このページについて
シテは、ジャン・プルーヴェが1930年に設計しヴィトラが製造する椅子である。成形した鋼板の骨組みに、張った座面と背もたれを組み合わせる。肘掛けは革のベルトによる。座面高は335mm。
このページでは、革のベルトがもたらす条件、座面の低さ、張り地と骨組みの選択、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
ジャン・プルーヴェの設計思想や経歴について詳しくはジャン・プルーヴェ プロフィールページをご覧ください。
シテ チェアのデザインストーリーについて詳しくはシテ チェア紹介ページをご覧ください。
正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材
以下に、Vitra製リエディションの正規品としてのシテ チェアの主要スペックをまとめる。購入前の比較検討や設置計画の参考としていただきたい。
| 正式名称 | シテ |
|---|---|
| 製造ブランド | ヴィトラ |
| 製造国 | ドイツ |
| フレーム素材 | 成形した鋼板。粉体塗装の仕上げ |
| 張地素材 | 布または革から選ぶ。革は黒の1種のみ |
| アームレスト | 革のベルトによる |
| クッション | 頭を支えるクッションが付く。ポリウレタンのフォームによる。高さを変えられる |
| サイズ | 幅680 × 奥行950 × 高さ840mm |
| 座面高 | 335mm |
| 重量 | 約25kg。仕様によって異なる |
| フレームカラー | 3色から選ぶ |
| ファブリックカラー | 9色から選ぶ。再生した綿による |
| レザーカラー | 黒の1種のみ |
| 価格 | ヴィトラは公式サイトで価格を公表していない(2026年8月19日確認)。正規取扱店への問い合わせによる。骨組みの色と張り地で価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受ける |
| グライド | 脚裏に樹脂の部品が標準で付く。フェルトの部品にも変更できる |
| スタッキング | できない |
| 収蔵 | 本製品の収蔵は当サイトの照合対象4館では確認できていない。同じ設計者の他の作品では、MoMA と Met が複数点を収蔵している |
| 製品保証 | メーカーの保証の対象 |
※参考価格は販売店や為替変動、仕様の選択(ファブリック/レザー、フレームカラー)によって変動する場合がある。最新の正確な価格は各正規販売店にて確認されたい。
革のベルトによる肘掛け
肘掛けは革のベルトによる。骨組みの左右に渡す構成にあたる。
ベルトは撓む。肘を載せると沈み、固定された肘掛けとは支え方が異なる。身体を預ける位置も、ベルトの高さで決まる。
革のため、使用と日光によって色が濃くなる。乾燥するとひび割れるため、油分を補う。
繰り返しの荷重で伸びる場合がある。撓み方が変わったときは、取扱店に相談する。
選び分けの目安
- 肘を載せる姿勢を求める場合
- ベルトが撓むため、固定された肘掛けとは支え方が異なる。実物で確かめられるとよい。
- 手入れを想定する場合
- 革のため油分を補う手入れが要る。張り地に布を選んだ場合も、この部分だけは革の手入れになる。
- 経年での変化を踏まえる場合
- 革のベルトは色が濃くなり、伸びる場合がある。骨組みの塗装とは変化の方向が異なる。
類似商品・競合との比較
金属の骨組みを持つ椅子は、肘掛けの構成と座面の高さで座り方が変わる。
| 比較項目 | シテ | フォトゥイユ ド サロン | PK20 ラウンジチェア |
|---|---|---|---|
| 骨組み | 成形した鋼板 | 成形した鋼板と鋼管 | ばね性のある鋼 |
| 肘掛け | 革のベルト | 無垢材 | 骨組みが兼ねる |
| 座面高 | 335mm | 415mm(荷重時340mm) | 370mm |
| 奥行 | 950mm | 840mm | 710mm |
| 頭を支える部分 | 付く(高さを変えられる) | 持たない | 革の仕様に付く |
選び分けの目安
- 低い座面を求める場合
- 座面高335mmは同種の椅子のなかでも低い。深く沈む姿勢になる。
- 頭の位置を調整したい場合
- 頭を支えるクッションの高さを変えられる。使う人の体格に応じて動かせる。
- 設置場所が限られる場合
- 奥行950mm。同種の椅子のなかでも大きい。
使用感と設置条件
座面の高さと寸法
座面高335mm。一般的な椅子(400〜450mm前後)よりかなり低い。深く沈む姿勢になり、立ち上がる際はこの位置からの動作になる。
