概要

モーエンセン 3236 チェアは、ボーエ・モーエンセンが1956年にフレデリシアのために設計したダイニングチェアである。1947年のJ39チェアを下敷きに、寸法を大きくとり、ペーパーコードの座面を張り座に置き換えている。モーエンセンが1955年に同社のデザイン責任者となり、新しいコレクションの設計を任された時期の初期の成果にあたる。

特徴・コンセプト

張り座への置き換え

座面は合板のコアにHRまたはCMHRフォームを載せ、ファブリックまたはレザーで覆う。ペーパーコードの座は編んだ面がたわむのに対し、フォームの座は厚みの分だけ沈む。同じ姿勢を支えながら、身体に当たる感触が変わる。ペーパーコードには乾燥への配慮が要るが、張り座にはその制約がない。

寸法を大きくとる

J39に対して、3236は幅と部材を大きくとっている。座面に詰め物が加わると座の高さが上がり、それに応じて背やフレームの寸法も調整する必要が生じる。全体を太くまとめることで、詰め物の厚みと釣り合う輪郭になっている。

背と素材

フレームは無垢材で、背もたれは同じ樹種の突板を表面に用いた成形合板である。表面と芯材の樹種を揃えることで、木口の見え方が揃う。仕上げはソープ、オイル、ライトオイル、ブラックラッカーから選べる。ソープ仕上げは無処理の木に近く、使ううちに色が深まる。

エピソード

モーエンセンは1955年にフレデリシアのデザイン責任者に就任し、コレクション全体の設計を託された。3236チェアはその最初期に発表された一脚である。翌1957年には同じ構成を持つベンチ(3171)が加わり、テーブルの片側にベンチ、もう片側にチェアという並べ方ができるようになった。

下敷きとなったJ39は、簡素な構造と手に入りやすい価格から、家庭から公共施設まで広く使われ「ピープルズチェア(みんなの椅子)」と呼ばれた。3236はその寸法と座面を組み替えて、食卓に向けた性格を与えた展開といえる。

評価と影響

発表から70年近くを経て生産が続いている。デンマークで製造され、住宅のほかレストランやオフィス、公共施設でも用いられる。座面の張地は交換でき、部材ごとの補修にも対応する。

基本情報

名称 モーエンセン 3236 チェア / Mogensen 3236 Chair
デザイナー ボーエ・モーエンセン(Børge Mogensen)
ブランド フレデリシア(Fredericia)
発表年 1956年
デザインの成立国 デンマーク
分類 ダイニングチェア
主要素材 フレーム:無垢材/背:同一樹種の突板による成形合板/座:合板コア+HRまたはCMHRフォーム、ファブリックまたはレザー張り
サイズ 幅53cm × 奥行46.5cm × 高さ75cm、座面高46cm
仕上げ ソープ/オイル/ライトオイル/ブラックラッカー
組み合わせ 3171 ベンチ(1957年)

Reference