String Furniture(ストリング ファニチャー)

String Furnitureは、スウェーデンの家具メーカーである。起点となるのは、1949年に建築家Nisse StriningとKajsa Striningが設計競技へ応募した壁掛けの棚で、樹脂で被覆した鋼線の側板と薄い木の棚板を組み合わせる構成を持つ。部材を追加して構成を変えられる方式を家具に導入した例にあたる。2004年にPeter ErlandssonとPer Josephsonが設立した現在の会社が、設計者の承認のもとでブランドを引き継いでいる。

事業と製造の実体

String Furnitureの製品を規定しているのは、側板の構造である。樹脂で被覆した鋼線を梯子状に曲げ、そこへ棚板を掛ける。壁に取り付けるのは側板のみで、棚板は側板の横棒に載せて固定する。この構成により、棚板の位置と数を後から変えられる。

鋼線を用いることで、側板の断面が小さくなる。木の側板であれば板の厚みが必要になるが、線材であれば数ミリの太さで棚板の荷重を側板へ伝えられる。樹脂の被覆は錆を防ぐと同時に、棚板との接触面で滑りを抑える。

この方式は輸送と組み立ての条件にも合致する。部材を平らに梱包でき、工具を最小限にして組める。設計競技の要件が「手頃な価格、輸送が容易、組み立てが簡単」であったことが、この構成の背景にある。

現在は棚板、側板、収納箱、付属部材を組み合わせる方式が保たれ、寸法の異なる系列が加えられている。製品の大部分はスウェーデン国内で製造され、木部にはオークウォールナット、アッシュの突板が用いられる。

沿革

設計競技

1949年、スウェーデンの出版社Bonniersが書棚の設計競技を開いた。当時のスウェーデンの一般の住居には書棚を備えたものが少なく、書籍の販売を広げるうえで、手頃な価格で輸送と組み立てが容易な書棚が求められていた。

194点の応募のなかから、Nisse StriningとKajsa Striningの案が選ばれた。樹脂で被覆した鋼線による梯子状の側板と3枚の棚板からなる構成である。Nisse Striningは、ストックホルム王立工科大学で建築を学んでいた時期に、樹脂被覆の鋼線を用いた食器の水切りを考案していた。

展開と再興

この棚はスウェーデンの住居へ広く普及した。部材を追加して構成を変えられる方式は、その後の収納家具に影響している。

2004年、Peter ErlandssonとPer JosephsonがString Furniture ABを設立し、Strining夫妻の承認のもとでブランドを引き継いだ。以後、原設計の系列に加えて、寸法を小さくした系列、事務空間向けの系列、美術館との協働による系列などが加えられている。

デザイナーとの協働

String Furnitureの製品は、原設計の系列を保ちながら部材を追加する形で開発される。部材の互換性を保つ必要があるため、新しい系列も既存の寸法の体系のなかで検討される。

原設計はNisse StriningとKajsa Striningによる。2004年以降は、現行の設計者との協働による系列も加えられている。

主な製品群

ストリングシステムは、樹脂で被覆した鋼線の側板と木の棚板を組み合わせる収納の体系である。壁に取り付ける側板に棚板、収納箱、机の天板などを掛けて構成を決める。

このほか、寸法を小さくした系列、自立する構成の系列、事務空間向けの系列を扱う。

基本情報

ブランド名 String Furniture(ストリング ファニチャー)
原設計 1949年(Nisse Strining、Kajsa Strining)
現在の会社の設立 2004年(Peter Erlandsson、Per Josephson)
所在地 スウェーデン
生産 大部分をスウェーデン国内で製造
事業内容 収納家具の設計、製造および販売
公式サイト https://www.stringfurniture.com

Reference

String Furniture - 公式サイト
https://www.stringfurniture.com