概要

プラットナー アームチェアは、ウォーレン・プラットナーが1962年にノルへ提案し、1966年に発表した椅子である。細いスチールロッドを垂直に並べてフレームに溶接し、ニッケルめっき、メタリックブロンズ、ゴールドのいずれかで仕上げる。1脚あたり最大で1,000か所の溶接を要する。ノルが製造している。

特徴・デザインコンセプト

ロッドは支持体であると同時に、外形をつくる面でもある。板で覆えば内部が見えないが、細い棒を並べれば向こう側が透ける。棒の間隔と視線の角度によって重なり方が変わるため、見る位置ごとに表情が異なる。

ロッドは床から立ち上がり、上方で外へ広がる。細い部材でも、多数を並べて溶接すれば全体で荷重を受けられる。シェルにはファイバーグラスを用い、成型フォームのクッションを内蔵する。

構造が模様になる

装飾を後から付け加えるのではなく、構造の部材そのものが模様として現れる。バウハウス以降のモダニズムは装飾を排する方向をとったが、プラットナーは構造の反復から装飾的な効果を導いている。

高度な製造技術

プラットナー自身が生産技術を開発した。ロッドの間隔を揃えたまま多数を溶接するには、位置決めの治具が要る。すべての金属部品にはクリアラッカーが施される。

開発の背景とバリエーション

グラハム財団の助成による開発

プラットナーコレクションの開発は、シカゴに拠点を置くグラハム財団からの助成を得て進められた。この支援により、プラットナーは複雑な製造工程の研究に専念することができ、最大で1,000か所の溶接を要する構造を量産できるようにした。

輪郭

ロッドは中央で絞られ、上下に向かって広がる。束ねた材が広がる形にあたり、この輪郭がシリーズ全体に共通する。

仕上げ

仕上げにはポリッシュニッケル、メタリックブロンズのほか、2015年に加わったゴールドプレートがある。

半世紀を超える継続生産

1966年の発表以来、ノルが生産を続けている。一部のモデルは製造が中止されたが、大型のイージーチェアとオットマンは復刻された。

評価と影響

同じノルでは、チューリップチェアが一本の支柱で座面を支え、ウームチェアがシェルで身体を包む。プラットナー アームチェアは、多数の細い部材の集積で支持と外形の両方を担う点で、これらとは異なる解にあたる。

4館の公開データでは、プラットナー アームチェアの収蔵は確認できていない。

基本情報

正式名称 プラットナー アームチェア / Platner Arm Chair
モデル番号 1725
デザイナー ウォーレン・プラットナー(Warren Platner)
デザイン年 1966年発表(1962年にノルへ提案)
ブランド Knoll(ノル)
サイズ W 673mm × D 559mm × H 730mm(座面高 483mm)
重量 約9.5kg
主要素材 ベース:スチールワイヤーロッド(ニッケルメッキ、メタリックブロンズ塗装、または18金ゴールドプレート)、シェル:ファイバーグラス、クッション:成型ラテックスフォーム
張地 ノルテキスタイルおよびスピネイベック社レザーより選択可能
仕上げオプション ポリッシュニッケル / メタリックブロンズ / 18金ゴールドプレート
認証 GREENGUARD室内空気品質認証
組立 完成品(組立不要)