このページについて
D.357.1 ブックケースは、ジオ・ポンティが1956年から1957年にかけて設計しモルテーニが製造する書棚である。ニレの突板を貼った棚板と、白く塗装した背板を組み合わせる。高さ2,500mmで、壁への固定を要する。
このページでは、設置と搬入に要する条件、床置きと壁掛けの2つの仕様、正規品の識別、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
ジオ・ポンティの建築思想や生涯にわたる創作活動について詳しくはジオ・ポンティ プロフィールページをご覧ください。
D.357.1 ブックケースのデザインストーリーについて詳しくはD.357.1 ブックケース紹介ページをご覧ください。
正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材
D.357.1 ブックケースは、Molteni&Cのジオ・ポンティ・コレクション(Heritage Collection)として、イタリア・ジュッサーノの同社工場で製造されている。ジオ・ポンティ・アーカイブに保管されたオリジナル図面に基づき、スタジオ・チェッリ&アソシアーティのアートディレクションのもとで忠実に復刻された。すべての製品にシリアルナンバーとポンティのシルクスクリーンサインが付され、100%メイド・イン・イタリーの認証カードが添えられる。
| 正式名称(日本語) | D.357.1 ブックケース |
|---|---|
| 製造ブランド | モルテーニ |
| 製造国 | イタリア |
| 主要素材(構造体) | ポプラの多層合板 |
| 主要素材(表面) | ニレの突板 |
| 仕上げ | 突板の部分は透明の仕上げ。白い部分は手塗りの塗装による |
| 背板 | ポプラの多層合板と框。白い手塗りの塗装による |
| サイズ(D.357.1) | 幅1,247 × 奥行295 × 高さ2,500mm |
| サイズ(D.357.2) | 幅1,005 × 奥行212 × 高さ1,305mm |
| 設置方法 | D.357.1 は床に置き、壁への固定を要する。D.357.2 は壁掛けのみ |
| オプション | 枠付きの鏡を追加できる |
| カラーバリエーション | ニレの突板と白の組み合わせ。1種のみ |
| 参考価格帯(税込目安) | モルテーニは公式サイトで価格を公表していない(2026年8月19日確認)。正規取扱店への問い合わせによる。仕様で価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受ける |
| 収蔵 | 本製品の収蔵は当サイトの照合対象4館では確認できていない |
| 納期 | 受注生産。納期は取扱店に確認する |
| 認証・付属品 | 通し番号、設計者の署名の印刷、製造元の証明書 |
類似商品・競合との比較
高さのある書棚は、設置の方法によって条件が変わる。壁に固定するか自立するかで、工事の要否と設置場所の自由度が決まる。
| 比較項目 | D.357.1 | インフィニート | ジョイ 712 回転ブックケース |
|---|---|---|---|
| 設置 | 床に置き、壁へ固定する | 床と天井で突っ張る | 自立する |
| 高さ | 2,500mm(固定) | 天井高に合わせる | 1,320mmまたは1,900mm |
| 奥行 | 295mm | 製品による | 300mm |
| 背板 | あり(白く塗装) | なし | なし |
| 形の変更 | できない | できない | 棚を回して変えられる |
選び分けの目安
- 壁に穴を開けられない場合
- D.357.1 は壁への固定を要する。固定なしで設置できる方式が該当する。
- 天井高が2,500mmに満たない場合
- 高さは固定で、切り詰められない。設置場所の天井高を先に実測する。
- 背面を隠したい場合
- 白く塗装した背板があるため、壁の色や下地が見えない。背板を持たない書棚では、壁がそのまま背景になる。
使用感と設置条件
高さ2,500mmと壁への固定
D.357.1 は床に置き、壁へ固定する。転倒を防ぐための構成であり、固定なしでの使用は想定されていない。壁の下地の位置と種別を確認する。
高さ2,500mmは切り詰められない。一般的な住宅の天井高(2,400mm前後)では収まらない場合がある。設置場所の天井高を先に実測する。
奥行295mm。壁に沿わせても部屋を圧迫しにくい寸法である。
2つの仕様
D.357.1 は幅1,247×奥行295×高さ2,500mm、床に置いて壁へ固定する。D.357.2 は幅1,005×奥行212×高さ1,305mmで、壁掛けのみである。
D.357.2 は床に接しないため、下の空間が空く。天井高が限られる場合や、床面を空けたい場合はこちらが該当する。ただし壁への固定は同様に要する。
