このページについて

DCW は、チャールズ・イームズとレイ・イームズが1945年から1946年にかけて設計した椅子である。市場によって2つの製造元が分かれる。成形した合板の部材をゴムの部品で接合する。座面の高さは457mm。

このページでは、机と組み合わせる寸法、ゴムの接合部と経年、木の仕上げの選択、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。

正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材

DCWはハーマンミラー(北米・アジア地域)およびヴィトラ(欧州・中東地域)の二社が、イームズオフィスから正式にライセンスを得て製造する正規品である。日本国内で流通する正規品はハーマンミラー製となる。以下に現行モデルの主要スペックを整理する。

正式名称 DCW
製造ブランド 市場によって分かれる。ハーマンミラーとヴィトラによる
主要素材 座面と背もたれは成形した合板。脚と支柱は座面より層が多い。接合はゴムと金属による部品
サイズ 幅495 × 奥行552 × 高さ730mm
座面の高さ 457mm
重量 約9.1kg
耐荷重 136kg
木の仕上げ 複数の仕上げから選ぶ。樹種と着色による。取り扱いは時期によって変わる場合がある
収蔵 MoMA サイドチェア(model DCW、1946年) 収蔵番号 70.1946
価格 いずれの製造元も公式サイトで製品情報を公開している(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なる。仕上げで価格が変わる
重ねられるか 重ねられない
納期 仕上げによって在庫と受注生産が分かれる。納期は取扱店に確認する

ウォールナット仕上げは日本国内に在庫を持つ定番仕様であり、比較的短納期で入手可能である。サントスパリサンダーは、かつて使用されていたローズウッドと同等の色味と木目を持つ代替材として導入されたもので、重厚な雰囲気を求める方に適している。レッドステインアッシュやエボニーは、よりモダンな空間に映えるカラーバリエーションとして展開されている。

机と組み合わせる寸法

座面の高さは457mm。机と組み合わせる寸法にあたる。

幅495 × 奥行552mm。机の下に収める場合、奥行を確かめる。

肘掛けを持たない。机の下に収めやすい。

重ねられない。複数を用いる場合はそれぞれの置き場所が要る。

選び分けの目安

机と組み合わせる場合
座面の高さ457mm。机の高さを確かめる。
置き場所を決める場合
幅495 × 奥行552mm。机の下に収まるかを確かめる。
収納を考える場合
重ねられない。それぞれの置き場所が要る。

ゴムの接合部と経年

成形した合板の部材を、ゴムと金属による部品で接合する。

ゴムが衝撃を吸収する。座った際に僅かに撓む。

いっぽうでゴムは経年で硬化する。ひび割れが生じる場合がある。

接合部は消耗する部材にあたる。交換の対応を取扱店に確認する。

選び分けの目安

座り心地で選ぶ場合
ゴムが衝撃を吸収する。座った際に僅かに撓む。
長く使う前提の場合
ゴムは経年で硬化する。交換の対応を確かめる。
中古を検討する場合
接合部の状態を確かめる。ひび割れが生じる場合がある。

木の仕上げの選択

複数の仕上げから選ぶ。樹種によるものと着色によるものがある。

成形した合板のため、縁には層が現れる。仕上げによって見え方が変わる。

仕上げによって在庫と受注生産が分かれる。納期を確かめる。

木目は個体ごとに異なる。樹種による仕上げではとくに現れる。

選び分けの目安

見え方で選ぶ場合
樹種と着色から選ぶ。縁の層の見え方も変わる。
納期を考える場合
仕上げによって在庫と受注生産が分かれる。
複数を揃える場合
木目は個体ごとに異なる。まとめて注文する。

同じ設計者・同種の椅子との比較

椅子は座面の高さと用途で性格が分かれる。

比較項目 DCW イームズ LCW(プライウッド ラウンジチェア) セブンチェア 3107
座面の高さ 457mm 394mm 430〜480mm(3種)
用途 机と組み合わせる 寛ぐ 机と組み合わせる
座面 成形した合板 成形した合板 成形した合板
接合 ゴムの部品による ゴムの部品による 脚を留める
重ねられる脚数 重ねられない 重ねられない 最大12脚

