De La Espada(デ・ラ・エスパーダ)
De La Espadaは、1993年に創業されたポルトガルを拠点とする高級家具ブランドです。創業者であるルイス・デ・オリヴェイラとファティマ・デ・ラ・エスパーダ夫妻は、伝統的なヨーロッパの木工技術と現代デザインを融合させ、時代を超越する家具を創造しています。ポルトガル北部シルバーコースト近郊の太陽光発電工場において、熟練した職人たちが無垢材を用いて、一つひとつ丁寧に製作する家具は、世界中の高級住宅や建築プロジェクトで採用されています。
ブランドヒストリー
De La Espadaの歴史は、1993年にポルト出身のルイス・デ・オリヴェイラとマドリード出身のファティマ・デ・ラ・エスパーダによって始まりました。ともにロンドンで教育を受けた二人は、1996年にロンドンで最初のDe La Espadaストアを開設しました。当時のロンドンには高品質な現代家具が比較的少なく、彼らのアプローチは即座に注目を集めました。
創業当初、ブランドの美学はアーツ・アンド・クラフツ運動、安藤忠雄、ルイス・バラガン、ジョン・ポーソン、アルヴァロ・シザといった建築家たち、そして1950年代のスカンディナビアデザインから影響を受けて形成されました。2007年までは自社製品のデザイン・製造・販売を一貫して行っていましたが、その後、厳選された国際的なデザインパートナーとの協働を開始し、新たな発展段階へと進化しました。
30年以上にわたる歴史の中で、小規模な工房から世界的に認知される家具ブランドへと成長を遂げ、現在では世界で最も野心的な建築プロジェクトにおいて選ばれる存在となっています。
ブランドの特徴とコンセプト
無垢材へのこだわり
De La Espadaの最も重要な特徴は、無垢材を専門とする木工技術への深い情熱です。ブランドが使用する木材は、少なくとも30年以上成長した樹木から採取され、その木が経験した気候パターン、日光の吸収、ミネラルの取り込みといった生命の軌跡が家具に意味を与えています。アメリカンブラックウォールナット、アメリカンホワイトオーク、ヨーロピアンアッシュといった高品質な木材を使用し、すべて持続可能な供給源から調達されています。
職人技と先進技術の融合
ポルトガル北部ミラにある太陽光発電工場では、約100名の熟練した職人たちが働いています。彼らはCNC(コンピュータ数値制御)マシンなどの最新技術と、モーティス・アンド・テノン、ダブテイル、ウェッジテノンといった伝統的な継手技術を巧みに組み合わせています。職人の半数は女性であり、多様な専門知識を持つチームが、3D図面作成、木材選定、家具製作、張り地加工など、それぞれの分野で卓越した技術を発揮しています。
人間中心の設計哲学
De La Espadaの哲学の核心には、「人間存在を中心に置く」という信念があります。デザインが人々の生活を変革する力を持つという強い信念のもと、機能性と同等に感情的な結びつきを重視しています。これは家具の快適性、触感、細部へのこだわり、そして耐久性として具現化され、デザイナーから職人まで、すべての製作者の情熱によって支えられています。
100年持続する家具
ブランドは、100年持続する製品を創造することによって、真の持続可能性を再定義しています。経年変化によって美しさを増す素材を使用し、時間の試練に耐える構造と細部への配慮により、一生涯使用できる家具を実現しています。これは単なる環境への配慮を超えた、製品に対する深い責任感の表れです。
コラボレーションデザイナー
De La Espadaは、厳選された国際的なデザイナーと長期的なパートナーシップを築いています。各デザイナーは単に椅子やベッドをデザインするだけでなく、食事をし、休息し、眠り、働く場所としての家全体のための家具をコンセプトとして創造しています。
Neri&Hu(ネリ・アンド・フー)
中国・上海を拠点とする国際的に受賞歴のある建築デザイン事務所です。創設者のリンドン・ネリとロサナ・フーによって率いられ、規範的なものに対する代替案を追求しています。彼らのプロダクトライン「neri&hu」は、素材の持つ本来の美しさを再解釈し、歴史の軌跡を探求し、日常の光景をスナップショットとして捉えることで、認識を変化させることを目指しています。2013年に発表された「Solo Collection」は、De La Espadaの中核をなすコレクションとなっています。
Matthew Hilton(マシュー・ヒルトン)
イギリスで最も尊敬される家具デザイナーの一人であり、40年以上にわたる業界での経験から得た技術的知識と明確なビジョンを表現しています。経年によって美しさを増す素材を活用し、美しく、極めて機能的で、厳格に設計された製品を創造しています。彼のデザインは、複雑な工学的設計を隠すエレガントなシンプルさによって特徴づけられています。
Luca Nichetto(ルカ・ニケット)
ヴェネツィアとストックホルムにオフィスを構える著名なイタリア人デザイナーです。彼の仕事は、デザインに対する協働的アプローチと、あらゆる分野における職人技への深い敬意によって特徴づけられています。個性、特徴、多様性を備えた製品を創造し、先駆的でありながらも古典的な形態が、上質な素材と優れた職人技の独特な特性を際立たせています。
Studioilse(スタジオイルセ)
デザイナー、学者、クリエイティブディレクターであるイルゼ・クロフォードによって設立されたロンドンを拠点とする多分野にわたるスタジオです。人間のニーズと欲求をすべての活動の中心に置くというシンプルな使命を持っています。ニューヨークタイムズは「クロフォードには特有のスタイルはないが、特有の感覚がある。それは感情的で、場所に深く根ざしている」と評しています。
その他のデザイナー
ブランドは他にも、イスタンブールを拠点とする多分野デザインスタジオAutoban、アメリカ人デザイナーJason Miller、フランス人デザイナーAnthony Guerrée、リスボンを拠点とする建築家Manuel Aires Mateus、そしてリスボン在住のフランス人デザイナーSam Baronといった才能あるクリエイターたちと協働しています。
