西欧
テーブル・アン・フォルム・リーブル Table en forme libre
1938年にシャルロット・ペリアンが自身のアトリエのために構想した自由な形のダイニングテーブル。角のない有機的な曲線と三本脚の構成が独創的で、限られた空間でも最大約10名が囲める機能美を備えた、カッシーナ I Maestri Collectionの名作。
ポタンス・ピヴォタント Potence Pivotante
黒く塗った二本の管を逆L字に組んだだけのウォールランプ。腕は壁面に沿って約180度回転し、光が必要な位置へ振り出せる。灯具ではなく支持体を動かして光源を運ぶという考え方に立つ。ケーブルは管の内部を通り、露出する部品は取付板と電球だけになる。
ペンギン・ドンキー Penguin Donkey
1939年、エゴン・リスがペンギンブックスのためにデザインした伝説的マガジンラック。流麗な曲線美と成形合板の革新技術により、英国モダニズムを象徴する名作として今日まで高く評価されています。
フォトゥイユ ド サロン Fauteuil de Salon
1939年、ジャン・プルーヴェが設計したラウンジチェア。前脚と後脚に異なる構造を与えた力学的合理性と、豊かなクッションの快適性を両立。ヴィトラがアーカイブから再発見し、現代的カラーパレットで復刻した名作。
ヴェリエーロ ブックケース Veliero Bookcase
フランコ・アルビーニが1940年に自邸のために作った一点物のブックケース。帆船の索具に着想した引張構造により、ガラス棚板が宙に浮くように見える。2011年からカッシーナが復刻生産。
ビューロー・スタンダード Bureau Standard
ジャン・プルーヴェが1941年に生み出した事務机。折り曲げ鋼板の門型を等強度梁が結ぶ構成で、力の流れがそのまま輪郭になっている。収納ユニットは注文に応じて組み替えられた。コンパス状の脚を持つコンパス・ディレクションとは別の机である。
スイス国鉄公式時計 Official Swiss Railways Clock (Mondaine)
バウハウスの機能美を極めたスイス国鉄の象徴的時計。数字なき文字盤に黒のインデックスと赤い秒針が映える徹底したミニマルデザイン。58秒で一周する独特の動きは、スイスの精密性と定時運行への誇りを表している。
レアレ テーブル Reale Table
1946年、カルロ・モッリーノが航空機の翼の構造に着想を得てデザインした彫刻的なテーブル。オーク材の精緻なフレームとガラス天板が構造そのものを見せる、ザノッタが復刻生産するイタリアデザインの名作。
ウルス・ポレール アームチェア Ours Polaire Armchair
1947年、ジャン・ロワイエールが母親のパリのアパルトマンのために手がけたラウンジチェア。北極熊の毛皮を思わせる柔らかな曲線と最上級の手仕事が、深い座り心地と彫刻的な存在感を生んでいる。
ポーラーベアソファ Polar Bear Sofa (Ours Polaire)
ジャン・ロワイエールによる1947年の名作。ホッキョクグマを思わせる有機的フォルムと上質なベルベット張りが特徴。オークションで75万ドル超の価値を持つ、20世紀デザイン史に輝く伝説的ソファ。
ビューロー・プレジダンス Bureau Présidence
ジャン・プルーヴェが1948年に設計した重役用デスク。ブリュッセルの郵便振替局長のために作られた一台が始まりで、のちに建築家や経営者の机として知られた。個人の執務机であると同時に、数名の会議卓としても使える寸法を持つ。製作台数はおよそ30台と推定される。
カヴール デスク Cavour Desk
カルロ・モリーノが1949年にデザインしたデスク。スキーステーション建築の研究から生まれた有機的な木製フレームと、透明なガラス天板が織りなす非対称のバランスは、建築工学とデザインの統合を示している。
アラベスコ・テーブル Arabesco Table