幅680×奥行950×高さ840mm。奥行950mmは、背もたれが後方へ傾く分を含む。床面に占める範囲が大きい。
重量は約25kg。移動には両手を要する。
頭を支えるクッション
高さを変えられる。使う人の体格に応じて位置を動かせる。
ポリウレタンのフォームによる。荷重で潰れる。
床との接し方
脚裏に樹脂の部品が標準で付く。フェルトの部品にも変更できる。床材に応じて選ぶ。
重量が約25kgあるため、床材によっては跡が残る場合がある。
経年変化とメンテナンス
素材ごとに起きること
粉体塗装は塗膜が厚いが、剥がれると下地の鋼が現れ、そこから錆が進む。
革のベルトは使用と日光によって色が濃くなる。乾燥するとひび割れ、繰り返しの荷重で伸びる場合がある。
布は日光で色が褪せる。革の張り地は色が濃くなる。
クッションのフォームは荷重で潰れる。
日常の手入れ
- 骨組み
- 乾いた布で拭く。研磨剤は塗装を削る。
- 革のベルト
- 乾いた布で埃を払う。年に数回、革用のクリームで油分を補う。
- 布の張り地
- 掃除機のブラシ付きノズルで埃を吸う。
- 革の張り地
- 乾いた布で埃を払う。年に数回、革用のクリームで油分を補う。
張り替えと部品の交換
張り替えについては取扱店を通じて相談する。革のベルトが伸びた場合の交換についても、あわせて確認する。
どこで買うか
取扱店の調べ方
ヴィトラは公式サイトで製品情報を公開している。同社は価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによる。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。
注文の際に決める項目は、骨組みの色(3色)、張り地と色、脚裏の部品の種別である。
実物を確認する
座面高335mmという低さと、革のベルトの撓みは実物で確かめられるとよい。立ち上がる動作もあわせて確認する。
奥行950mmが設置場所に対してどの程度を占めるかも、実測しておく。
中古の流通
相場は骨組みの色、張り地、状態で幅があり、一定していない。
確認箇所は、骨組みの塗装の剥がれと錆、革のベルトの伸びとひび割れ、張り地の傷みと色の変化、クッションの潰れ、頭を支えるクッションが付属するか、脚裏の部品の有無である。
購入前チェックリスト
- 骨組みの色(3色)
- 張り地(布9色/革は黒の1種のみ)
- 座面高335mm(一般的な椅子よりかなり低い)
- 設置場所の寸法(幅680×奥行950mm)
- 革のベルトが撓むこと(固定された肘掛けとは支え方が異なる)
- 頭を支えるクッションの高さを変えられること
- 重量約25kg(床材によっては跡が残る)
- 中古の場合、革のベルトの伸び
よくある質問
- 価格はどのくらいですか?
- ヴィトラは公式サイトで価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによります(2026年8月19日確認)。骨組みの色と張り地で価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受けます。
- どこで購入できますか?
- ヴィトラの公式サイトで製品情報を確認できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。
- 肘掛けはどんな構造ですか?
- 革のベルトによるもので、骨組みの左右に渡す構成です。ベルトは撓むため、肘を載せると沈み、固定された肘掛けとは支え方が異なります。身体を預ける位置もベルトの高さで決まります。
- 座り心地はどうですか?
- 座面高335mmは一般的な椅子(400〜450mm前後)よりかなり低く、深く沈む姿勢になります。立ち上がる際はこの位置からの動作になります。頭を支えるクッションは高さを変えられます。
- 設置に必要な寸法を教えてください。
- 幅680×奥行950×高さ840mmです。奥行950mmは背もたれが後方へ傾く分を含み、床面に占める範囲が大きくなります。重量は約25kgで移動には両手を要します。
- 張り地は何色から選べますか?
- 布は9色から選べ、再生した綿によるものです。革は黒の1種のみです。骨組みの色は3色から選べます。
- 床に跡が付きませんか?
- 脚裏に樹脂の部品が標準で付き、フェルトの部品にも変更できます。床材に応じてお選びください。重量が約25kgあるため、床材によっては跡が残る場合があります。
- 手入れはどうすればよいですか?
- 骨組みは乾いた布で拭き、研磨剤は使わないでください。革のベルトは乾いた布で埃を払い、年に数回クリームで油分を補ってください。張り地に布を選んだ場合も、この部分だけは革の手入れになります。