代表的な家具コレクション
Solo Collection
Neri&Huによってデザインされたソロコレクションは、De La Espadaの製品ラインの中核に位置しています。2013年にイームズシェルチェアへのオマージュとして発表された椅子から始まり、無垢材と張り地による再解釈を通じて、家のあらゆる部屋のための製品タイプへと拡大しました。それぞれが同じ温かみのあるモダニズムと思慮深い機能性を備えています。
ソロチェアは、座る人の身体を抱擁する張り地のシェルを持ち、使用者のための小宇宙的な空間を創造します。それは避難所であり、安息の場となり、使用者が「独り(solo)」で乱されることなく、この姿勢に包まれることを可能にします。ダイニングチェア、ラウンジチェア、バースツールなど、多様なバリエーションが展開されています。
Twenty-Five Collection
De La Espada Atelierによるトゥエンティファイブコレクションは、ポルトガルの伝統工芸との深い結びつきを示しています。ダイニングテーブルには、シントラにある歴史的で革新的なタイル工房Viúva Lamegoの手作りポルトガルタイル(アズレージョ)が埋め込まれています。また、ベッドサイドテーブルには、ポルトガルのカスタニェイラにあるToino Abel工房で手織りされたジュンコ(ソフトラッシュ)の葦が使用されています。
その他のコレクション
各デザイナーのコレクションは、ダイニング、リビング、寝室、ワークスペースなど、家のあらゆる空間に対応する包括的なラインナップとなっています。共通するのは、マテリアリティ、クラフトマンシップ、機能性、そして長寿命へのアプローチです。
クラフトマンシップと工房
ポルトガル北部シルバーコースト近郊のミラに位置するDe La Espadaの工房は、美しい人里離れたビーチ、豊かな森林、肥沃な農地に囲まれたユニークな環境にあります。この太陽光発電施設は、業界において独特な創造性の中心地となっており、職人、デザイナー、製品エンジニアが同じフロアで密接に協働し、専門知識を交換しながらリアルタイムでデザイン上の課題を解決しています。
小規模生産バッチへの親和性が業界の実験室を創り出し、実験への意欲と製造への深い理解が、比類のない革新性と多産性を可能にしています。伝統的で時間の試練に耐えた構造技術には、モーティス・アンド・テノン、ダブテイル、ラップジョイント、ウェッジテノンといった継手技術が含まれています。これらの継手は、木材の繊維深くまで浸透する木工用接着剤で接合され、破壊不可能な結合を生み出しています。
さらに、De La Espadaはポルトガル各地の職人や小規模工房とも協働しています。レイリアのSela Lusitana工房では馬術用サドルの製作で何世代にもわたる知恵を持つ職人たちが革の加工を指導し、ポルトのテレサ・ブランコのスタジオでは陶芸家が手作りの陶器細部を製作しています。
サステナビリティと社会への取り組み
De La Espadaは、100年持続する製品を創造することで持続可能性を再定義しています。家具の長寿命が持続可能な思考を実証しており、多くの作品が数十年にわたって使用され続けています。すべての木材は持続可能な供給源から調達され、工場は太陽光発電によって運営されています。
また、ブランドは職人技の伝承にも積極的に取り組んでいます。ポルトガルの非営利団体「Passa Ao Futuro」への投資を通じて、新世代への職人技能の伝達を促進しています。さらに、リスボン・デザイン・ウィークやリスボン・バイ・デザインを支援し、製作者、デザイナー、職人、そしてデザイン思考に関心を持つ企業を結びつける活動を行っています。
ポルトに開設したギャラリーGaleria De La Espadaでは、現代工芸に特化した展示を行い、工房でのオープンハウスイベントや、ヨーロッパとアメリカでのポップアップ展示を通じて、持続可能性、現代社会における工芸の役割、公共空間と私的空間における室内装飾の重要性、そして真に時代を超越する製品を創造することの価値といった問題について、文化の創造と議論の促進に貢献しています。
受賞歴とプロジェクト
De La Espadaの家具は、世界中の高級住宅から公共空間まで、幅広いインテリアプロジェクトで採用されています。ロンドンのThe Whiteleyにおけるジョイス・ワン・スタジオによる4ベッドルーム住宅など、一世紀以上の歴史を持つ驚異的な広大空間に温かみと快適さをもたらすプロジェクトをはじめ、世界中の著名な建築プロジェクトで選ばれています。
ブランドの製品は、単なる家具としてではなく、空間に深みと触感をもたらす要素として、一流のインテリアデザイナーたちによって、卓越性の証として選択されています。
De La Espada 基本情報
| ブランド名 | De La Espada(デ・ラ・エスパーダ) |
|---|---|
| 設立 | 1993年 |
| 創業者 | Luis De Oliveira(ルイス・デ・オリヴェイラ)、Fatima De La Espada(ファティマ・デ・ラ・エスパーダ) |
| 本社・工房所在地 | ポルトガル・ミラ(シルバーコースト近郊) |
| 専門分野 | 無垢材家具、高級家具デザイン・製造 |
| 主なデザイナー | Neri&Hu、Matthew Hilton、Luca Nichetto、Studioilse、Autoban、Jason Miller、Manuel Aires Mateus、Anthony Guerrée、Sam Baron |
| 代表的コレクション | Solo Collection、Twenty-Five Collection |
| 公式サイト | https://delaespada.com/ |