このページについて
ヴェリエーロ ブックケースは、フランコ・アルビーニが1940年に設計した書棚である。カッシーナが製造する。棚板をガラスとし、細い鋼の棒を張り渡して支える。高さ2,660mmと高く、設置場所の天井高が前提になる。
このページでは、高さと天井の条件、張力で支える構造、両面から使えること、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
フランコ・アルビーニの設計思想や経歴について詳しくはフランコ・アルビーニ プロフィールページをご覧ください。
ヴェリエーロ ブックケースのデザインストーリーについて詳しくはヴェリエーロ ブックケース紹介ページをご覧ください。
正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材
ヴェリエーロは、カッシーナが2011年から生産する復刻版(モデル838)として、現在も正規品が入手可能である。オリジナル(1940年)はアルビーニの自邸のために作られた一点物であった。カッシーナは長期にわたる研究開発を経て、この構造を量産可能な製品へと落とし込んでいる。
| 正式名称 | ヴェリエーロ ブックケース |
|---|---|
| 製造ブランド | カッシーナ |
| 生産状況 | 現行の製品。受注生産にあたる |
| 垂直支柱 | アッシュの無垢材。先端に金属の部品が付く |
| タイロッド(外部斜材) | ステンレス鋼の棒。直径4mm。棚板を支える張力をつくる |
| アンカー要素 | 棒を固定する部材は鉄。中央の棒は真鍮による |
| 棚板 | 強化した合わせガラス。厚さ3mmを2枚重ねる。縁は研磨される |
| 棚板サポート | アッシュ材と真鍮による |
| 棚板補強斜材 | 真鍮による |
| ベース | スチールの枠と木質の板による。アッシュ材で覆う |
| 構造方式 | 張力によって棚板を支える。自立する。天井への固定は要さない |
| 両面使用 | できる。間仕切りとしても用いられる |
| サイズ | 幅2,050 × 奥行550 × 高さ2,660mm |
| 仕上げバリエーション | 2種から選ぶ。標準の仕上げと、限定の仕上げがある |
| 収蔵 | 本製品の収蔵は当サイトの照合対象4館では確認できていない |
| 価格 | カッシーナは価格を公表していない(2026年8月19日確認)。正規取扱店への問い合わせによる。仕上げで価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受ける |
高さと天井の条件
高さは2,660mm。一般的な住宅の天井高(2,400mm前後)を超える。
設置には天井高2,700mm以上が要る。天井高を先に実測する。
搬入経路も、この高さと幅2,050mmが通るかを確かめる。分解して搬入する場合、組み立ての手順を取扱店に確認する。
天井への固定は要さない。自立する構造にあたる。ただし高さがあるため、設置後の安定は取扱店に相談する。
選び分けの目安
- 設置場所を決める場合
- 天井高2,700mm以上が要る。一般的な住宅の天井高では収まらない。
- 搬入を考える場合
- 高さ2,660mm、幅2,050mm。経路が通るかを実測する。
- 安定を確かめる場合
- 天井への固定は要さないが、高さがある。取扱店に相談する。
張力で支える構造
直径4mmの鋼の棒を張り渡し、その張力で棚板を支える。棚板の下に受けの部材を置かない構成にあたる。
棚板はガラスによる。厚さ3mmを2枚重ねた強化した合わせガラスである。
張力による構造のため、載せるものの重さは公表される条件を確かめることになる。重いものを一箇所に集中させない。
ガラスの棚板は硬いものを落とすと欠ける。また下の段が透けて見える。
選び分けの目安
- 載せるものを想定する場合
- 張力による構造にあたる。載せられる重さを取扱店に確認する。
- 見え方で選ぶ場合
- 棚板がガラスのため、下の段が透けて見える。
- 扱いを考える場合
- ガラスは硬いものを落とすと欠ける。出し入れの際に注意する。
両面から使えること
背面に板を持たない。両面から使える構成にあたる。
間仕切りとしても用いられる。壁に沿わせる必要がない。
いっぽうで、背面から中身が見える。壁に沿わせる場合も、背後の壁が透けて見える。
棚板がガラスのため、光も通る。設置場所の採光に影響しにくい。
選び分けの目安
- 部屋を仕切る場合
- 両面から使える。背面に板を持たない。
- 中身の見え方を考える場合
- 背面からも見える。隠す収納には向かない。
- 採光を確かめる場合
- 棚板がガラスのため光も通る。窓の前に置く場合も検討できる。
同種の書棚との比較
背の高い収納は、設置の条件と棚板の素材で性格が分かれる。
| 比較項目 | ヴェリエーロ | ランダムキャビネット | ストリングシステム |
|---|---|---|---|
| 高さ | 2,660mm | 約2,170mm | パネルによる(最大2,000mm) |
| 棚板 | ガラス | 木質の板 | 木または金属 |
| 支持 | 張力による | 背面の溝で固定 | パネルに掛ける |
| 壁への固定 | 要さない | 推奨される | 要する |
