1970年代
チューリップキャンドルホルダー Tulip Candleholder
1970
1970年にフォシュセルがデザインした真鍮製キャンドルホルダー。チューリップを思わせる有機的フォルムと清廉なラインが特徴。3本一組で構成される北欧デザインの燭台。
ボビーワゴン Boby Trolley
1970
ジョエ・コロンボが1970年にデザインした可動式の収納ユニット。回転式トレイと縦型のモジュラー構造により、デスクやキッチン、アトリエなど多様な空間で使える。MoMA永久コレクション収蔵、1971年SMAU賞受賞。
ウルトラフラゴラ Ultrafragola Mirror
1970
エットレ・ソットサスが1970年にデザインした革新的なミラー兼ライトオブジェ。波打つ女性の髪を想起させる流麗な曲線美と、ピンク色に光るネオンライトが幻想的な空間を演出する。ポストモダンデザインを象徴する名作。
ベオリット600 ポータブルラジオ Beolit 600 Portable Radio
1970
イェンセンがバング・オルフセンのポータブル機を一新した横長のラジオ。アルミの押し出し材に前後から樹脂トレイをはめ込み、選局位置は溝を走る金属球で示す。1970年に iF 賞とデンマークの ID 賞を受けた。
バンカーズ クロック Bankers Clock
1970
アルネ・ヤコブセンがデンマーク国立銀行のために設計した掛時計。数字を持たず、大きさの異なる12個の矩形が中心から外へ渦を描く。ヤコブセン最後の文字盤にあたる。
CH110 デスク CH110 Desk
1970
ハンス・J・ウェグナーが1970年に発表したデスク。天板と幕板、2杯の引き出しをひとつの量塊にまとめ、細いステンレス平鋼の脚で支える。無垢材の組み手を身上としたウェグナーの仕事のなかでは異質な、スチールフレームを主構造とする一群に属する。
カマレオンダ Camaleonda
1970
マリオ・ベリーニが1970年にデザインしたB&B Italiaの伝説的モジュラーソファ。カメレオンのように変幻自在な構成が可能。1972年MoMA展で成功を収め、永久コレクションに収蔵。2020年にサステナブル仕様で復刻。
オプティック クロック Optic Clock
1970
イタリアの鬼才ジョー・コロンボが1970年にデザインした目覚まし時計。カメラのファインダーを彷彿とさせる遮光フードと幾何学的な立方体フォルムが特徴。MoMAに収蔵される、宇宙時代を象徴するプロダクトデザインの代表作。
ガウディ チェア Gaudi Chair
1970
接合部を持たない椅子。座も脚も肘掛けも一つの型から出てくる。肘掛けは背もたれから前方へ伸びてそのまま前脚へ落ち、荷重の経路が連続した曲面として現れる。屋外でも使える。寸法は幅約600mm、高さ約680mm、座面高約390mm。
マレンコ Marenco
1970
マリオ・マレンコが1970年にアルフレックスのために設計したソファ。座・背・肘のクッションが個別に仕上げられ、支持フレームごとベースへ差し込まれる。発表から半世紀を経て今も主力製品である。
変型の家具 Furniture in Irregular Forms
1970
倉俣史朗が1970年に設計した引出し収納。引出しを縦に積んだ箱でありながら、外形は段ごとに位置を変えて湾曲する。曲面は側板を成型することで得られ、輪郭が曲がっても引出しは水平に引ける。日本では青島商店が製作し、1987年からはカッペリーニが「Progetti Compiuti」の名で生産している。
プロナ Plona
1970
1970年、ジャンカルロ・ピレッティは肘掛けのある折りたたみ椅子をつくった。座面から背、肘の立ち上がりまでを一枚のシェルにまとめ、側面の一点で畳む。プロナは発表の2年後にニューヨーク近代美術館へ収蔵され、現在も生産が続いている。
パレンテシ Parentesi
1971
天井から床まで張ったスチールケーブルに沿って照明ヘッドが自由に上下する照明。湾曲したチューブとケーブルの摩擦で任意の高さに固定でき、ねじを使わずに位置を保持する。1979年コンパッソ・ドーロ賞受賞。
パンテラ Panthella
1971
