39の正規品は、フレデリシア(Fredericia, 1911年創業)が製造する。フレームにはソリッドウッドのオーク材、ビーチ材(ブナ材)、またはウォールナット材が使用され、背もたれは同一樹種の積層ベニヤを成型した緩やかな曲線が特徴である。座面には手編みのペーパーコード(ナチュラルまたはブラック)が用いられる。J39のペーパーコードはCH24(Yチェア)の3mm径よりもやや太い3.5mm径を使用している。中央がわずかに低くなった座面形状が臀部を自然に受け止め、蒸れにくく柔軟性のある快適な座り心地を提供する。
| 正式名称 | J39。ピープルズチェアの通称でも呼ばれる |
|---|---|
| 製造ブランド | フレデリシア |
| フレーム素材 | 3種の樹種から選ぶ |
| フレーム仕上げ | 樹種によって選べる仕上げが異なる。石鹸、オイル、塗装、着色などがある |
| 座面素材 | 手で編んだ紙紐。2色から選ぶ。布を張る仕様もある |
| 背もたれ | 積層して成形する。枠と同じ樹種の突板による |
| サイズ | 幅480〜490 × 奥行425〜440 × 高さ770〜780mm。座面の高さ445〜465mm。仕様によって差がある |
| 重量 | 約4.8kg |
| 収蔵 | 本製品の美術館収蔵は、公開情報の範囲では確認できていない |
| 価格 | フレデリシアは公式サイトで製品情報を公開している(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なる。樹種と仕上げで価格が変わる |
| 納期 | 在庫がある場合と受注生産の場合がある。納期は取扱店に確認する |
| 脚の加工 | 脚を切って座面の高さを調整できる場合がある。対応の可否は取扱店に確認する |
樹種と仕上げの組み合わせ
3種の樹種から選ぶ。樹種によって選べる仕上げが異なる。
石鹸とオイルの仕上げは塗膜をつくらない。定期的な手入れを要する。
塗装と着色の仕上げは塗膜に覆われる。木目の見え方も変わり、樹種による差が小さくなる。
組み合わせを取扱店に確認する。取り扱われる範囲は時期によって変わる場合がある。
選び分けの目安
- 手入れの手間を考える場合
- 石鹸とオイルは定期的な手入れを要する。塗装では要さない。
- 木目の見え方で選ぶ場合
- 着色した仕上げでは樹種による差が小さくなる。
- 組み合わせを決める場合
- 樹種によって選べる仕上げが異なる。取扱店に確認する。
紙紐の座面と張り替え
座面は手で編んだ紙紐による。布を張る仕様もある。
紙紐は使用によって緩む。座った際の沈み方が変わる。
張り替えは編み直しになる。専門の作業のため、対応できる業者を事前に調べておく。
紙紐は水分が染み込む。こぼした場合は跡が残る。
選び分けの目安
- 手入れの手間を考える場合
- 紙紐は水分が染み込む。布を張る仕様とは条件が異なる。
- 長く使う前提の場合
- 編み直しは専門の作業になる。業者を調べておく。
- 座り心地で選ぶ場合
- 紙紐は編んだ面による。布を張る仕様とは異なる。
座面の高さと脚の加工
座面の高さは445〜465mm。仕様によって差がある。
脚を切って高さを調整できる場合がある。対応の可否は取扱店に確認する。
脚を切ると、床に接する面が新しい木の断面になる。仕上げの処理もあわせて確かめる。
組み合わせる机の高さから判断する。加工した後は元に戻せない。
選び分けの目安
- 机と組み合わせる場合
- 座面の高さ445〜465mm。机の高さから判断する。
- 高さを調整したい場合
- 脚を切れる場合がある。対応の可否を取扱店に確認する。
- 加工を検討する場合
- 元に戻せない。断面の仕上げの処理も確かめる。
同種の椅子との比較
椅子は座面の素材と仕上げの選択で性格が分かれる。
| 比較項目 | J39 | ニールス・O・モラー モデル75 | トリニダードチェア |
|---|---|---|---|
| 座面 | 紙紐または布 | 紙紐または張地 | 板/布/革 |
| 樹種 | 3種から選ぶ | 2種から選ぶ | 複数から選ぶ |
| 座面の高さ | 445〜465mm | 440mm | 455mm |
| 脚の加工 | できる場合がある | 取扱店に確認する | 取扱店に確認する |
| 重ねられるか | 重ねられない | 重ねられない | 8脚まで |
選び分けの目安
