概要

Dator 5(ダトール5)は、イタリアの建築家・工業デザイナーであるジーノ・ヴァッレが、ソラーリ社のパレット(フラップ)式表示技術をもとに設計したフリップ式のカレンダークロックである。時・分に加えて曜日・日付を直読式で表示する構成をもち、ソラーリ社が展開したパレット式クロック群のひとつとして知られる。黒地に白い文字を印刷したフラップが順に反転する。

特徴・コンセプト

板状のフラップに数字や文字を印刷し、順に反転させて表示を切り替える。針で示す方式では角度から時刻を読み取るが、数字が直接現れれば読み替えが要らない。表示を変える瞬間だけ機構が動き、それ以外は静止する。

黒地に白い文字を置けば明度差が大きく、離れた位置からも読める。筐体は表示部を囲うだけの形状にとどまる。フラップが切り替わるときには機構の音が生じる。

ソラーリのパレット式クロック群には、時分のみを表示する型、曜日を加えた型がある。Dator 5は時刻に加えて曜日と日付を表示するため、フラップの列が多い。フラップには金属が用いられる。

評価と影響

鉄道駅や空港の案内表示に用いられたパレット式の表示技術を、室内の時計へ転用した製品にあたる。数字を直接示す点は、目盛りで示すテンポ ウォールクロックフィレンツェ クロックとは読み取りの方式が異なる。

mv によるMoMA照合では、同じジーノ・ヴァレによるCifra 3 Clock(1965年、収蔵番号719.1966)が収蔵されているが、Dator 5自体の収蔵は確認できていない。

基本情報

名称 Dator 5(ダトール5)
デザイナー ジーノ・ヴァッレ(Gino Valle)
メーカー ソラーリ・ディ・ウーディネ(Solari di Udine)
発表年 1956年
原産国 イタリア
カテゴリー 掛け時計 / フリップクロック(カレンダークロック)
表示方式 スプリットフラップ・ディスプレイ(分割フラップ式)
表示内容 時刻・曜日・日付
主要素材 金属筐体・金属フラップ