| 背面 | 板を持たない | 化粧板 | 板を持たない |
選び分けの目安
- 天井高が限られる場合
- この製品は2,700mm以上を要する。他の製品とは条件が大きく異なる。
- 壁に固定できない場合
- 自立する構造にあたる。壁への固定を要する製品とは異なる。
- 透ける構成を求める場合
- 棚板がガラスで背面に板を持たない。光も通る。
使用感と設置条件
寸法と搬入
幅2,050 × 奥行550 × 高さ2,660mm。天井高2,700mm以上が要る。
搬入経路が通るかを実測する。ガラスと金属を用いるため重量もある。
組み立てと設置は取扱店を通じて手配することになる。
ガラスの棚板
強化した合わせガラスによる。縁は研磨される。
下の段が透けて見える。載せるものの底面も見える。
素材の対比
木の支柱、鋼の棒、真鍮の部材、ガラスの棚板が組み合わさる。
素材ごとに経年での変化が異なる。真鍮は空気に触れて色が濃くなる。
経年変化とメンテナンス
素材ごとに起きること
アッシュの無垢材は日光で色が変わる。着色した仕上げでは変化が現れにくい。
真鍮の部材は空気に触れて色が濃くなる。ステンレス鋼の棒とのあいだで対比が変わる。
ガラスの棚板は経年で変質しないが、傷が付くとそこから割れやすくなる。
張力による構造のため、棒の張り具合が変わる場合がある。棚板の水平を定期的に確かめる。
日常の手入れ
- ガラスの棚板
- 柔らかい布で拭く。研磨剤は表面を傷める。両面から見えるため、下面も拭く。
- 木の支柱
- 乾いた布で拭く。水分を残さない。
- 真鍮の部材
- 乾いた布で拭く。色の変化を戻す場合、真鍮用の研磨剤を用いる。他の部材に付かないよう注意する。
- 棚板の水平
- 定期的に確かめる。張り具合が変わる場合がある。
調整と部品
棚板の水平が保たれない場合、取扱店を通じて相談する。張力による構造のため、自分で調整しない。
ガラスの棚板が破損した場合の交換についても、あわせて確認する。
どこで買うか
取扱店の調べ方
カッシーナは公式サイトで取扱店を案内している。同社は価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによる。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。
受注生産にあたる。仕上げを決めてから製作される。納期を確かめる。
実物を確認する
張力で棚板を支える構造は、実物で確かめられるとよい。棚板の下に受けの部材がない様子も確認できる。
高さ2,660mmが設置場所に対してどの程度を占めるかも、実測しておく。
設置前の確認
天井高2,700mm以上が要る。先に実測する。
搬入経路と、組み立て・設置の手配も取扱店に相談する。
購入前チェックリスト
- 天井高2,700mm以上が要ること
- 設置場所の寸法(幅2,050 × 奥行550mm)
- 搬入経路(高さ2,660mm、重量もある)
- 載せるものの重さ(張力による構造)
- 棚板がガラスで下の段が透けて見えること
- 背面に板がなく両面から見えること
- 仕上げの選択(2種)
- 組み立てと設置の手配
よくある質問
- 価格はどのくらいですか?
- カッシーナは価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによります(2026年8月19日確認)。仕上げで価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受けます。
- どこで購入できますか?
- カッシーナの公式サイトで取扱店が案内されています。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。受注生産にあたるため納期もお確かめください。
- 設置に必要な天井高を教えてください。
- 高さは2,660mmで、設置には天井高2,700mm以上が要ります。一般的な住宅の天井高(2,400mm前後)を超えるため、天井高を先に実測してください。
- 天井に固定する必要がありますか?
- 要しません。自立する構造です。ただし高さがあるため、設置後の安定については取扱店にご相談ください。
- 棚板はどのように支えられていますか?
- 直径4mmの鋼の棒を張り渡し、その張力で支えます。棚板の下に受けの部材を置かない構成です。載せるものの重さは公表される条件をお確かめいただき、重いものを一箇所に集中させないでください。
- 棚板の素材を教えてください。
- 強化した合わせガラスで、厚さ3mmを2枚重ねたものです。下の段が透けて見え、載せるものの底面も見えます。硬いものを落とすと欠けるため、出し入れの際はご注意ください。
- 間仕切りとして使えますか?
- 背面に板を持たないため両面から使え、間仕切りとしても用いられます。いっぽうで背面から中身が見えるため、隠す収納には向きません。棚板がガラスのため光も通ります。
- 手入れはどうすればよいですか?
- ガラスの棚板は柔らかい布で拭いてください。両面から見えるため下面も拭きます。研磨剤は表面を傷めます。真鍮の部材は空気に触れて色が濃くなり、ステンレス鋼の棒との対比が変わります。棚板の水平も定期的にお確かめください。