概要
プラットナー ダイニングテーブルは、ウォーレン・プラットナーが設計し、ノルが1966年に発表した円形テーブルである。曲げたスチールのロッドを一本ずつ円形のフレームに溶接してベースを構成する。構造そのものが装飾として現れる点に特徴があり、以来生産が続いている。
特徴・コンセプト
ロッドの束が脚を兼ねる
ベースは、垂直に配した多数のスチールロッドを円形の水平フレームに溶接して構成される。一本ずつのロッドは細いが、密に並べて溶接することで面としての剛性が生まれる。太い脚を4本立てる代わりに、細い線を数百本束ねて同じ荷重を受ける方式であり、脚と装飾が同じ部材で成立している。
放射状に広がる姿は麦の束を思わせる。工業的な素材と工程から、自然の造形に近い輪郭が生まれている。
見る角度で変わる面
密に並んだロッドは、見る角度や光の当たり方によってモアレを生む。テーブルは静止しているが、周囲を歩けば表情が変わる。天板にガラスを選べばベースの構造が透けて見え、この効果はさらに強く現れる。
装飾を退けない設計
プラットナーは、ルイ15世期のような時代様式に見られる装飾的で優美なデザインの余地があると語り、それを合理的な構造の上に成立させることを目指した。装飾を排する方向にあったミッドセンチュリーモダンのなかで、装飾の価値を構造の側から取り戻そうとした試みにあたる。
エピソード
1962年、プラットナーはノルにワイヤー家具の案を提案した。グラハム財団からの助成を受け、ノルの生産チームとともに約4年をかけて製品化に取り組み、1966年に発表されている。曲げたロッドを正確に配列し、構造的な強度と見た目の仕上がりを両立させる溶接技術の確立が課題であり、プラットナー自身が生産技法を考案してその実現にあたった。
設計当初、プラットナーは金色のフレームでの製作を望んでいたが、当時の技術では実現が難しかった。2015年、コレクション発表50年を機に18金メッキの仕上げが加えられている。
評価と影響
ロッドによる彫刻的なベース構造は、ハリー・ベルトイアのベルトイア ダイヤモンドチェアやエーロ・サーリネンのペデスタルコレクションと並べて語られることが多い。いずれも工業的な金属材を、覆い隠さずに構造と外形の両方に用いている。天板はガラスのほか大理石やグラナイト、木材から選べ、サイズも複数が用意される。
ウォーレン・プラットナーの設計思想や経歴について詳しくはウォーレン・プラットナープロフィールページをご覧ください。
ノルの歴史や他の製品について詳しくはノルブランドページをご覧ください。
基本情報
| 名称 | プラットナー ダイニングテーブル / Platner Dining Table |
|---|---|
| デザイナー | ウォーレン・プラットナー(Warren Platner) |
| ブランド | ノル(Knoll) |
| 発表年 | 1962年設計/1966年発表 |
| デザインの成立国 | アメリカ |
| 分類 | ダイニングテーブル |
| ベース | スチールロッドを円形水平フレームに溶接 |
| ベースの仕上げ | ポリッシュニッケル、メタリックブロンズ、18金メッキ(2015年追加) |
| 天板 | ガラス、大理石、グラナイト、木材 |
| シリーズ | プラットナーコレクション |
Reference
- Platner Dining Table | Knoll
- https://www.knoll.com/product/platner-dining-table