イタリアの建築家カルロ・モリーノが1949年にデザイン。シュルレアリスト画家レオノール・フィニの裸婦画から着想を得た官能的な曲線を持つコーヒーテーブル。V&A博物館収蔵の20世紀イタリアデザインを代表する名作。
ゲリドン Guéridon
1949年、ジャン・プルーヴェがパリの大学都市のためにデザインした円形テーブル。建築的構造原理を木という自然素材で表現し、3本の無垢材の脚が天板を力強く支える。ヴィトラが復刻生産を手がける20世紀モダンデザインの名作。
ランプ・ド・マルセイユ Lampe de Marseille
二つの関節を持つアームの先に、大小二つのスパンアルミニウム製ディフューザーが付く。下方へは手元を照らす直接光、上方へは天井で拡散する間接光。二つのスイッチで三通りに使い分けられる。最大の張り出しは約1,660mm。
アントロプス Antropus
マルコ・ザヌーソが1949年に設計したアルフレックス最初の製品。ミラノのピッコロ・テアトロの舞台から生まれ、構造体を発泡ゴムで覆って全面を張り包む構成をとる。側面パネルが肘掛けと脚を兼ねる。現在はカッシーナが再生産している。
ポタンス Potence
プルーヴェが1950年に設計した伝説的ウォールランプ。2メートルの水平アームが180度回転し、機能性と彫刻的美しさを両立。MoMA収蔵品としても評価される20世紀デザインの純粋な達成。ヴィトラ社により忠実に復刻生産。
EMテーブル EM Table
ジャン・プルーヴェが手がけたダイニングテーブル。1950年頃のメゾン・トロピカル・プロジェクトから生まれた、必然性の美学に基づく一作。傾斜した脚部が力の流れを視覚化する独創的なデザイン。
ジェルデ シグナル SI333 Jieldé Signal SI333
ジャン=ルイ・ドモックが手がけたフランス工業デザインの代表作。1950年誕生の伝説的ランプを洗練させた2003年発表のSignalシリーズ。二本の可動アームと360度回転リフレクターにより精密な照明を実現する、リヨン製手作りデスクランプ。
ロフト Loft
可動アームの照明は、動かすたびに関節内部の線がねじれ、いずれ断線する。ドメックはこれを、関節そのものを通電経路にすることで解いた。アームは機械的な限界まで、何度でも回転できる。関節には銅・亜鉛・錫の合金クリソカルによる接点を組み込む。
バユ Bahut
ジャン・プルーヴェが1951年に設計した「バユ」。折り曲げた鋼板とアルミニウム板で構成され、縞鋼板の扉とオーク材の取手を持つ金属製サイドボード。ヴィトラが限定復刻。
レディチェア Lady Chair
1951年、マルコ・ザヌーゾがアルフレックスのためにデザイン。フォームラバーを初めて本格採用し、第9回ミラノ・トリエンナーレで金賞を受賞した戦後イタリアンモダンの原点。現在はカッシーナがリエディションを生産。
トゥルモー アーキテットゥーラ Trumeau Architettura
1951年、フォルナセッティとポンティの協働から生まれた装飾家具の至宝。全面に施されたトロンプ・ルイユの建築モティーフが現実と幻想の境界を揺さぶり、扉を開くたびに想像上の世界が姿を現す。V&A博物館永久収蔵。
スリーアーム・フロアランプ Three-Arm Floor Lamp
1952年、セルジュ・ムーユがジャック・アドネの委嘱により制作した伝説的フロアランプ。三本の可動アームと昆虫を思わせる有機的フォルムは、金属工芸の粋と機能美を融合。複数の美術館が収蔵する20世紀デザインの代表作。
レッジェーラ 646 Leggera 646
1952年、ジオ・ポンティがカッシーナのためにデザインした木製チェア。1957年のスーパーレッジェーラ699の原型となった作品で、キアヴァリチェアの伝統を現代的に再解釈し、軽量性と堅牢性を両立させたイタリアモダンデザインの古典。
モンブラン マイスターシュテュック 149 Montblanc Meisterstück 149
