エチレンを重合して得られる熱可塑性樹脂。略号はPE。水より軽く耐水性と耐薬品性に優れる一方、熱と紫外線には弱い。回転成形の主材料。

ポリエチレン

ポリエチレンとは、エチレンを重合して得られる熱可塑性樹脂のこと。略号はPEで、生産量の最も多い汎用樹脂にあたる。

解説

重合するときの圧力と触媒の違いによって、分子の枝分かれの度合いが変わり、性質の異なる複数の種類が生まれる。主なものは高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)の三つで、比重はHDPEが0.94から0.97、LDPEが0.91から0.93の範囲に収まる。密度が上がるほど硬く、耐熱性や気体・水蒸気を通しにくさが増す一方、耐衝撃性は下がる。同じ「ポリエチレン製」と書かれていても、どの種類かで製品の手ざわりと強度は変わる。

家具の素材として見たときの利点は、水と薬品に強いことに集約される。吸水率は0.01パーセントを下回り、室温では酸・アルカリ・塩類のいずれにも侵されない。雨に打たれても、洗剤で洗っても劣化しにくいため、屋外に置く椅子やプランターに向く。低温にも強く、LDPEでマイナス60度、HDPEでマイナス80度程度まで脆くならずに使えるとされる。冬に屋外へ出しっぱなしにする家具でこの樹脂が選ばれるのは、この性質による。

加工の面では回転成形との相性がよく、この製法で最も多く使われるのがポリエチレン、なかでもLLDPEである。乳白色の樹脂に顔料を混ぜて色を出すため、色は表面ではなく素材そのものに入る。表面張力が極めて低く塗料や接着剤がのりにくいことも、塗装ではなく顔料の練り込みで色を与える理由になっている。ロリー・ポリーのように、彫刻としてつくられた原型を厚みのある中空の量産品に置き換えられるのは、この樹脂が回転成形になじむためである。

弱点は熱と紫外線にある。融点はLDPEで108度から122度、HDPEで127度から134度で、これを大きく下回る温度でも荷重がかかれば変形が進む。同じポリオレフィン系でもポリプロピレンより耐熱性は低い。屋外に置き続けると紫外線で表面の艶が落ち、白っぽく粉を吹いたようになり、やがて細かい割れが生じる。屋外用の製品には紫外線吸収剤を配合したグレードが使われるが、直射日光の当たる場所での色あせは避けられない。手入れは中性洗剤と水で足り、シンナーなどの有機溶剤は表面を傷めるため使わない。

Reference

ポリエチレン(プラスチック素材辞典)
https://plastics-material.com/pe/
回転成形ハンドブック 7. 原料(スイコー株式会社)
https://www.e-suiko.co.jp/handbook/
ポリエチレン(PE)とは?特徴や種類、ポリプロピレンとの違いを解説(吉田SKT)
https://www.y-skt.co.jp/magazine/knowledge/guide-pe/

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