1971年にヴェルナー・パントンがデザインした名作テーブルランプ。半球形のシェードとトランペット型のベースが光を反射し、グレアフリーの柔らかな光を生み出す。有機的なフォルムと機能美を兼ね備えた、スペースエイジデザインの代表作。
シティスケープ・ウォールスカルプチャー(パッチワークメタル) Cityscape Wall Sculpture (patchwork metal)
1971
ポール・エヴァンスによる1970年代の革新的壁面彫刻。マンハッタンのスカイラインから着想を得て、クローム、真鍮、銅などの金属をモザイク状に組み合わせたパッチワーク技法で制作。ブルータリズムデザインを代表する作品として評価されている。
シティスケープ・クレデンザ Cityscape Credenza
1971
マンハッタンのスカイラインにインスパイアされたブルータリズムの代表作。クロームと真鍮、バール材による幾何学的パッチワークが光を反射し、彫刻的な美しさを放つ。ポール・エヴァンスによる1970年代のアイコニックデザイン。
ペンダント172(サイナスライン172) Pendant 172 (SinusLine 172)
1971
数学的な正弦曲線と職人の手仕事による、レ・クリントの代表的ペンダント。1971年の発表以来、白いプラスチックフォイルを手で折り上げた彫刻的なシェードが、柔らかな拡散光で空間を包み込む。
パンプキンチェア Pumpkin Chair
1971
1971年、ポンピドゥー大統領のエリゼ宮殿のためにピエール・ポランがデザイン。カボチャを思わせる豊かな曲線と包容力のある座り心地を併せ持つ、フランスデザイン史に輝くリーン・ロゼの名作ラウンジチェア。
エロス ダイニングテーブル Eros Dining Table
1971
イタリアの建築家アンジェロ・マンジャロッティが1971年に設計したエロス ダイニングテーブル。接着剤もボルトも用いず、重力だけで天板と脚部を結合させる革新的構造が、大理石の彫刻的な美しさを極限まで引き出した名作テーブルです。
パンテラ フロア Panthella Floor
1971
パントンはこの照明で、シェードだけでなくベースも反射面として働かせることを狙った。上から落ちた光が下の曲面で受け止められ、もう一度室内へ返る。向かい合う二つの曲面が光り方を決めている。シェードは射出成形の乳白アクリル。
セルペントーネ Serpentone
1971
ソファを完成した家具として売らないという判断が、この製品の要にある。メートル単位で販売され、必要な長さだけ買って直線にも曲線にも並べる。部屋の形が先にあり、家具がそれに従う。板を連ねた構成のため、うねりながら伸びる形になる。
ソフ・ソフ Sof-Sof Chair
1971
エンツォ・マーリが1971年に設計した椅子。9本の鋼線がそれぞれ閉じた輪をなし、並べて溶接することで座面の高さと背もたれの傾きが同時に決まる。脚や座枠を別部材として組めば接合部を確保する断面が要るが、この構成では線が交わる位置がそのまま接合部になるため部材を細く保てる。座布団は構造には関わらない。
プラトーネ Platone
1971
ジャンカルロ・ピレッティが1971年に設計した折りたたみのデスク。折りたたみ椅子で先に成立した3枚のディスクによる軸を天板のある家具へ移し、開けば脚が前後に分かれ、畳めば脚枠が天板に重なって板状に収まる。
バード バイ トイッカ Birds by Toikka
1972
1972年誕生のフィンランドを代表するガラスオブジェコレクション。オイバ・トイッカがデザインし、イッタラの職人がマウスブロー技法で一つひとつ手作りする鮮やかな色彩のガラスバード。同じ型から生まれながら二つとして同じものはなく、世界中のコレクターを魅了する芸術作品。
ティツィオ Tizio
1972
1972年、リチャード・サッパーがArtemideのためにデザインしたデスクランプ。配線を完全に排除し、カウンターウェイトによる自在な可動性を実現。コンパッソ・ドーロ賞受賞、MoMA永久コレクションに選定された現代照明デザインの代表作。
トリップ トラップ Tripp Trapp
1972
