このページについて
No.53 チェアは、フィン・ユールが1953年に設計しハウス・オブ・フィン・ユールが製造する椅子である。無垢材の骨組みに、張った座面と背もたれを組み合わせる。接合には真鍮の部品を用いる。座面高は375mm。
このページでは、製造の分担、樹種と張り地の選択、寸法と設置、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
フィン・ユールの設計思想や経歴について詳しくはフィン・ユール プロフィールページをご覧ください。
No.53 チェアのデザインストーリーについて詳しくはNo.53 チェア紹介ページをご覧ください。
正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材
No.53チェアは完全受注生産品であり、フレームの木種、張地の素材・色、クッションの有無を選択して注文する。以下に現行正規品の基本仕様をまとめる。
| 正式名称(日本語) | No.53 チェア |
|---|---|
| 製造ブランド | ハウス・オブ・フィン・ユール |
| 製造国 | 木工は日本、張りの工程はデンマークで行われる |
| サイズ | 幅710 × 奥行775 × 高さ730mm |
| 座面高 | 375mm |
| 重量 | 約15kg。張り地と樹種によって差がある |
| フレーム素材 | ウォールナットまたはオークの無垢材。オイルの仕上げによる。オークは2種の仕上げから選ぶ |
| 張地 | 布と革から選ぶ。複数の種別が展開される |
| 金属部品 | 真鍮による |
| 価格 | ハウス・オブ・フィン・ユールは公式サイトで価格を公表していない(2026年8月19日確認)。正規取扱店への問い合わせによる。樹種、仕上げ、張り地で価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受ける |
| オプション | 座面のクッションを別に注文できる。本体と異なる張り地と色も選べる |
| シリーズ展開 | 同じ系列に2人掛けの仕様がある |
| 収蔵 | 本製品の収蔵は当サイトの照合対象4館では確認できていない。同じ設計者の他の椅子では、MoMA と AIC が複数点を収蔵している |
| スタッキング | できない |
| 納期目安 | 受注生産。納期は取扱店に確認する |
製造の分担
木工は日本、張りの工程はデンマークで行われる。工程が国をまたぐ構成にあたる。
受注生産のため、注文から納品までの期間はこの分担を踏まえたものになる。納期は取扱店に確認する。
張り替えや補修についても、対応の可否と期間を取扱店に確認する。工程が分かれるため、木部の補修と張り替えでは条件が異なる場合がある。
樹種と張り地の選択
骨組みはウォールナットまたはオークの無垢材から選ぶ。いずれもオイルの仕上げによる。オークは2種の仕上げから選べる。
ウォールナットは日光で色が明るくなる。オークは黄みを帯びる。樹種によって変化の方向が異なる。
張り地は布と革から選ぶ。座面のクッションを別に注文でき、本体と異なる張り地と色も選べる。
接合には真鍮の部品を用いる。真鍮は空気に触れて色が濃くなるため、木部との色の対比が経年で変わる。
選び分けの目安
- 経年での変化を選ぶ場合
- ウォールナットは明るく、オークは黄みを帯びる。変化の方向が異なる。
- クッションを加える場合
- 本体と異なる張り地と色を選べる。座面の見え方を変えられる。
- 真鍮の色の変化
- 空気に触れて色が濃くなる。そのまま残すか、真鍮用の研磨剤で戻すかを選べる。
類似商品・競合との比較
木の骨組みを持つ椅子は、骨組みと張った面の関係で性格が分かれる。
| 比較項目 | No.53 チェア | ベイカーソファ | CH25 ラウンジチェア |
|---|---|---|---|
| 骨組み | 無垢材が外に現れる | 無垢材が外に現れる | 無垢材が外に現れる |
| 座面と背もたれ | 張った面 | 張った面 | ペーパーコードを編む |
| 接合部 | 真鍮の部品 | 木の接合 | 木の接合 |
| 座面高 | 375mm | 440mm | 350mm |
| 手入れ | 張り替え | 張り替え | 編み直し |
選び分けの目安
- 金属の部品を見せたい場合
- 接合には真鍮の部品を用いる。木の接合のみの製品とは見え方が異なる。
- 低い座面を求める場合
- 座面高375mmは、くつろぐ姿勢で座る高さにあたる。
- 座面の手入れで選ぶ場合
- 張った面は張り替えられる。編んだ面では編み直しになる。
使用感と設置条件
座面の高さと寸法
座面高375mm。一般的な椅子(400〜450mm前後)より低い。くつろぐ姿勢で座る高さにあたる。
幅710×奥行775×高さ730mm。奥行775mmは、背もたれが後方へ傾く分を含む。
