概要
スイス国鉄公式時計は、1944年にスイス連邦鉄道(SBB)のエンジニアであるハンス・ヒルフィカーが設計した時計である。数字を用いない文字盤をとり、矩形の目盛りの太さで時と分を区別する。白い文字盤に黒い矩形の目盛りと赤い秒針を配する。
1986年よりモンディーンが正式ライセンスのもと、腕時計や壁掛け時計として製品化している。スイス全土の駅には約3,000台が設置されている。
特徴・コンセプト
秒針は約58.5秒で一周し、12時の位置で1〜2秒停止する。多数の時計を中央から同期させる場合、各時計が独立して動き続ければ誤差が蓄積する。毎分12時で停止させ、中央からの信号で再始動すれば、全体が同じ時刻を刻む。この動きは後に腕時計でも再現された。
文字盤に数字を置かず、太い矩形を時、細い矩形を分の目盛りとする。数字は近くで読む必要があるが、矩形は形の太さの違いとして離れた位置からも判別できる。駅の時計は移動しながら見上げられるため、この差が効く。1953年に赤い秒針が加えられ、先端には円盤が付く。
エピソード
最大級のものにベルン・ヴァンクドルフ駅の直径約7メートルの時計がある。数字を持たない構成のため、寸法を変えても文字の可読性を検討する必要がない。
駅時計の製造は一貫して同一のメーカーが手がけている。屋外に設置されるため、雨や雪が侵入しない構造を要する。
評価と影響
数字を置かず矩形の太さで時と分を区別する構成は、テンポ ウォールクロックが線に置き換えるのと同じ方向にある。数字を残すリキクロックやAB1 アラームクロック、数字が直接現れるチフラ3とは、読み取りの手がかりの与え方が異なる。
秒針の先端の円盤は、細い針だけでは離れた位置から動きが判別しにくいことに対応する。
ハンス・ヒルフィカーの設計思想や経歴について詳しくはハンス・ヒルフィカープロフィールページをご覧ください。
モンディーンの歴史や他の製品について詳しくはモンディーンブランドページをご覧ください。
基本情報
| 製品名(日本語) | スイス国鉄公式時計 |
|---|---|
| 製品名(英語) | Official Swiss Railways Clock |
| ブランド | Mondaine(モンディーン) |
| デザイナー | ハンス・ヒルフィカー(Hans Hilfiker) |
| デザイン年 | 1944年(オリジナル)/ 1953年(赤い秒針追加) |
| 製品化年 | 1986年(Mondaineによる腕時計・壁掛け時計) |
| 製造 | スイス製 |
| サイズバリエーション | 腕時計 直径34mm・41mm/壁掛け時計 直径250mm・400mmほか |
| 特徴的な機能 | Stop2Go(秒針が約58.5秒で一周し、12時の位置で停止して信号を待つ) |
| 素材 | ステンレススチール、ミネラルガラス |
| カラー | 白(文字盤)、黒(インデックス・針)、赤(秒針) |