概要

ナガサキチェアは、ハンガリー出身のデザイナー、マチュー・マテゴーが1954年のサロン・デ・アルティスト・デコラトゥールで発表した代表作である。脚は3本による。

座面と背もたれには、穴を多数開けた金属板を用いる。板をそのまま使えば面が閉じるが、穴を開ければ向こう側が透け、重量も減る。

リジチュール技法

「リジチュール」は、金属パイプと穴を開けた金属板を組み合わせる技法である。1952年に特許が取得された。穴が並んだ板は、穴のない板より曲げに対する抵抗が小さい。布のように曲げて成形でき、成形後は骨組みのパイプが形を保つ。

デザインの特徴とコンセプト

脚は3本による。4本脚では床が平らでないと1本が浮くが、3本なら常に接地する。座面と脚のあいだには小さな連結部が設けられ、面と線の部材をつないでいる。

座面と背もたれは弧を描く。平らな板では荷重で撓むが、曲面にすれば断面の形が抵抗になる。穴を開けて薄くしたぶんの強度を、曲げによって補っている。

名称の由来

名称の由来について明確な記録は残されていない。マテゴーの家具には各地の地名が付されたものが複数ある。

評価と影響

線材を並べて面をつくるヒー・チェアに対し、こちらは面に穴を開けて線に近づける。どちらも屋外で雨水が抜け、重ねたときの体積も抑えられる。

2000年代以降、GUBIが復刻生産している。4館の公開データでは、ナガサキチェアの収蔵は確認できていない。

基本情報

デザイナー マチュー・マテゴー
デザイン年 1954年
分類 チェア
オリジナル製造元 アトリエ・マテゴー(ソシエテ・マテゴー)
現行製造元 GUBI(デンマーク)
材質 粉体塗装スチール、穿孔シートメタル(リジチュール)
サイズ 高さ74cm × 幅58cm × 奥行54cm(座面高45cm)
初公開 1954年サロン・デ・アルティスト・デコラトゥール