選び分けの目安

机と組み合わせる場合
座面の高さ457mm。寛ぐ椅子とは用途が異なる。
収納を考える場合
重ねられない。重ねられる椅子とは条件が異なる。
長く使う前提の場合
ゴムの接合部は消耗する。脚を留める椅子とは異なる。

使用感と設置条件

座面の形状

成形した合板が曲面を描く。座面と背もたれが分かれる。

詰め物を持たない。座布団を用いることもできる。

重量と耐荷重

約9.1kg。持ち上げて動かせる範囲にあたる。

耐荷重は136kg。仕様は取扱店に確認する。

床との関係

脚も成形した合板による。床に接する部材を選べる。

繰り返し動かす用途にあたる。摩耗を確かめる。

経年変化とメンテナンス

素材ごとに起きること

合板は日光で色が変わる。湿度の変化で伸縮する。

縁の層は欠けが生じる場合がある。ぶつけないよう扱う。

ゴムの接合部は経年で硬化する。ひび割れが生じる場合がある。

床に接する部材は摩耗する。繰り返し動かす用途による。

日常の手入れ

木部
乾いた布で拭く。水分を残さない。
縁の層
欠けを確かめる。ぶつけないよう扱う。
接合部
ゴムの硬化とひび割れを定期的に確かめる。
床に接する部材
摩耗を確かめる。交換の対応も確認する。

修理と部品

接合部の交換については、取扱店を通じて相談する。消耗する部材にあたる。

木部の補修の可否もあわせて確認する。

どこで買うか

取扱店の調べ方

2つの製造元がそれぞれ市場を担う。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。

木の仕上げから選ぶ。在庫と受注生産で納期が分かれる。取扱店に確認する。

実物を確認する

座った際の撓み方は、実際に座って確かめられるとよい。

木目と縁の層の見え方も現物で分かる。

中古の流通

製造の時期によって仕様が異なる場合がある。年式と製造元を確かめる。

確認箇所は、接合部のゴムの硬化とひび割れ、合板の割れと縁の欠け、色の変化、床に接する部材である。

購入前チェックリスト

  • 座面の高さ457mmと組み合わせる机
  • 置き場所(幅495 × 奥行552mm)と机の下に収まるか
  • ゴムの接合部が消耗する部材であること
  • 木の仕上げの選択(在庫と受注生産で納期が分かれる)
  • 縁に層が現れること
  • 詰め物を持たないこと
  • 重ねられないこと
  • 製造元が市場によって分かれること

よくある質問

価格はどのくらいですか?
いずれの製造元も公式サイトで製品情報を公開しています(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なります。仕上げで価格が変わります。
どこで購入できますか?
市場によって2つの製造元が分かれます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。
机と組み合わせられますか?
座面の高さは457mmで机と組み合わせる寸法にあたります。肘掛けを持たないため机の下に収めやすくなっています。奥行552mmもお確かめください。
接合部は劣化しますか?
ゴムは経年で硬化しひび割れが生じる場合があります。消耗する部材のため、交換の対応を取扱店にご確認ください。
座り心地はどうですか?
ゴムが衝撃を吸収し座った際に僅かに撓みます。詰め物を持たないため、座布団を用いることもできます。
木の仕上げは選べますか?
複数の仕上げから選べます。樹種によるものと着色によるものがあり、仕上げによって在庫と受注生産が分かれるため納期もお確かめください。
重ねて収納できますか?
重ねられません。複数を用いる場合はそれぞれの置き場所が必要です。
収蔵されている美術館はありますか?
ニューヨーク近代美術館が収蔵しています(サイドチェア、model DCW、1946年、収蔵番号70.1946)。