概要

カポベッドは、上海を拠点とするネリ&フーが設計し、ポルトガルのデ・ラ・エスパーダが製造するベッドである。無垢材のフレームと、張り込んだ大型のヘッドボードを組み合わせる。上海のイタリアンレストラン「カポ」のために設計された座家具を、寝室向けに展開したものにあたる。

特徴・コンセプト

ヘッドボードを張り込む

木の板でヘッドボードをつくれば、背を預けたときに硬い面が当たる。張り込めば当たりが和らぎ、寝床で身を起こして読む姿勢にも対応する。面積が大きいため、寝室のなかで視線の集まる位置になる。

張り地はファブリックまたはレザーから選べる。レザーで広い面を張る場合は、革の色や銀面の濃淡を活かすため、必要に応じてステッチの線を加える。

木組みで接合する

構造にはほぞ組み、楔ほぞ組み、蟻組みといった木組みが用いられ、接着剤を併用する。金物を使わずに接合するため、部材の断面に金具の逃げをつくらずに済む。

ベースで通気を確保する

ベッドベースは穴を設けたMDFで構成され、その上に約5cm間隔で木製のスラットを配してマットレスを支える。面で塞げば湿気がこもるが、穴と隙間があれば下から空気が抜ける。スラットは一本ずつ固定される。

素材と仕上げ

フレームの無垢材は、アメリカンブラックウォールナット、アメリカンホワイトオーク、ヨーロピアンアッシュから選べる。仕上げは木材ごとに用意され、全材種に対応するオイルのほか、オーク材には酸化仕上げ、アッシュ材にはペイントやステインが選べる。

エピソード

カポシリーズは、ネリ&フーが手がけた上海のレストランの内装から始まった。この空間はバシリカ(聖堂建築)を下敷きにした構成をとっており、そこで作られた椅子の手法がベッドにも応用された。

製造はポルトガル北部のデ・ラ・エスパーダの工場で行われる。設計者、製品エンジニア、職人が同じ工場内で連携する体制がとられている。

評価と影響

受注生産のため、木材・仕上げ・張り地の組み合わせは注文時に指定する。マットレスと寝具は付属しない。

ベッドの支持部を通気させるという扱いは、ケース・スタディ・ベッドが有孔のスチールパネルで解いたのと同じ課題にあたる。カポベッドは穴を設けたMDFとスラットの組み合わせによる。

基本情報

名称 カポベッド / Capo Bed
デザイナー ネリ&フー(Neri&Hu Design and Research Office)
ブランド デ・ラ・エスパーダ(De La Espada)
デザインの成立国 ポルトガル
分類 ベッド
主要素材 無垢材(アメリカンブラックウォールナット/アメリカンホワイトオーク/ヨーロピアンアッシュ)、ファブリックまたはレザー、ベース:MDF
構造 ほぞ組み・楔ほぞ組み・蟻組みによる接合。穴を設けたベースと木製スラット
仕上げ オイル(全材種)、酸化(オークのみ)、ペイント・ステイン(アッシュのみ)
サイズ 全体高約87cm、プラットフォーム高約26cm。地域ごとのマットレス規格に対応
仕様 受注生産・要組立。マットレスと寝具は別売

Reference