1972年にノルウェーで誕生した成長する椅子。座面と足置きの高さを調整でき、子どもから大人まで使える革新的なハイチェア。人間工学に基づくデザインは世界1,400万台以上の販売実績を誇る。
ベオグラム4000 レコードプレーヤー Beogram 4000 Record Player
1972
イェンセンが設計したバング・オルフセン最初のタンジェンシャル・トラッキング機。2本のアームを電子制御で直線移動させ、2本目の光センサーが盤の直径を読んで針を降ろす位置と回転数を決める。
KF 20 アロマスター KF 20 Aromaster
1972
KF 20 Aromasterは、1972年にフロリアン・ザイフェルトがデザインしBraunが製造したドリップ式コーヒーメーカー。ディーター・ラムス率いるBraunデザインの方針に沿った、円筒形の純白ボディと機能美を極めたミニマリズムで、工業デザイン史に残る名作として知られている。
ル・バンボーレ Le Bambole
1972
972年、マリオ・ベリーニがB&Bイタリアのためにデザインしたシーティングコレクション。巨大なクッションのような有機的フォルムが支持構造の存在を消去し、ソファの概念を一新。1979年コンパッソ・ドーロ受賞、MoMA永久収蔵の名作。
ストリップス Strips
1972
チニ・ボエリとラウラ・グリツィオッティがアルフレックスのために設計したモジュラーシーティング。ファスナーで着脱するキルティングカバーが構成の中心にあり、1979年にコンパッソ・ドーロを受賞した。
ピエール・シャポー S34チェア Pierre Chapo S34 Chair
1973
1973年にピエール・シャポーによってデザインされたS34チェアは、収束する四本の脚と七の字型の背もたれが特徴的なダイニングチェア。非対称ながら釣り合いの取れたフォルムは、建築的な精密さと素朴な造形を結びつけたシャポーの考え方をよく示している。
ファセテッド・フロント・キャビネット(シティスケープIIシリーズ) Faceted Front Cabinet (Cityscape II Series)
1973
マンハッタンの摩天楼を抽象化した多面体デザインが特徴的なキャビネット。クロムメッキスチールと木材ベニヤによる精緻なパッチワークが、光の反射で表情を変える彫刻的な作品。ブルータリズムデザインの代表作として評価されています。
トーゴ Togo
1973
1973年にミシェル・デュカロワがデザインした、リーン・ロゼを象徴するソファ。木や金属のフレームを用いないオールフォーム構造と有機的なフォルムが特徴で、発売から50年を超えて世界中で使われ続けている。
マラルンガ Maralunga
1973
1973年にヴィコ・マジストレッティがデザインしたイタリアンデザインの名作ソファ。自転車チェーンを応用した可動式背もたれ機構を世界で初めて搭載。1979年コンパッソ・ドーロ受賞、MoMA永久収蔵作品。カッシーナのベストセラーとして半世紀以上生産が続く。
265 ウォールランプ 265 Wall Lamp
1973
テーパーの付いた鋳鉄の錘がアームの重量を相殺するため、2mを超える長さでありながら指一本で位置を変えられる。壁に固定された照明でありながら、ダイニングテーブルの上やソファの脇まで光が届く。リッツァットは各部の機能に色を割り当てる構想も持っていた。
セディア 1(アウトプロゲッタツィオーネ) Sedia 1 (Autoprogettazione)
1974
イタリアのデザイナー、エンツォ・マーリが1974年に発表したDIYチェアの代表作。パイン材と釘のみで構成されるシンプルな構造ながら、人間工学的快適性と構造美を実現。デザインの民主化を目指した教育的プロジェクトAutoprogettazioneの象徴的作品として、現代のメイカームーブメントにも影響を与え続けている。
柳宗理 カトラリー Sori Yanagi Cutlery
1974
柳宗理が1974年に発表したステンレス製カトラリー。石膏模型を幾度も作り直し、手で握り口に運ぶ動作を検証して導き出された有機的なフォルムは、日本のプロダクトデザインを代表する一組。
ベオグラム4002 レコードプレーヤー Beogram 4002 Record Player
