概要
テーブル・アン・フォルム・リーブルは、シャルロット・ペリアンが1938年に構想し、自身のアトリエのために最初の一台を制作したテーブルである。名称は「自由な形」を意味し、直線と直角を持たない天板をとる。1950年代末にギャルリー・ステフ・シモンを通じて製品化され、2011年にカッシーナが復刻した。
特徴・コンセプト
自由曲線の天板
天板は幾何学的な形に属さない曲線で構成される。矩形の天板では四辺に沿って席が決まり、角の位置には座れない。輪郭に直線と角がなければ、座る位置が辺で区切られず、人数に応じて詰められる。
三本脚の構成と構造
脚は三本による。一本は幅広の楕円断面の主脚、残る二本は細い円筒形の副脚である。四本脚では脚の位置が矩形に決まるが、三本なら不定形の天板の重心に合わせて配置できる。脚の数が少ないぶん、座る位置に脚が当たる機会も減る。
天板は無垢材の板材を相互に嵌合させて構成され、接合部が端部に現れる。2011年の復刻では、脚の幅がオリジナルよりやや細く再設計された。
素材と仕上げ
天板と脚には、マホガニー無垢材のナチュラル仕上げ、またはオーク無垢材の塗装仕上げが用意される。オーク材では複数の色から選べる。
生産の経緯
モンパルナスのアトリエから製品化へ
1938年に制作された最初の試作は、鋼管とクロームによる7 フォートゥイユ・トゥルナンのような仕事から、木という素材への移行を示すものでもあった。製品として広く出たのは1950年代末で、パリのギャルリー・ステフ・シモンが製造と販売を手がけた。
カッシーナによる復刻
2011年、カッシーナはこのテーブルを「I Maestri Collection」に加えた。ペリアン財団との協働により、脚の幅を縮小して着座の間隔を広げる調整が行われている。
評価と影響
ペリアンの家具では、ニュアージュ ブックシェルフが規格化した部材の組み合わせによるのに対し、このテーブルは不定形の一枚板を主題としている。レ・ザルク チェアと同様、実際の使用の場から要求を引き出す進め方がとられている。
2019年にはパリで回顧展が開催され、このシリーズも展示された。4館の公開データでは、テーブル・アン・フォルム・リーブルの収蔵は確認できていない。
シャルロット・ペリアンの設計思想や経歴について詳しくはシャルロット・ペリアンプロフィールページをご覧ください。
カッシーナの歴史や他の製品について詳しくはカッシーナブランドページをご覧ください。
基本情報
| 正式名称(日本語) | テーブル・アン・フォルム・リーブル |
|---|---|
| 正式名称(英語) | Table en forme libre |
| デザイナー | シャルロット・ペリアン(Charlotte Perriand) |
| デザイン年 | 1938年(構想) |
| 復刻年 | 2011年 |
| 製造ブランド | Cassina(カッシーナ)/ I Maestri Collection |
| 製造国 | イタリア |
| 分類 | ダイニングテーブル |
| サイズ | W2360 × D1070 × H740 mm |
| 主要素材 | マホガニー無垢材(ナチュラル塗装)/ オーク無垢材(塗装仕上げ) |
| カラーバリエーション | マホガニーナチュラル、オーク各色(サンドベージュ、グレージュ、チャイナレッド、ブルガンディ、ネイビー、ブラック、ペトロール 他のグロス/マット塗装) |
| 脚部構成 | 三本脚(オーバル型主脚1本+円筒形副脚2本) |
| 着座人数 | 最大8名程度 |
| 参考価格 | ¥2,750,000〜(税込目安 / 仕上げにより変動) |
| 納期 | 受注生産(約14〜16週間) |