概要
プラットナー アームチェアは、ウォーレン・プラットナーが1966年に設計した椅子である。ニッケルめっきした細いスチールロッドを垂直に並べ、円形のフレームに溶接する。100本以上のロッドと1,000箇所を超える溶接を要する。ノルが製造している。
特徴・デザインコンセプト
ロッドは支持体であると同時に、外形をつくる面でもある。板で覆えば内部が見えないが、細い棒を並べれば向こう側が透ける。棒の間隔と視線の角度によって重なり方が変わるため、見る位置ごとに表情が異なる。
ロッドは床から立ち上がり、上方で外へ広がる。細い部材でも、多数を並べて溶接すれば全体で荷重を受けられる。シェルにはファイバーグラスを用い、成型フォームのクッションを内蔵する。
構造が模様になる
装飾を後から付け加えるのではなく、構造の部材そのものが模様として現れる。バウハウス以降のモダニズムは装飾を排する方向をとったが、プラットナーは構造の反復から装飾的な効果を導いている。
高度な製造技術
プラットナー自身が生産技術を開発した。ロッドの間隔を揃えたまま多数を溶接するには、位置決めの治具が要る。すべての金属部品にはクリアラッカーが施される。
開発の背景とバリエーション
グラハム財団の助成による開発
プラットナーコレクションの開発は、シカゴに拠点を置くグラハム財団からの助成を得て進められた。この支援により、プラットナーは複雑な製造工程の研究に専念することができ、1,000箇所以上の溶接を要する構造を量産レベルで実現した。
輪郭
ロッドは中央で絞られ、上下に向かって広がる。束ねた材が広がる形にあたり、この輪郭がシリーズ全体に共通する。
仕上げ
仕上げにはポリッシュニッケル、メタリックブロンズのほか、2015年に加わったゴールドプレートがある。
半世紀を超える継続生産
1966年の発表以来、ノルが生産を続けている。一部のモデルは製造が中止されたが、大型のイージーチェアとオットマンは復刻された。
評価と影響
同じノルでは、チューリップチェアが一本の支柱で座面を支え、ウームチェアがシェルで身体を包む。プラットナー アームチェアは、多数の細い部材の集積で支持と外形の両方を担う点で、これらとは異なる解にあたる。
4館の公開データでは、プラットナー アームチェアの収蔵は確認できていない。
ウォーレン・プラットナーの設計思想や経歴について詳しくはウォーレン・プラットナープロフィールページをご覧ください。
ノルの歴史や他の製品について詳しくはノルブランドページをご覧ください。
基本情報
| 正式名称 | プラットナー アームチェア / Platner Arm Chair |
|---|---|
| モデル番号 | 1725 |
| デザイナー | ウォーレン・プラットナー(Warren Platner) |
| デザイン年 | 1966年 |
| ブランド | Knoll(ノル) |
| 製造国 | イタリア(Knollによる製造) |
| サイズ | W 673mm × D 559mm × H 730mm(座面高 483mm) |
| 重量 | 約9.5kg |
| 主要素材 | ベース:スチールワイヤーロッド(ニッケルメッキ、メタリックブロンズ塗装、または18金ゴールドプレート)、シェル:ファイバーグラス、クッション:成型ラテックスフォーム |
| 張地 | ノルテキスタイルおよびスピネイベック社レザーより選択可能 |
| 仕上げオプション | ポリッシュニッケル / メタリックブロンズ / 18金ゴールドプレート |
| 認証 | GREENGUARD室内空気品質認証 |
| 保証 | 5年保証 |
| 組立 | 完成品(組立不要) |
| 参考価格 | 約70万円〜120万円(税込目安、仕上げ・張地により変動) |