このページについて
S44シェルフは、マルセル・ブロイヤーが1932年に設計した棚である。テクタが製造する。めっきした鋼管の枠に棚板4枚を組み合わせる。幅1,400 × 奥行370 × 高さ1,210mm。棚板の高さは変えられる。
このページでは、寸法と設置の条件、棚板の選択、鋼管の枠の扱い、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
マルセル・ブロイヤーの設計思想や経歴について詳しくはマルセル・ブロイヤー プロフィールページをご覧ください。
S44シェルフのデザインストーリーについて詳しくはS44シェルフ紹介ページをご覧ください。
正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材
S44シェルフは、テクタ社によるバウハウス・アーカイブ公認のリエディション(復刻版)である。1922年にオスカー・シュレンマーが考案したバウハウス・シグネットが付され、オリジナルと同一のプロポーションで製造されている。以下に正規品の詳細仕様をまとめる。
| 正式名称 | S44シェルフ |
|---|---|
| 製造ブランド | テクタ |
| フレーム素材 | めっきした鋼管 |
| 棚板素材(選択可能) | 塗装した木質の板2色、または2種の樹種の突板から選ぶ。取扱店によって選択肢が異なる |
| サイズ | 幅1,400 × 奥行370 × 高さ1,210mm |
| 棚板枚数 | 4枚。高さを変えられる |
| オプション | 棚板の追加と、めっきした本立てを加えられる |
| 収蔵 | 本製品の収蔵は当サイトの照合対象4館では確認できていない。同じ設計者の他の作品では、MoMA が複数点を収蔵している |
| 価格 | テクタは公式サイトで価格を公表していない(2026年8月19日確認)。正規取扱店への問い合わせによる。棚板の仕上げで価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受ける |
| 納期 | 受注生産。納期は取扱店に確認する |
寸法と設置の条件
幅1,400 × 奥行370 × 高さ1,210mm。床に置いて用いる。
高さ1,210mmは腰から胸のあたりにあたる。上面も物を置く面として使える。
奥行370mmは浅い部類にあたる。大型の書籍では、はみ出す場合がある。収納するものの奥行を確かめる。
壁への固定は前提とされない。ただし高さと載せるものによって安定が変わるため、取扱店に確認する。
選び分けの目安
- 設置場所の幅から決める場合
- 幅1,400mmで固定される。組み合わせて幅を変える構成ではない。
- 収納するものから決める場合
- 奥行370mm。大型の書籍でははみ出す場合がある。
- 上面を使う場合
- 高さ1,210mm。物を置く面として使える。
棚板の選択
塗装した木質の板2色、または2種の樹種の突板から選ぶ。取扱店によって選択肢が異なる。
塗装の仕上げは擦れると下地が現れる。突板は日光で色が変わり、接着が弱まると浮く。
棚板は4枚が標準で、高さを変えられる。収納するものに応じて調整できる。
棚板の追加も選べる。ただし枚数を増やすと、1段あたりの高さは小さくなる。
選び分けの目安
- 木の質感を求める場合
- 2種の樹種の突板から選べる。塗装の仕上げとは経年での変化が異なる。
- 収納するものの高さが変わる場合
- 棚板の高さを変えられる。4枚が標準にあたる。
- 収納量を増やしたい場合
- 棚板を追加できる。ただし1段あたりの高さは小さくなる。
鋼管の枠の扱い
枠はめっきした鋼管による。光を反射し、周囲が映り込む。
めっきは湿気の多い環境で曇る。細かい傷も目立つ。研磨剤は仕上げを損なう。
指紋が残りやすい。手が触れる箇所では、拭き取ることになる。
床に接する箇所も鋼管にあたる。床材によっては傷が付く。保護材の要否を確かめる。
選び分けの目安
- 手入れの手間を考える場合
- 指紋が残りやすい。定期的に拭くことになる。
- 設置場所を選ぶ場合
- 湿気の多い環境では曇る。床材との関係も確かめる。
- 見え方を確かめる場合
- 光を反射し周囲が映り込む。設置場所の照明によって変わる。
同種の棚との比較
棚は寸法の決め方と設置の条件で性格が分かれる。
| 比較項目 | S44シェルフ | ストリングシステム | コンパイル シェルビング |
|---|---|---|---|
| 寸法 | 幅1,400mm(固定) | 部材の組み合わせによる | 8つの構成から選ぶ |
| 設置 | 床に置く | 壁に取り付けまたは床置き | 壁への固定が必須 |
| 枠 | めっきした鋼管 | 塗装したスチールの線材 | 塗装したスチール |
| 棚板の高さ | 変えられる | 掛ける位置で決まる | 3種の支柱による |
| 奥行 | 370mm | 200/300mm | 420mm |
