概要

パシャ ラウンジチェアは、ピエール・ポーランが1975年に設計したラウンジチェアである。脚を持たず、低い台座の上に丸みのある本体が載る。当初はモビリエ・アンテルナショナルが製造し、2018年からGUBIが復刻している。

特徴・コンセプト

脚を持たない

脚で持ち上げる代わりに、低い台座の上に本体を直接載せる。座面が床に近づくため、腰を深く落とした姿勢になる。脚がないぶん本体の輪郭が床際まで途切れず、丸みのある塊としてまとまる。

座面高は37cmで、一般的な椅子より低い。床に近い位置で座るという使い方に合わせた寸法である。

ステッチで面を分ける

本体には内側へ傾いたステッチの線が入る。丸みのある形をフォームだけで包むと、張り地が余って皺が出る。縫い目で面を区切れば、それぞれの区画で張りが取れる。線の位置が形の見え方も決めている。

素材と構成

内部は曲げ合板、台座はラッカー塗装のMDF、詰め物は切り出した高反発フォームによる。台座は固定式と回転式が選べる。アームレスト付きの仕様、2人掛けから5人掛けのモジュール式ソファ、オットマンが展開される。

エピソード

ポーランが初期のスケッチで描いたのは雲の形であった。1975年の発表当時、フランスの市場では受け入れられなかったとされる。

2018年の復刻は、ポーランの息子ベンジャミン・ポーランの協力のもとで行われた。ベンジャミンは「Paulin, Paulin, Paulin」を通じて、父の設計の管理と、生前に製品化されなかった設計の実現に取り組んでいる。

評価と影響

脚を省いて床に近い位置で座るという構成をとる。同じポーランによるマッシュルームチェアリボンチェアでは継ぎ目のない張りが用いられたが、パシャではステッチの線を表に出している。

基本情報

名称 パシャ ラウンジチェア / Pacha Lounge Chair
デザイナー ピエール・ポーラン(Pierre Paulin)
ブランド GUBI(2018年より復刻)/モビリエ・アンテルナショナル(オリジナル)
発表年 1975年
デザインの成立国 フランス
分類 ラウンジチェア
構造 脚を持たず、低い台座の上に本体を載せる
主要素材 内部:曲げ合板/台座:ラッカー塗装MDF/詰め物:高反発カットフォーム
サイズ 幅77cm × 奥行85cm × 高さ65cm、座面高37cm
台座 固定式/回転式(自動復帰機構付き)
展開 アームレスト付き、2〜5人掛けモジュール式ソファ、オットマン

Reference

Pacha Lounge Chair | GUBI
https://gubi.com/family/pacha-lounge-chair