Tecta(テクタ)
Tectaは、ドイツ・ニーダーザクセン州ラウエンフェルデに拠点を置く家具メーカーである。社名はラテン語で設計する、創造するを意味する語に由来する。ベルリンのバウハウス資料館の許諾のもと、Marcel Breuer、Walter Gropius、Mies van der Rohe、Jean Prouvéらが手がけた家具を生産している。後脚を持たないカンチレバー構造の椅子を製品群の中核とし、製造はラウエンフェルデの自社工場で行われる。
事業と製造の実体
Tectaの事業は三つの経路からなる。一つは許諾にもとづく20世紀前半の設計の生産、二つ目は外部の設計者との新作の開発、三つ目は社内の設計部門による製品である。
再生産の系統では、1920年代に少量生産の試みとして作られた家具を、品質を保ちながら量産の条件へ移す作業が伴う。当時の製品は工房での試作に近く、部材の寸法や接合が個体ごとに異なる場合がある。図面と現存品を照合して仕様を定める作業が製品化の前段にあたる。
製造の中核にあるのはカンチレバー構造の椅子である。後脚を持たず、曲げた鋼管のしなりで身体を支えるこの構造では、管の径と肉厚、曲げの半径が座り心地と強度を同時に決める。管を細くすればしなりは増すが強度が落ちる。この関係が寸法を規定している。Tectaが独自に展開した型は、当時のカンチレバーより弾力が高い。
ラウエンフェルデの工場には、木工、金属加工、張り地、籐編みの各工房があり、約40名の職人が従事する。許諾にもとづく製品には、1922年にOskar Schlemmerがヴァイマールのバウハウスのために考案した記号が刻印される。
沿革
1956年、Tectaが設立された。バウハウス資料館の許諾のもとで20世紀前半の設計を生産する体制が整えられ、Marcel Breuerのカンチレバーチェア、Walter Gropiusの椅子、Mies van der Roheの椅子、Peter Kellerのゆりかごなどが扱われている。
カンチレバー構造の椅子については、Mart Stam、Marcel Breuer、Jean Prouvéの設計を通じて系統が形成された。同社はこの構造の展開を製品開発の軸としている。
2019年、バウハウスの創立100年に際して、同社は関連する企画を行っている。
現在も許諾にもとづく生産と新作の開発を並行して進め、製造はラウエンフェルデの自社工場で続けられている。
デザイナーとの協働
Tectaの製品は、許諾にもとづく20世紀前半の設計の生産と、現行の設計者との新作の開発の双方から生まれる。前者では、原設計の構造を現在の生産条件で再現する作業が中心となる。
再生産の対象となる設計者にはMarcel Breuer、Walter Gropius、Mies van der Rohe、Mart Stam、Jean Prouvé、Peter Kellerがいる。このほか外部の設計者との新作の開発と、社内の設計部門による製品がある。
Marcel Breuerの設計思想や経歴について詳しくはMarcel Breuerプロフィールページをご覧ください。
Jean Prouvéの設計思想や経歴について詳しくはJean Prouvéプロフィールページをご覧ください。
主な製品群
S44シェルフは、Marcel Breuerの設計による棚である。鋼管の骨組みに棚板を組み合わせる構成を採る。
このほか、Breuerのカンチレバーチェア、Gropiusの椅子、Mies van der Roheの椅子、Peter Kellerのゆりかごなど、許諾にもとづく製品を扱う。いずれも1922年に考案された記号が刻印される。
基本情報
| ブランド名 | Tecta(テクタ) |
|---|---|
| 設立 | 1956年 |
| 社名の由来 | ラテン語で設計する、創造するを意味する語 |
| 本社・生産拠点 | ドイツ・ニーダーザクセン州ラウエンフェルデ |
| 許諾 | ベルリンのバウハウス資料館の公認による再生産 |
| 事業内容 | 家具の設計、製造および販売 |
| 公式サイト | https://www.tecta.de |
Reference
- Tecta - 公式サイト
- https://www.tecta.de/
- Wikidata - Tecta
- https://www.wikidata.org/wiki/Q2399678