概要
S 1200は、トーネットが2014年に発表したデスクである。設計はランドルフ・ショットによる。細いスチールパイプのフレームに、天板とその上に載る棚状の上段を組み合わせる。住宅に置くことを前提とした寸法をとる。
特徴・コンセプト
フレームを後方へ傾ける
フレームは正面から見て後方へ傾いている。垂直に立てると、椅子を引くために机の手前に空間が要る。後ろへ傾けると脚元が奥へ逃げるため、廊下やニッチのような狭い場所でも立ち座りができる。前脚をつなぐ横材は足を置く場を兼ねる。
面を二層に分ける
天板の上に棚状の上段が載る。書き物をする面と物を置く面を分けることで、限られた奥行のなかで作業する範囲を確保できる。上段には書類や本を立てて置ける。
配線を通す
天板の下にネットを張り、電源タップやアダプターを収める。フレームの背面には位置を変えられる磁石式のクリップがあり、ケーブルを一本ずつ導ける。住宅では機器の数と配置が変わるため、固定の配線経路を設けていない。
素材
天板と上段はMDFを芯に無垢材の縁を回し、突板または同社の表面材で仕上げる。フレームはクロムめっきのほか、複数のラッカー色から選べる。ペンボックス、A4ファイルボックス、ブックレスト、ケーブルマネジメントが別売で用意される。
エピソード
トーネットは1819年の創業で、曲木家具で知られる一方、1920年代からスチールパイプの家具を製造してきた。S 1200はその系列に連なる現行製品にあたり、同社のスチールパイプの椅子と組み合わせることが想定されている。
ランドルフ・ショットは家具職人としての訓練を受けたのち製品デザインを学び、2006年からトーネットで製品開発に携わった。
評価と影響
細い管を曲げてフレームとする構成は、S 33 チェアやチェスカ・チェア(B32)など、同社が1920年代から手がけてきた製品と共通する。S 1200はその構成を、住宅の一角に置く机へ展開したものにあたる。
ランドルフ・ショットの設計思想や経歴について詳しくはランドルフ・ショットプロフィールページをご覧ください。
トーネットの歴史や他の製品について詳しくはトーネットブランドページをご覧ください。
基本情報
| 名称 | S 1200 デスク / S 1200 Desk |
|---|---|
| デザイナー | ランドルフ・ショット(Randolf Schott) |
| ブランド | トーネット(Thonet) |
| 発表年 | 2014年 |
| デザインの成立国 | ドイツ |
| 分類 | デスク |
| 構造 | 後方へ傾けたスチールパイプのフレーム。天板と上段の二層構成 |
| 主要素材 | フレーム:スチールパイプ(クロムめっきまたはラッカー塗装)/天板・上段:MDF芯に無垢材縁、突板または表面材 |
| サイズ | 幅110cm × 奥行約67cm × 高さ88cm |
| 配線 | 天板下のネットと、位置を変えられる磁石式クリップ |
| オプション | ペンボックス(S 1211)、ファイルボックス(S 1212)、ブックレスト(S 1213)、ケーブルマネジメント(S 1214) |
Reference
- S 1200 | Thonet
- https://www.thonet.de/en/products/s-1200