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マックス・ビル キッチンクロックは、マックス・ビルが1956年に設計しユンハンスが製造する壁掛け時計である。文字盤の下に機械式の60分タイマーを備える。2022年に現行仕様で再生産された。

このページでは、正規品の仕様と選べる駆動方式、同じ用途の他の時計との比較、視認性とタイマーの扱い、手入れ、購入できる場所を扱う。造形の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。

正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材

2021年に復刻されたキッチンクロック・ウィズ・タイマーは、1956年のオリジナルデザインを色・形状・素材の細部に至るまで忠実に再現した製品である。時計本体はクォーツムーブメント(Cal.J738)を採用し、タイマー部分はオリジナルと同じ機械式を維持している。設定時間の経過を知らせるチャイム音も、1950年代と同じ懐かしい音色が響く。

正式名称 マックス・ビル キッチンクロック・ウィズ・タイマー / Max Bill Kitchen Clock with Timer
リファレンス 362/1100.00(クオーツ)、377/1100.00(電波受信)
生産国 ドイツ
タイプ 壁掛け時計(60分タイマー機能付き)
ケース素材 セラミック(ライトブルー釉薬仕上げ)、バーデン=ヴュルテンベルク州マヨリカ製陶所製
ベゼル クロームメッキ
風防 ドーム型ミネラルガラス
文字盤 ホワイト(釉薬仕上げ)、マックス・ビル独自タイポグラフィー
サイズ W180×H252×D56mm
ムーブメント クオーツ仕様は J738、電波受信仕様は J761。いずれもタイマー部は機械式(60分)
機能 時・分表示、60分機械式タイマー(チャイム音付き)
カラー ライトブルー(ケース)/ ホワイト(文字盤)
参考価格 メーカー公表の希望小売価格は、クオーツ仕様550米ドル、電波受信仕様600米ドル(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なる
デザイン背景 ウルム造形大学(HfG Ulm)における教育プロジェクト
美術館収蔵 MoMA キッチンクロック(1956-1957年) 収蔵番号 554.2010 / V&A キッチン ウォールクロック(1956年) 収蔵番号 M.224-2007

オリジナル(1956年製)と復刻版(2021年〜)の違い

復刻版はオリジナルの色、形状、素材を忠実に再現しているが、時計部分のムーブメントに違いがある。オリジナルは機械式ムーブメント「エクサクタ」を搭載していたのに対し、復刻版は精度と利便性に優れたクォーツムーブメント(Cal.J738)を採用している。一方、タイマー部分はオリジナルと同じ機械式を維持しており、ゼンマイを巻いて時間をセットする操作感と、1950年代を彷彿させるチャイム音はオリジナルの体験を忠実に再現している。

類似商品・競合との比較

壁掛け時計は、時刻を読み取る手がかりの与え方と、時計以外の機能を持つかどうかで分かれる。

比較項目 マックス・ビル キッチンクロック ボールクロック リキクロック
時刻の手がかり 数字を全周に配する 球を等間隔に配し、数字を持たない 数字を全周に配する
時計以外の機能 機械式の60分タイマー なし なし
文字盤の面 あり(釉薬仕上げ) なし(壁面が背景になる) あり
外形 縦長(W180×H252mm) 円形(直径330mm) 円形
駆動 クオーツまたは電波受信 クオーツ クオーツ
メーカー公表価格 550米ドル(クオーツ)/600米ドル(電波受信) 公表なし 公表なし

選び分けの目安

調理中に時間を計る場合
機械式の60分タイマーを備えるのはこの時計だけである。電源を要さず、鳴り終わるまで動き続ける。
時刻合わせをしたくない場合
電波受信の仕様は、標準電波を受信して自動で合わせる。ただし受信できる地域が限られる。
設置面の幅が限られる場合
この時計は縦長で、幅180mmに対し高さ252mmある。円形の時計は直径分の幅と高さを等しく要する。

使用感と設置条件

数字の読み取り

文字盤の外周に分の目盛りと数字、内側に時の数字を配する。数字を持たない時計は針の指す方向から時刻を判断させるが、この時計は数字が直接現れる。時刻を覚える段階の子供が読み取れることを想定した構成である。