重量は約15kg。移動には両手を要する。
骨組みと張った面
無垢材の骨組みが外に現れ、張った座面と背もたれを支える。骨組みと張った面が接する箇所は外から見える。
骨組みが見える構成のため、壁に沿わせても背面の仕上げが現れる。部屋の中央に置く配置にも対応する。
日本の気候での注意
無垢材は湿度の変化で伸縮する。急な乾燥は割れを招く。
床暖房の上に置く場合、木部が乾燥する。直射日光と暖房の風も避ける条件にあたる。
経年変化とメンテナンス
素材ごとに起きること
ウォールナットは日光で色が明るくなる。オークは黄みを帯びる。オイルの仕上げは塗膜をつくらないため、定期的な塗り直しが要る。
真鍮の部品は空気に触れて色が濃くなる。木部との色の対比が経年で変わる。
布は日光で色が褪せる。革は使用と日光によって色が濃くなり、乾燥するとひび割れる。
張った面のフォームは荷重で潰れる。
日常の手入れ
- 木部
- 乾いた柔らかい布で拭く。オイルの仕上げは定期的な塗り直しが要る。
- 真鍮の部品
- 色の変化を戻す場合、真鍮用の研磨剤を用いる。木部に付かないよう注意する。変化をそのまま残す選択もある。
- 布の張り地
- 掃除機のブラシ付きノズルで埃を吸う。
- 革の張り地
- 乾いた布で埃を払う。年に数回、革用のクリームで油分を補う。
張り替えと補修
張り替えと木部の補修については取扱店を通じて相談する。木工と張りの工程が分かれるため、条件が異なる場合がある。
どこで買うか
取扱店の調べ方
ハウス・オブ・フィン・ユールは公式サイトで製品情報を公開している。同社は価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによる。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。
注文の際に決める項目は、樹種、木部の仕上げ、張り地、クッションの有無である。受注生産のため、納期は取扱店に確認する。
実物を確認する
座面高375mmと奥行775mmが、使う人の体格に合うかは実物で確かめられるとよい。
樹種と張り地の組み合わせ、真鍮の部品の見え方も、現物で変わる。
中古の流通
相場は樹種、仕上げ、張り地、状態で幅があり、一定していない。
確認箇所は、木部の傷と色の変化、割れ、真鍮の部品の緩みと状態、張り地の傷みと色褪せ、フォームの潰れである。
購入前チェックリスト
- 樹種(ウォールナット/オーク。経年での変化が異なる)
- 木部の仕上げ
- 張り地(布/革)
- クッションの有無(本体と異なる張り地も選べる)
- 座面高375mm(一般的な椅子より低い)
- 設置場所の寸法(幅710×奥行775mm)
- 床暖房と直射日光を避けられる位置か
- 中古の場合、真鍮の部品の緩み
よくある質問
- 価格はどのくらいですか?
- ハウス・オブ・フィン・ユールは公式サイトで価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによります(2026年8月19日確認)。樹種、仕上げ、張り地で価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受けます。
- どこで購入できますか?
- ハウス・オブ・フィン・ユールの公式サイトで製品情報を確認できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。受注生産のため納期もあわせてご確認ください。
- どこで作られていますか?
- 木工は日本、張りの工程はデンマークで行われます。工程が国をまたぐ構成にあたり、受注生産のため注文から納品までの期間はこの分担を踏まえたものになります。
- 樹種はどう選べばよいですか?
- ウォールナットとオークの無垢材から選べ、いずれもオイルの仕上げによります。オークは2種の仕上げから選べます。ウォールナットは日光で色が明るくなり、オークは黄みを帯びます。樹種によって変化の方向が異なります。
- 真鍮の部品は見えますか?
- 見えます。接合に真鍮の部品を用います。真鍮は空気に触れて色が濃くなるため、木部との色の対比が経年で変わります。色の変化を戻す場合は真鍮用の研磨剤を用いますが、そのまま残す選択もあります。
- 座り心地はどうですか?
- 座面高375mmで、一般的な椅子(400〜450mm前後)より低くなります。くつろぐ姿勢で座る高さにあたります。奥行775mmは背もたれが後方へ傾く分を含みます。
- クッションは選べますか?
- 座面のクッションを別に注文でき、本体と異なる張り地と色も選べます。座面の見え方を変えられます。
- 手入れはどうすればよいですか?
- 木部は乾いた柔らかい布で拭き、オイルの仕上げは定期的な塗り直しが要ります。無垢材は湿度の変化で伸縮するため、床暖房の上に置く場合は木部が乾燥します。直射日光と暖房の風も避けてください。