- 高さを調整したい場合
- 脚を切れる場合がある。取扱店に確認する。
- 仕上げを選びたい場合
- 樹種と仕上げの組み合わせが多い。
- 収納を考える場合
- 重ねられない。重ねられる製品とは条件が異なる。
使用感と設置条件
背もたれ
積層して成形する。枠と同じ樹種の突板による。
緩やかな曲線を描く。背中に接する部分にあたる。
重量
約4.8kg。片手で持ち上げられる範囲にあたる。
ただし重ねて収納する構成ではない。複数を用いる場合、それぞれの置き場所が要る。
床との関係
脚は木のため、床に接する箇所も木による。床材によっては傷が付く。
椅子は繰り返し動かすため、保護材の要否を確かめる。
経年変化とメンテナンス
素材ごとに起きること
無垢材の枠は日光で色が変わる。石鹸とオイルの仕上げではとくに進む。
紙紐の座面は使用によって緩む。色も変わる。水分が染み込むと跡が残る。
突板の背もたれは接着が弱まると浮く場合がある。
枠は湿度の変化で伸縮する。急な乾燥は割れを招く。
日常の手入れ
- 枠と背もたれ
- 乾いた布で拭く。石鹸とオイルの仕上げでは定期的な手入れを要する。
- 紙紐の座面
- 埃を払う。水分を残さない。染み込むと跡が残る。
- 接合部
- 緩みを定期的に確かめる。
- 置き場所
- 直射日光、暖房の風、床暖房を避ける。急な乾燥は木部の割れを招く。
修理と部品
紙紐の編み直しと枠の補修については、取扱店を通じて相談する。
編み直しは専門の作業にあたる。対応の可否と費用を事前に調べておく。
どこで買うか
取扱店の調べ方
フレデリシアは公式サイトで製品情報を公開している。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。
樹種と仕上げから選ぶ。在庫がある場合と受注生産の場合がある。納期も確かめる。
実物を確認する
紙紐の座面の座り心地は、実物で確かめられるとよい。
樹種と仕上げの組み合わせによる見え方も現物で分かる。
中古の流通
当初は別の製造元によるものであった。年式を確かめる。
確認箇所は、紙紐の緩みと汚れ、枠の接合部、突板の浮き、脚が切られているか、木部の色の変化である。
購入前チェックリスト
- 樹種と仕上げの組み合わせ(樹種によって選べる仕上げが異なる)
- 石鹸とオイルの仕上げは定期的な手入れを要すること
- 紙紐の座面(水分が染み込む。編み直しは専門の作業)
- 座面の高さ445〜465mmと組み合わせる机
- 脚を切る場合、元に戻せないこと
- 重ねられないこと
- 木の脚が床に接すること
- 納期(受注生産の場合がある)
よくある質問
- 価格はどのくらいですか?
- フレデリシアは公式サイトで製品情報を公開しています(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なります。樹種と仕上げで価格が変わります。
- どこで購入できますか?
- フレデリシアの公式サイトで製品情報を確認できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。在庫がある場合と受注生産の場合があります。
- 樹種と仕上げは自由に組み合わせられますか?
- 3種の樹種から選べますが、樹種によって選べる仕上げが異なります。取り扱われる範囲は時期によって変わる場合があるため、取扱店にご確認ください。
- 仕上げによる手入れの違いを教えてください。
- 石鹸とオイルの仕上げは塗膜をつくらないため定期的な手入れを要します。塗装と着色の仕上げは塗膜に覆われ、木目の見え方も変わり樹種による差が小さくなります。
- 紙紐の座面は張り替えられますか?
- 編み直しになります。専門の作業のため、対応できる業者を事前にお調べください。紙紐は使用によって緩み、座った際の沈み方が変わります。
- 座面の高さは調整できますか?
- 脚を切って高さを調整できる場合があります。対応の可否は取扱店にご確認ください。脚を切ると床に接する面が新しい木の断面になり、加工した後は元に戻せません。
- 重ねて収納できますか?
- できません。重量は約4.8kgと軽いものの、複数を用いる場合はそれぞれの置き場所が必要です。
- 手入れはどうすればよいですか?
- 枠と背もたれは乾いた布で拭き、石鹸とオイルの仕上げでは定期的な手入れを要します。紙紐の座面は埃を払い、水分を残さないでください。染み込むと跡が残ります。