OneCollection(ワンコレクション)

OneCollectionは、デンマーク・ユトランド半島西部のリンケビングに拠点を置く家具メーカーである。1990年にIvan HansenとHans Henrik Sørensenが「Hansen & Sørensen」の名で設立し、2001年にFinn Juhlの家具を製造する権利を遺族から譲り受けた。以後、House of Finn Juhlのブランドで20世紀のFinn Juhlの設計を再生産するとともに、現行の設計者による自社の製品も扱う。生産はデンマーク国内の自社工房で行われる。

事業と製造の実体

OneCollectionは自社の工房で家具を製造する。25年以上にわたってリンケビングの工房が生産を担ってきたが、2022年にユトランド半島南部Vejenの家具工場Schou Andersen Møbelfabrikの全株式を取得し、無垢材家具の生産能力を加えた。約8,000平方メートルのこの工場は工程の大部分を内製しており、Finn Juhlの製品の一部もここで生産される。

Finn Juhlの家具は、構造体と座部を分離した構成を特徴とする。荷重を受ける枠と、そこに乗る座・背が別の部材として組まれるため、接合部の削り出しと仕上げに手数を要する。チーフテンチェアペリカンチェアのように曲面の多い部材は機械加工だけでは仕上がらず、手作業の比重が高い。設計当時の家具は個々の指物師との対話のなかで形が決められており、再生産にあたっては図面に残らない寸法や仕上げの判断を補う作業が伴う。

同社は生産をデンマーク国内に置く方針を採る。国内の家具工場が減少するなかで技能を保つことを取得の理由として説明しており、Schou Andersenの買収もこの方針に沿ったものにあたる。2022年にはリンケビングに新しい本社を竣工した。コルテン鋼と木製パネルを外装に用い、高さ8.5メートルの建物である。

沿革

設立と初期の事業

1990年12月、Ivan HansenとHans Henrik SørensenがHansen & Sørensenを設立した。設立当初はSøren Holstが設計した小型の家具と燭台を扱っている。1991年に北欧の家具見本市へ初めて出展し、以後Holstとの協働が本格化した。1990年代には、デンマークの建築事務所と組んで裁判所や図書館、大使館などの家具を手がけている。会議用の椅子を持ち込んだHenrik Tenglerとの協働から生まれたChairmanは、同社の主力製品となった。

Finn Juhlの家具の再生産

1999年、Finn Juhlの遺族であるHanne Wilhelm Hansenから、追悼の展示のためにソファ1台の製作を依頼された。これを引き受けたことが関係の始まりとなり、続いてポエト ソファペリカンチェアの再生産が認められる。2001年、Hanne Wilhelm Hansenは家具の権利すべてを同社に委ね、以後OneCollectionはFinn Juhlの家具を製造する立場を得た。ペリカンチェアが生産に入ったのもこの年である。

当時、Finn Juhlの家具は市場でほとんど扱われておらず、新規に製造した製品は当初、複製品と受け取られることもあった。同社は対象となる設計を順次製品化し、現在は50点を超える設計を扱っている。

ブランドの整理と国際的な事業

2007年、社名をHansen & SørensenからOnecollectionへ改めた。2017年にはFinn Juhlの設計を扱う枠組みをHouse of Finn Juhlとして独立させている。製品は50か国以上で販売される。

2013年4月、ニューヨークの国連本部の信託統治理事会議場が改修を経て再び開場した。この議場は1950年から1952年にかけてFinn Juhlが設計したもので、改修にあたってはデンマーク文化省の主導で設計競技が行われ、Kasper SaltoとThomas Sigsgaardの案が選ばれた。OneCollectionは新たな椅子の製造を担当している。

2022年には新本社の竣工と、VejenのSchou Andersen Møbelfabrikの取得が行われた。

デザイナーとの協働

OneCollectionの製品は二つの経路から生まれる。一つは権利にもとづくFinn Juhlの設計の再生産で、図面と現存する家具の調査を経て製造の条件へ落とし込む作業を伴う。もう一つは現行の設計者との協働による新規の開発で、こちらは設計案の持ち込みと試作の往復によって進む。

継続的な協働相手にはSøren HolstとHenrik Tenglerがいる。国連の議場の改修ではKasper SaltoとThomas Sigsgaardと組んだ。

主な製品群

House of Finn Juhlの製品が中心を占める。椅子では1940年のペリカンチェア、1949年のチーフテンチェアモデル45チェアNo.53 チェアがある。ソファではモデル46ソファモデル57 ソファポエト ソファを扱う。

机と卓ではニューハウンデスクシルバーテーブル(ユダステーブル)、壁面の収納ではFJ パネルシステムがある。

このほか、OCの名称で事務空間、宿泊・文化施設、住宅、介護の各分野向けの製品を展開している。

基本情報

ブランド名 OneCollection(ワンコレクション)
設立 1990年(設立時の社名はHansen & Sørensen)
設立者 Ivan Hansen、Hans Henrik Sørensen
本社所在地 デンマーク・リンケビング
生産拠点 デンマーク・リンケビングの自社工房、およびVejenのSchou Andersen Møbelfabrik(2022年取得)
関連ブランド House of Finn Juhl(2017年設立)
事業内容 木製家具の製造および販売
公式サイト https://onecollection.com

Reference

OneCollection - Our History
https://onecollection.com/about/our-history/
OneCollection - About
https://onecollection.com/about/
House of Finn Juhl - Our Approach
https://finnjuhl.com/about/our-approach
MarketConnect - House of Finn Juhl køber over 100 år gammel dansk møbelfabrik
https://marketconnect.dk/house-of-finn-juhl-koeber-over-100-aar-gammel-dansk-moebelfabrik/