1980年にエットレ・ソットサスを中心にミラノで結成され、1988年まで活動したデザイン集団。素材の格を意図的に崩す造形で知られる。
メンフィス
メンフィスとは、1980年にエットレ・ソットサスを中心にミラノで結成され、1988年まで活動した国際的なデザイン集団のこと。転じて、その一連の製品に見られる造形を指す語としても使われる。
解説
1980年12月、ミラノのヴィア・サン・ガルディーノにあるソットサスの自宅に、20代の建築家たちが集まった。マルティーヌ・ベダン、アルド・チビック、ミケーレ・デ・ルッキ、マッテオ・トゥン、マルコ・ザニーニ、そして批評家のバルバラ・ラディーチェである。当時60代だったソットサスは、機能主義への合意が崩れかけていた状況のなかで、若い世代と組む道を選んだ。集団の名は、その晩に繰り返し流れていたボブ・ディランの曲「Stuck Inside of Mobile with the Memphis Blues Again」から採られている。
最初の展示は1981年9月18日、ミラノの Arc '74 ショールームで開かれた。以後、倉俣史朗、マイケル・グレイヴス、ハンス・ホライン、ジョージ・ソーデン、ナタリー・デュ・パスキエ、アンドレア・ブランツィ、ピーター・シャイアら、国内外の設計者が加わっている。1988年に解散した。
造形の特徴は、素材の格を意図的に崩す扱いにある。安価なプラスチック・ラミネートを、高価な材に用いるのと同じ丁寧さで貼り、幾何形を非対称に積み上げる。ソットサスのカールトン・ルームディバイダーは、間仕切りとしても書棚としても使いにくい角度に板を組み、機能から形を導く手順そのものを外している。ビバリーやタヒチ ランプも同じ年の作にあたる。

基本情報
| 英語表記 | Memphis / Memphis Milano |
|---|---|
| 期間 | 1980年12月結成-1988年解散 |
| 初公開 | 1981年9月18日、ミラノ Arc '74 ショールーム |
| 名の由来 | ボブ・ディラン「Stuck Inside of Mobile with the Memphis Blues Again」 |
Reference
- Memphis(Design Museum)
- https://designmuseum.org/memphis
- Memphis Group(Casati Gallery)
- https://www.casatigallery.com/makers/memphis/
- Memphis(Oxford Index)
- http://oxfordindex.oup.com/view/10.1093/oi/authority.20110803100149700
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デザイナー
シリーズ
インテリアデザイン10万年史
序章-3|年表と地域で見る10万年 ── 全36章の時代配置と地域の見取り図
第Ⅴ部|壁を自由にした世紀 ── 20世紀インテリアの100年
第19章|「Less is More」の光と影 ── モダニズムは本当に住みやすかったのか
第28章|畳の上の近代化 ── 日本のモダニズムとインテリア
第5幕|色と遊びの反乱 ── ポップ・カルチャーとポストモダン
第31章|安いラミネートをわざと高級家具に使う ── メンフィスグループの挑戦
第32章|引用・記号・色彩で室内を「語らせる」 ── ポストモダンのインテリア
幕間コラム|第Ⅴ部をもっと楽しむために ── 年表・地図・列伝・教師たち
コラム①|20世紀の室内を変えた「10の椅子」年表 ── 鋼管から合板、プラスチック、そしてメッシュへ
コラム②|設計思想×素材のマトリクス ── ひと目でわかる20世紀インテリアの地図
第Ⅵ部|これからの室内 ── 21世紀のインテリアが問われていること
第35章|センサーとAIが室内を運用する ── BIM・IoT・デジタルツインの最前線
終章|10万年の焚き火 ── 室内空間はどこへ向かうのか