搬入
高さ2,500mmの部材は立てて運ぶことになる。天井高の低い経路やエレベーター内では傾けられない場合がある。搬入経路を事前に測っておく。
経年変化とメンテナンス
素材ごとに起きること
ニレの突板は日光を受けると色が変わる。透明の仕上げのため、この変化がそのまま現れる。表層が薄いため、深い傷では下地の合板が出る。
白い部分は手塗りの塗装による。塗膜が擦れると下地が現れる。手塗りのため、補修の際に周囲との差が出やすい。
棚板は荷重で撓む。書籍を詰める場合、中央に集中しないよう配分する。
日常の手入れ
- 突板の部分
- 乾いた柔らかい布で拭く。水分を残さない。
- 白い部分
- 乾いた布で拭く。研磨剤は塗装を削る。汚れが落ちない場合、無理に擦らず取扱店に相談する。
- 固定部
- 壁への固定に緩みがないか、定期的に確かめる。
- 置き場所
- 直射日光を避ける。突板の色の変化が早く進む。
どこで買うか
取扱店の調べ方
モルテーニは公式サイトで製品情報を公開している。同社は価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによる。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。
注文の際に決めるのは仕様(D.357.1 または D.357.2)である。枠付きの鏡を追加できる。受注生産のため、納期は取扱店に確認する。
正規品の識別
正規品には通し番号、設計者の署名の印刷、製造元の証明書が付く。中古で選ぶ場合、これらの有無で判別できる。
実物を確認する
ニレの突板の木目と、手塗りの白い部分の質感は、写真では判断しにくい。高さ2,500mmという寸法が設置場所に対してどの程度を占めるかも、実測して確かめておく。
中古の流通
2012年以降の再生産品が流通している。当時のものは別の経緯で製作されており、現行品とは仕様が異なる。相場は年式と状態で幅があり、一定していない。
確認箇所は、通し番号と署名の有無、突板の剥がれと色の変化、白い塗装の擦れ、棚板の撓み、固定部の状態である。
購入前チェックリスト
- 仕様の選択(D.357.1 床置き+壁固定/D.357.2 壁掛けのみ)
- 設置場所の天井高(D.357.1 は高さ2,500mm。切り詰められない)
- 壁の下地(固定を要する)
- 搬入経路(高さ2,500mmの部材を立てて運べるか)
- 枠付きの鏡を追加するか
- 色や仕上げの選択肢がないこと
- 直射日光を避けられる位置か
- 中古の場合、通し番号と署名の有無
よくある質問
- 価格はどのくらいですか?
- モルテーニは公式サイトで価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによります(2026年8月19日確認)。仕様で価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受けます。
- どこで購入できますか?
- モルテーニの公式サイトで製品情報を確認できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。受注生産のため納期もあわせてご確認ください。
- 設置に工事は必要ですか?
- D.357.1 は床に置き、壁へ固定します。転倒を防ぐための構成であり、固定なしでの使用は想定されていません。壁の下地の位置と種別をご確認ください。D.357.2 は壁掛けのみで、こちらも壁への固定を要します。
- 天井高はどれくらい必要ですか?
- D.357.1 の高さは2,500mmで、切り詰められません。一般的な住宅の天井高(2,400mm前後)では収まらない場合があるため、設置場所の天井高を先に実測してください。
- D.357.1 と D.357.2 はどう違いますか?
- D.357.1 は幅1,247×奥行295×高さ2,500mmで床に置いて壁へ固定します。D.357.2 は幅1,005×奥行212×高さ1,305mmで壁掛けのみです。D.357.2 は床に接しないため下の空間が空き、天井高が限られる場合や床面を空けたい場合に該当します。
- 搬入できますか?
- 高さ2,500mmの部材は立てて運ぶことになり、天井高の低い経路やエレベーター内では傾けられない場合があります。搬入経路を事前にお測りください。
- 正規品かどうかはどう見分けますか?
- 正規品には通し番号、設計者の署名の印刷、製造元の証明書が付きます。中古で選ぶ場合はこれらの有無で判別できます。
- 手入れはどうすればよいですか?
- 突板の部分は乾いた柔らかい布で拭き、水分を残さないでください。白い部分は手塗りの塗装のため、研磨剤は使わず、汚れが落ちない場合も無理に擦らず取扱店にご相談ください。手塗りのため補修の際に周囲との差が出やすくなります。壁への固定の緩みも定期的にお確かめください。