1974
ベオグラム4000の後継。2本アームのタンジェンシャル・トラッキングを受け継ぎつつ、電子ロジックユニットを廃し、モーターとプラッターを簡素化して生産性を上げた。性能はほぼ据え置かれている。
パシャ ラウンジチェア Pacha Lounge Chair
1975
ピエール・ポーランによる1975年のデザイン。雲のような有機的フォルムと脚を排したローレベル構造が特徴。戦後の禁欲的デザインから脱却し、快適性と彫刻性を融合させた1970年代モダニズムの象徴的作品。
ベオリット707 ポータブルラジオ Beolit 707 Portable Radio
1976
イェンセンが手がけたベオリットの最終モデル。電源内蔵のベオリット700を改め、金属部を黒くアルマイト処理し、着脱式パネルに起毛調のネクステル仕上げを採り入れた。1976年から1981年まで生産された。
ヴァーテブラ Vertebra
1976
背中を預ければ背もたれが倒れ、同じ動きで座面が前へ滑り出す。1976年に発表されたヴァーテブラは、調節の幅を広げるかわりに、操作する機構そのものを減らした事務用椅子である。機構の特許を持つオランダの会社が地域ごとに生産を許諾し、イタリア、アメリカ、日本でそれぞれの市場向けに作られた。
アトーロ Atollo
1977
円柱、円錐、半球という純粋な幾何学形態を組み合わせたアトーロは、1977年にヴィコ・マジストレッティがデザインした名作テーブルランプ。1979年コンパッソ・ドーロ賞受賞。イタリアンデザインを代表する照明。
EM77 クラシックバキュームジャグ EM77 Classic Vacuum Jug
1977
1977年にエリック・マグヌッセンがデザインした北欧デザインのアイコン。傾けるだけで注げる革新的なロッカーストッパー機構を搭載し、世界で1,000万本以上を売り上げたステルトン社を代表するロングセラー。
キャブ 412 Cab 412 Chair
1977
ベリーニがカッシーナのために設計したアームレスのチェア。裁断した革を縫い合わせたカバーが自立して外形を保ち、スチールパイプのフレームは内側に隠れる。カバーは脚の内側のジッパーで留める。
キャブ 413 Cab 413 Armchair
1977
ベリーニによるキャブのアームレスト付きモデル。アームレストは別部材ではなく、背もたれから続く革の面として立ち上がる。幅620mm、座面高450mmで、アームレスのない412と座面の高さをそろえている。
セプテンバー September
1977
黒く塗られた細いスチールパイプが半円を描き、その内側に三角形の座が張られる。1977年に発表されたセプテンバーは、脚の位置する3点だけで円と三角を結び合わせた椅子である。
ナタリー Nathalie
1978
1978年発表のナタリーは、ヴィコ・マジストレッティがFlou社のためにデザインした現代テキスタイルベッドの祖。ヘッドボードの愛らしいリボンと着脱可能なカバーが特徴で、2020年コンパッソ・ドーロ生涯功労賞を受賞した名作です。
5070 サラダセット 5070 Salad Set
1978
1978年、エットレ・ソットサスがアレッシィのために手がけた調味料セット。クリスタルガラスとステンレススチールが織りなす端正なフォルムは、半世紀近くを経た今日もなお「インダストリアル・スタンダード」として生産が続けられている。
フリスビー Frisbi
1978
アッキーレ・カスティリオーニが1978年にFLOSのためにデザインしたペンダントライト。三本の極細ケーブルで宙に浮かぶ円盤型ディフューザーが直接光・反射光・拡散光を生み出す。MoMA(ニューヨーク近代美術館)のパーマネントコレクションに収蔵。
プルーストの肘掛け椅子 Poltrona di Proust
1978
アレッサンドロ・メンディーニが1978年にスタジオ・アルキミアの活動として発表した椅子。18世紀様式を模した既製のアームチェアを選び、シニャックの点描画を投影して木部と張り地の区別なく多色の点で覆った。新しい形を作らず既存の物に装飾を重ねる「リ・デザイン」の作例で、現在はカッペリーニが手描きの木製版を、マジスが回転成形ポリエチレン版を生産している。