下部のタイマーの目盛りにも数字が入る。時計とタイマーで数字の体系が揃うため、同じ読み方ができる。

タイマーの扱い

下部のつまみを回して時間を設定する。機械式のため電源を要さず、ぜんまいが戻りきると鐘が鳴る。動作中はぜんまいの音が続く。

設定できるのは60分までである。それより長い時間を計る用途には向かない。

設置

寸法は幅180×高さ252×奥行56mm。縦長のため、幅の限られた壁面に収まる。奥行56mmは一般的な壁掛け時計より厚く、正面から見たときに影が出る。

ケースはセラミックで、金属や樹脂より重い。取り付ける壁面の下地と、フックの耐荷重を確認しておく。

経年変化とメンテナンス

素材ごとに起きること

ケースは釉薬をかけたセラミックで、表面が硬く汚れが染み込まない。台所の油分も拭き取れる。ただし衝撃には弱く、落とすと欠ける。補修はできない。

ベゼルはクロームめっきで、水滴が残ると輪染みになる。風防はドーム型のガラスで、正面から見ると周囲が映り込む。

日常の手入れ

ふだん
乾いた柔らかい布で拭く。油分が付いた場合は薄めた中性洗剤を含ませた布で拭き、水気を残さないよう乾いた布で仕上げる。
研磨剤
釉薬の面とめっきの双方を傷めるため用いない。
電池
時計部は電池で動く。タイマー部は機械式のため、電池が切れてもタイマーは使える。

修理

時計部と機械式のタイマー部は、いずれもメーカーの修理の対象となる。正規取扱店または輸入代理店を通じて依頼する。

どこで買うか

取扱店の調べ方

ユンハンスは公式サイトで取扱店の検索ができる。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。

クオーツ仕様と電波受信仕様で型番が分かれる(それぞれ 362/1100.00、377/1100.00)。外形は同じで、内部の駆動方式が異なる。注文の際は型番で指定する。

電波受信仕様を選ぶ場合の注意

電波受信の仕様は、標準電波を受信して時刻を合わせる。欧州向けはドイツの送信所からの信号を受けるため、日本国内では受信できない。日本で使う場合は、日本の標準電波に対応した仕様かどうかを確認する必要がある。対応していない場合はクオーツ仕様を選ぶことになる。

中古の流通

1950年代以降の個体が流通している。当時のものは駆動方式が現行品と異なる。相場は年式と状態で幅があり、一定していない。

確認箇所は、セラミックの欠けとひび、めっきの状態、タイマーが最後まで動いて鳴るか、である。機械式のタイマーは経年で動きが鈍ることがある。

購入前チェックリスト

  • 駆動方式の選択(クオーツ 362/1100.00 / 電波受信 377/1100.00)
  • 電波受信仕様の場合、日本の標準電波に対応しているか
  • 設置する壁面の幅と高さ(W180×H252mm、奥行56mm)
  • フックの耐荷重(ケースがセラミックで重い)
  • タイマーが60分までであること
  • 正規輸入品か並行輸入品かの確認(保証の適用範囲が異なる)

よくある質問

正規品の価格はどのくらいですか?
メーカー公表の希望小売価格は、クオーツ仕様が550米ドル、電波受信仕様が600米ドルです(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なります。
どこで購入できますか?
ユンハンスの公式サイトで取扱店を検索できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。
クオーツ仕様と電波受信仕様はどう違いますか?
外形は同じで、内部の駆動方式が異なります。クオーツ仕様は型番362/1100.00、電波受信仕様は377/1100.00です。電波受信仕様は標準電波を受けて時刻を自動で合わせますが、受信できる地域が限られます。
日本で電波受信仕様は使えますか?
欧州向けの仕様はドイツの送信所からの信号を受けるため、日本国内では受信できません。日本で使う場合は、日本の標準電波に対応した仕様かどうかをご確認ください。対応していない場合はクオーツ仕様を選ぶことになります。
タイマーはどう使いますか?
下部のつまみを回して時間を設定します。機械式のため電源を要さず、ぜんまいが戻りきると鐘が鳴ります。設定できるのは60分までです。時計部の電池が切れてもタイマーは使えます。
設置に必要な寸法を教えてください。
幅180×高さ252×奥行56mmです。縦長のため幅の限られた壁面に収まります。奥行56mmは一般的な壁掛け時計より厚く、ケースがセラミックで重いため、フックの耐荷重をご確認ください。
手入れはどうすればよいですか?
乾いた柔らかい布で拭きます。油分が付いた場合は薄めた中性洗剤を含ませた布で拭き、水気を残さないよう乾いた布で仕上げてください。研磨剤入りのものは釉薬の面とめっきの双方を傷めるため使えません。
他に検討すべき製品はありますか?
タイマーを必要としない場合は、同じ設計者による文字盤のみの壁掛け時計があります。数字を持たない構成ではボールクロック、数字を残す構成ではリキクロックが比較の対象になります。