概要
シテ チェアは、ジャン・プルーヴェが1930年に設計したラウンジチェアである。ナンシーの大学都市の学生寮に納める家具のコンペティションに際して設計された。プレス成形したスチールシートによるランナー状のフレームに、レザーのベルトをアームレストとして渡す。2002年からヴィトラが復刻生産している。
特徴・コンセプト
フレームはプレス成形したスチールシートによる。脚と側面が一枚の板から連続して形づくられるため、接合部が生じない。平らな板は曲がりやすいが、折り曲げて断面をつくれば剛性が得られる。この手法は同じプルーヴェのスタンダードチェアやコンパス テーブルにも共通する。
アームレストには幅広のレザーベルトが張り渡される。板を渡せば硬い面になるが、ベルトなら腕の形に沿ってたわむ。両端を留めるだけで済むため、支持のための部材も要らない。座面と背もたれは一枚の張地で覆われる。高さを調節できるネッククッションが付属する。
背もたれは固定されず、着座者の動きに応じて傾く。座面が低いため、背を倒したときに脚が浮きにくい。
エピソード
1930年は、プルーヴェがナンシーで自身の工房を開いてから6年目にあたる。学生寮の家具を一新するコンペティションに応じて一連の家具を設計しており、同じ用途のためにランプ・ド・ビューローも手がけている。
評価と影響
鋼板を折り曲げて構造とする手法は、同じプルーヴェによるアントニーチェアやビューロー・プレジダンスにも見られる。シテはそのなかで、ランナー状のフレームが脚と側面を兼ねる構成をとる。
2006年にはヴィトラ・デザイン・ミュージアムで「Jean Prouvé: The Poetics of the Technical Object」展が開催された。4館の公開データでは、シテ チェアの収蔵は確認できていない。
ジャン・プルーヴェの設計思想や経歴について詳しくはジャン・プルーヴェプロフィールページをご覧ください。
ヴィトラの歴史や他の製品について詳しくはヴィトラブランドページをご覧ください。
基本情報
| 商品名 | シテ / Cité |
|---|---|
| デザイナー | Jean Prouvé(ジャン・プルーヴェ) |
| デザイン年 | 1930年 |
| ブランド | Vitra(ヴィトラ) |
| 製造国 | ドイツ |
| サイズ | W680 × D950 × H840 mm |
| 座面高 | 335 mm |
| フレーム素材 | プレス成形スチールシート、パウダーコート スムース仕上(光沢仕上) |
| フレームカラー | ブラック / ジャパニーズレッド / エクリュ(クリーム) |
| 張地 | ファブリック(Mello:リサイクルコットン、9色展開)またはレザー(ブラックのみ) |
| アームレスト | 天然レザーベルト |
| 付属品 | 高さ調節可能なネッククッション(ポリウレタンフォーム製) |
| グライド | カーペット用プラスチックグライド(標準)、ハードフロア用フェルトグライド(オプション) |