概要

シーズンベンチは、ピエロ・リッソーニがヴィッカルベのために設計したベンチで、2011年に発表された。座る面の高さが二段になっており、低い側に腰を下ろすことも、高い側に浅く腰掛けることもできる。受付や待合、会議室、商業施設のような、人が短時間とどまって話す場所に向けて設計されている。シーズンと名づけられた一連の製品はこのベンチから始まり、以後チェアやソファへと広がった。現在も生産が続いている。

特徴・コンセプト

二段の高さが姿勢を選ばせる

低い面は床から36cm、高い面は60cmに設定されている。低い面に深く座れば背を高い面に預けられ、高い面に腰掛ければ足を伸ばしたまま床に着く。ヴィッカルベはこの二段構成について、座り方を選べることで人と人のやりとりが生まれやすくなると説明している。

待合や受付では、隣り合った人が同じ向き・同じ高さで並ぶことが多い。高さを二つ与えると、向かい合う位置に腰掛けたり、背を向けて座ったりと、並び方に幅が出る。ベンチという一つの塊が、置き方を変えずに複数の使い方を受け入れる。

据え置きの塊として組む

幅は190cmと250cm、奥行は85cmと130cmが用意されている。奥行の広い型は、両側から背中合わせに座る使い方に対応する。脚を持たず床まで張り地で覆う構成のため、置いた場所で大きな面をつくる家具になる。

内部は無垢材と板材の枠に密度の異なる発泡ポリウレタンフォームを重ねたもので、この構法はシーズンの各製品に共通する(→シーズン コレクション)。ベンチでは、この構法に加えて電源やコンセントを内部に組み込む選択肢が用意されている。待つ時間や打ち合わせの時間が長くなる場所で、機器を充電しながら座れるようにするためである。

エピソード

このベンチは、ヴィッカルベがラウンジのようにくつろげる場所を製品として提供するという方針を掲げていた時期に設計された。同社はシーズンベンチについて、その方針を製品の形にしたものと位置づけている。

ここで定まった、丸みを帯びた塊を組み合わせて座る場所をつくるという方法は、その後の製品に引き継がれた。2014年にプーフ、2015年にチェア、2017年にモジュール式のソファが加わり、屋外用の仕様も用意されている。

評価と影響

コレクション全体の出発点となった製品として扱われている。ヴィッカルベはコンサートホール、劇場、ホテル、オフィス、医療施設などでの導入例を公開している。

基本情報

名称 シーズン ベンチ / Season Bench
デザイナー ピエロ・リッソーニ(Piero Lissoni)
ブランド ヴィッカルベ(Viccarbe)
発表年 2011年
デザインの成立国 スペイン
分類 ベンチ
主要素材 無垢材と板材による内部構造、発泡ポリウレタン、ファブリックまたはレザー
サイズ 幅190cmまたは250cm × 奥行85cmまたは130cm、高さ60cm、座面高36cm
オプション 電源の組み込み、足元のテクニカルファブリック帯
所属コレクション シーズン コレクション

Reference

Season bench | Viccarbe(製品ページ・発表年)
https://www.viccarbe.com/benches/season-bench/
Season modular upholstered bench | ArchiExpo(寸法)
https://www.archiexpo.com/prod/viccarbe/product-50796-1304029.html
Season Sofa, a Game of Geometry | Archiproducts(コレクションの成立経緯)
https://www.archiproducts.com/en/news/season-sofa-a-game-of-geometry_73172