選び分けの目安
- 壁に固定できない場合
- 床に置いて用いる。固定が必須の製品とは条件が異なる。
- 一台で完結させたい場合
- 幅1,400mmで固定される。部材を組み合わせる製品とは異なる。
- 光を反射する枠を求める場合
- めっきした鋼管による。塗装の枠とは見え方が異なる。
使用感と設置条件
寸法と搬入
幅1,400 × 奥行370 × 高さ1,210mm。搬入経路が通るかを確かめる。
鋼管と棚板を用いるため重量もある。運搬には複数人を要する場合がある。
載せられる重さ
棚板の耐荷重は仕上げと載せ方によるため、取扱店に確認する。
書籍を並べる場合、重さが集中しやすい。棚板の撓みを定期的に確かめる。
上面の使い方
高さ1,210mm。上面も物を置く面として使える。
ただし高い位置にあたるため、重いものを載せると重心が上がる。
経年変化とメンテナンス
素材ごとに起きること
めっきした鋼管は湿気の多い環境で曇る。細かい傷が付き、指紋も残りやすい。
塗装した棚板は擦れると下地が現れる。物を出し入れする箇所から進みやすい。
突板の棚板は日光で色が変わる。接着が弱まると浮く。
棚板は長期の荷重で撓む場合がある。
日常の手入れ
- 鋼管の枠
- 柔らかい布で拭く。研磨剤は仕上げを損なう。指紋が残りやすい。
- 塗装した棚板
- 柔らかい布で拭く。研磨剤は塗装を削る。
- 突板の棚板
- 乾いた布で拭く。水分を残さない。直射日光を避ける。
- 棚板の撓み
- 定期的に確かめる。載せるものを見直す。
部品の交換と追加
棚板の追加と交換については取扱店に確認する。受注生産にあたるため、対応の可否と期間を確かめる。
どこで買うか
取扱店の調べ方
テクタは公式サイトで製品情報を公開している。同社は価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによる。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。
受注生産にあたる。棚板の仕上げを決めてから製作される。納期を確かめる。
実物を確認する
めっきした鋼管は光を反射し、周囲が映り込む。設置場所の照明を想定して確認する。
奥行370mmに収納するものが収まるかも確かめられるとよい。
設置前の確認
設置場所の寸法と搬入経路を実測する。幅1,400mmで固定される。
床材と鋼管が接する箇所についても、保護材の要否を確かめる。
購入前チェックリスト
- 設置場所の寸法(幅1,400 × 奥行370 × 高さ1,210mm)
- 収納するものの奥行(370mmは浅い部類)
- 棚板の仕上げ(塗装/突板)
- 棚板の追加の要否(1段あたりの高さが小さくなる)
- 載せるものの重さ(棚板の耐荷重を取扱店に確認)
- 床材と鋼管が接する箇所の保護
- めっきの手入れ(指紋が残りやすい)
- 受注生産の納期
よくある質問
- 価格はどのくらいですか?
- テクタは公式サイトで価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによります(2026年8月19日確認)。棚板の仕上げで価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受けます。
- どこで購入できますか?
- テクタの公式サイトで製品情報を確認できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。受注生産にあたるため納期もお確かめください。
- 設置に必要な寸法を教えてください。
- 幅1,400×奥行370×高さ1,210mmです。床に置いて用い、幅は固定されます。搬入経路が通るかもご確認ください。鋼管と棚板を用いるため重量もあります。
- 大型の書籍は収まりますか?
- 奥行370mmは浅い部類にあたるため、大型の書籍でははみ出す場合があります。収納するものの奥行をお確かめください。
- 棚板の高さは変えられますか?
- 変えられます。棚板は4枚が標準で、収納するものに応じて調整できます。棚板の追加も選べますが、枚数を増やすと1段あたりの高さは小さくなります。
- 棚板の素材は選べますか?
- 塗装した木質の板2色、または2種の樹種の突板から選べます。取扱店によって選択肢が異なります。塗装の仕上げは擦れると下地が現れ、突板は日光で色が変わります。
- 壁に固定する必要がありますか?
- 壁への固定は前提とされません。ただし高さと載せるものによって安定が変わるため、取扱店にご確認ください。上面も使えますが、高い位置のため重いものを載せると重心が上がります。
- 手入れはどうすればよいですか?
- 鋼管の枠は柔らかい布で拭いてください。研磨剤は仕上げを損ない、指紋が残りやすくなります。湿気の多い環境では曇ります。塗装した棚板は柔らかい布で、突板の棚板は乾いた布で拭き水分を残さないでください。