1924年誕生、モンブランのフラッグシップ万年筆。マイスターシュテュックの名を冠し、漆黒のプレシャスレジンと18金ペン先が織りなす至高の書き心地は、書斎インテリアの象徴として世代を超えて愛される。
WMF ソルト&ペッパー シェイカー WMF Salt & Pepper Shaker (Max und Moritz)
ヴィルヘルム・ヴァーゲンフェルトによる1952年の代表作。「マックス・ウント・モーリッツ」の愛称で親しまれる洋梨形シェイカーは、バウハウスの理念と人間的な温かみを融合させた、70年以上愛され続けるタイムレスデザインの代名詞。
ニュアージュ ブックシェルフ Nuage Bookshelf
シャルロット・ペリアンによるモジュール式書棚。日本滞在中に京都で目にした雲形の棚が着想の源とされる。標準化された部材から、壁掛けから間仕切りまで多様な構成が生まれる。カッシーナが2012年よりI Maestriコレクションで復刻。
メゾン・デュ・メキシーク シェルフ Maison du Mexique Shelf
1952年、シャルロット・ペリアンがパリ国際大学都市メキシコ館のために設計したモジュラー収納家具。両面アクセス可能な構造で収納と間仕切りを一体化し、限られた空間を知的に構成する、モダン収納家具の先駆的名作。カッシーナが正規に復刻している。
フィオレンツァ Fiorenza
フランコ・アルビーニが1952年にアルフレックスのために設計したハイバックのアームチェア。X字に交差する木製ベースの上に背の高い張りぐるみの本体が載る。発表以来、生産が続いている。
コンパス テーブル Compas Table
1953年、ジャン・プルーヴェがデザインしたコンパス・テーブル。製図用具のコンパスのように開いた脚部が特徴的なテーブルは、構造と美しさを融合させた工業デザインの代表作として、現代でも世界中で愛される普遍的な名作家具です。
D.154.2 アームチェア D.154.2 Armchair
ジオ・ポンティが手掛けた包み込むような貝殻状のアームチェア。ヴィラ・プランチャートのためにデザインされ、熱帯の花からインスピレーションを得た彫刻的フォルムが特徴。2024年Compasso d'Oro賞受賞の名作。
メリベルスツール Méribel Stool
アルプスの羊飼いの道具から着想を得た、ペリアンによる1953年の木製スツール。3本の台形脚と轆轤挽き座面が織りなす素朴な美しさと機能性を兼備。カッシーナ製。
ワンアーム・フロアランプ One Arm Floor Lamp
反射傘は外側が黒、内側は常に光沢のある白に塗られる。外からは黒い塊として見え、内側では光を効率よく反射させる。三本アーム版に対し、設置面積も張り出しも抑えられた構成にあたる。アームは最大270度回転し、反射傘は最大55度まで傾く。
リヴォルト・チェア Revolt Chair
フリソ・クラーマーが1953年に設計した椅子。鋼管の代わりに打ち抜いた鋼板を折り曲げて骨組みをつくり、力のかかる位置で断面の高さを変えている。戦後オランダで本格的に量産された最初期の家具の一つで、学校や事務所に広く行き渡った。2020年にアーレンドとHAYの協働で復刻された。
アントニーチェア Antony Chair
ジャン・プルーヴェが1954年にデザインしたラウンジチェア。成形合板の優美な曲線とスチールフレームの構造美が融合し、機能性と詩的な美しさを兼ね備えた20世紀デザイン史に残る名作。
ナガサキチェア Nagasaki Chair
1954年デザイン。マチュー・マテゴーの代表作として知られる3本脚の革新的チェア。独自開発のリジチュール技法による穿孔シートメタルが軽やかさと強度を両立。鞍のように湾曲した座面と背もたれが特徴的で、ヴィトラ・デザイン・ミュージアムの永久コレクションに収蔵されています。
D.555.1 テーブル D.555.1 Table
ジオ・ポンティが1954年にミラノの自邸のために設計したラウンド型コーヒーテーブル。手塗りスチールグリッドとガラス天板が生む彫刻的な美しさを、Molteni&Cがポンティ・アーカイブの原図に基づき忠実に復刻した。
ウフ チェア Oeuf Chair
輪郭に直線がない。背もたれから肘掛けへ至る面が途切れずに回り込み、座面を囲う。厚い張りの量そのものが形になっており、木部が外に出るのは円錐状に削り出した四本の脚だけである。受注生産のため、寸法も張り地も個体ごとに異なる。
デルフィーノ Delfino
エルベルト・カルボーニが1954年に設計したアルフレックスのアームチェア。ヒレのような肘掛けと途切れずに続く曲面を持ち、名称はイタリア語で「イルカ」を意味する。1950年代のオーガニックデザインの一例。
モデル1063 Model 1063 Floor Lamp
ジーノ・サルファッティが1954年に設計したフロアランプ。塗装したアルミニウムの細い管を床から立ち上げ、その内部に光源を収める。管は台の中心には立たず、鋼の棒によって中心から外れた位置で繋がる。台に収まる電源の装置の重量が管と釣り合い、この位置関係によって台の寸法を大きくせずに済む。
ペドレラコーヒーテーブル Pedrera Coffee Table
ガウディのカサ・ミラから着想を得た1955年のローテーブル。波打つスチールフレームと透明なガラス天板が、あらゆる角度から異なる表情を見せる。GUBIが再発売した、機能主義とオーガニックフォルムを融合させたデザイン。
デダル シェルフ Dedal Shelf
マチュー・マテゴーが1955年にデザインしたウォールシェルフ。独自のリジチュール技法でパンチングメタルに軽やかさと堅牢性を両立。水平・垂直両用で、複数組み合わせも可能なモジュラー構成。現在はGUBIが復刻。
G10 アームチェア G10 Armchair
1955年、ピエール・ガリッシュがエアボーン社のためにデザインした幾何学的フォルムが美しいアームチェア。台形のアームレストと黒塗装の金属フレームが特徴的。Free-spanシステムにより快適性と視覚的軽やかさを両立。モジュラー接続可能な革新的設計。
ルミナトール Luminator
1955年コンパッソ・ドーロ受賞。カスティリオーニ兄弟によるフロアランプ。シルバークラウン電球を天井に向けることでシェードをなくし、最小径の管と三脚だけを残した。MoMA収蔵。
ルイーザ Luisa
フランコ・アルビーニが十五年にわたって描き直した木の椅子。架台状の二枚の枠を貫でつなぎ、座と背をその上に載せる。部材は細く、接合部に近づくほど断面が太くなる。1955年にコンパッソ・ドーロを受け、現在はカッシーナが生産している。
SK4 レコードプレーヤー SK4 Record Player (Phonosuper SK4)
1956年発表のBraun SK4は、透明なアクリル蓋を採用した革新的なラジオ・レコードプレーヤー。ディーター・ラムスとハンス・グジェロによるミニマルなデザインは「白雪姫の棺」の愛称で知られ、後のApple製品にも影響を与えた歴史的名作。
キッチンクロック・ウィズ・タイマー Kitchen Clock with Timer
1956年にマックス・ビルがデザインした壁掛け時計。明るいブルーのセラミックケースに60分タイマーを内蔵し、実用性と美を両立。バウハウス思想を継承する戦後ドイツモダニズムの象徴として、MoMAに収蔵されています。
インフィニート Infinito
フランコ・アルビーニとフランカ・ヘルグが1956-1957年にデザインしたモジュラーシェルフ。天井と床の間に圧力で固定される自立式構造により、壁面固定を必要とせず、空間の中央にも配置できる。支柱・棚板・収納の組み合わせで多様なレイアウトを構成できるイタリアデザインの名品。
ダトール5 Dator 5
1956年、ジーノ・ヴァッレがソラーリ社のためにデザインしたフリップ式掛け時計。スプリットフラップ機構による革新的な時刻表示と端正な造形美が評価され、同年コンパッソ・ドーロ賞を受賞。MoMAにも収蔵される20世紀イタリアデザインの代表作。