このページについて
フロッグは、ピエロ・リッソーニが1995年に設計しリビングディバーニが製造する椅子である。細い鋼管のフレームに、紐を編んだ座面またはクッションを取り付ける。屋外向けの仕様も用意される。
このページでは、座面の2つの方式と選び分け、屋内用と屋外用の違い、寸法と設置の条件、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
ピエロ・リッソーニの設計思想や経歴について詳しくはピエロ・リッソーニ プロフィールページをご覧ください。
フロッグチェアのデザインストーリーについて詳しくはフロッグチェア紹介ページをご覧ください。
正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材
フロッグチェアは、1969年にレナータ・ポッツォーリとルイジ・ベステッティが設立したイタリアの家具ブランド、Living Divani(リビングディバーニ)が製造・販売している。リッソーニは長年Living Divaniのアートディレクターを務めており、フロッグチェアは同社を代表するプロダクトの一つに位置づけられている。フロッグは受注生産を基本とする。
| 正式名称 | フロッグ / Frog |
|---|---|
| 製造ブランド | リビングディバーニ(イタリア) |
| フレーム | 鋼管。クロームめっき、または粉体塗装の複数の色から選ぶ |
| 座面・背もたれ(編み込みタイプ) | 革の紐、綿の帯、樹脂の帯のいずれかを編む |
| 座面・背もたれ(パッド入りタイプ) | 成形したポリウレタンのフォームに繊維の層を重ね、布または革を張る。布の仕様はカバーを取り外せる |
| サイズ(1人掛け) | 幅800 × 奥行900 × 高さ720mm、座面高360mm |
| 屋外用フレーム | つや消しのステンレス鋼。座面は樹脂の帯を編む |
| バリエーション | 1人掛けのほか、脚を伸ばせる仕様、複数人掛け、オットマンが用意される。それぞれに屋外用の仕様がある |
| 参考価格帯 | リビングディバーニは公式サイトで価格を公表していない(2026年8月19日確認)。正規取扱店への問い合わせによる。仕様と座面の種別で価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受ける |
| 納期 | 受注生産。納期は取扱店に確認する |
| 美術館収蔵 | 当サイトの照合対象4館では確認できていない |
座面の2つの方式
座面と背もたれには、紐を編む方式とクッションを取り付ける方式がある。座り心地と手入れの条件が異なる。
| 比較項目 | 編む方式 | クッションの方式 |
|---|---|---|
| 素材 | 革の紐、綿の帯、樹脂の帯 | ポリウレタンのフォームに布または革 |
| 身体の受け方 | 帯が撓んで沈む | フォームが潰れて沈む |
| 通気 | 編み目の隙間から抜ける | 抜けない |
| カバーの交換 | 編み直しになる | 布の仕様は取り外せる |
| 屋外での使用 | 樹脂の帯なら対応する | 屋内向け |
選び分けの目安
- 屋外で使う場合
- つや消しのステンレス鋼のフレームに、樹脂の帯を編む仕様が該当する。クッションの方式は屋内向けである。
- 汚れを洗いたい場合
- 布のカバーを取り外せる仕様は洗える。編む方式では、帯を個別に手入れすることになる。
- 通気を求める場合
- 編む方式は編み目の隙間から空気が抜ける。長時間座る場面で蒸れにくい。
類似商品・競合との比較
低い姿勢で休む椅子は、フレームと座面の関係で分かれる。細い部材で骨組みをつくる方式では、座面が撓む余地が生まれる。
| 比較項目 | フロッグ | PK22 ラウンジチェア | ハンティングチェア |
|---|---|---|---|
| フレーム | 細い鋼管 | ばね性のあるステンレス鋼 | オークの無垢材 |
| 座面 | 編む方式/クッションの方式 | 帆布/籐/革 | 一枚革 |
| 張りの調節 | できない | できない | バックルでできる |
| 屋外での使用 | 対応する仕様がある | 屋内向け | 屋内向け |
| 座面高 | 360mm | 350mm | 280mm |
選び分けの目安
- 屋内と屋外で揃えたい場合
- フロッグには屋外向けの仕様が用意される。同じ輪郭で室内と屋外を通した構成が組める。
- 座面の張りが緩んだときに対処したい場合
- フロッグは張りを調節する仕組みを持たない。編む方式で緩んだ場合は編み直しになる。
- 脚を伸ばして休む場合
- 脚を伸ばせる仕様とオットマンが用意される。
使用感と設置条件
座り方
座面高360mm。一般的な椅子より低く、上体を後ろへ傾けた姿勢になる。奥行900mmは、この姿勢に対応する寸法である。
座面が低いため、立ち上がる際は上体を大きく起こす。肘掛けは細い鋼管で、体重を掛けて立つには適さない。
フレームの細さ
細い鋼管で骨組みをつくる。視覚的に軽く、床面が見通せる。
そのかわり、床に接する範囲が狭い。柔らかい床材では、脚の先端に荷重が集中する。脚裏の保護材の状態を確かめる。
屋外で使う
屋外向けの仕様は、フレームがつや消しのステンレス鋼で、座面に樹脂の帯を編む。屋内向けの仕様をそのまま屋外に置くことはできない。
樹脂の帯は水を吸わず、雨に濡れても乾く。編み目の隙間から水が抜ける。
経年変化とメンテナンス
素材ごとに起きること
革の紐は使用によって色と艶が変わる。乾燥するとひび割れるため、油分を補う。荷重で伸びる。
綿の帯は日光で色が褪せる。汚れが染み込む。
樹脂の帯は紫外線で劣化する。屋外に置く場合、この進行が屋内より早い。
クッションのフォームは荷重で潰れる。座る位置が偏ると、その箇所だけ先に沈む。
クロームめっきは湿気の多い環境で点錆が出る。粉体塗装は擦れると下地が現れる。
日常の手入れ
- 編む方式
- 掃除機のブラシ付きノズルで埃を吸う。革の紐は年に数回、革用のクリームで油分を補う。
- クッションの方式
- 布の仕様はカバーを取り外せる。手入れの方法は張り地により異なる。
- フレーム
- 乾いた布で拭く。めっき面は水気を残さない。
- 屋外の仕様
- 水で洗える。洗った後は水気を残さない。
どこで買うか
取扱店の調べ方
リビングディバーニは公式サイトで製品情報を公開している。同社は価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによる。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。
注文の際に決める項目は、仕様(1人掛け、脚を伸ばせる仕様、複数人掛け、オットマン)、屋内用か屋外用か、座面の方式と素材、フレームの仕上げである。受注生産のため、納期は取扱店に確認する。
実物を確認する
編む方式とクッションの方式では、座り心地が大きく異なる。座面高360mmという低さもあわせて、実物で確かめられるとよい。
中古の流通
1995年以降の個体が流通している。相場は年式、仕様、状態で幅があり、一定していない。
確認箇所は、編んだ帯の緩みと切れ、革の紐のひび割れ、クッションの沈み、フレームの点錆または塗装の剥がれ、脚裏の保護材の有無である。編み直しの可否は取扱店に確認しておく。
購入前チェックリスト
- 仕様の選択(1人掛け/脚を伸ばせる仕様/複数人掛け/オットマン)
- 屋内用か屋外用か(屋内向けをそのまま屋外に置くことはできない)
- 座面の方式(編む方式/クッションの方式)
- フレームの仕上げ
- 設置場所の寸法(幅800×奥行900×高さ720mm)
- 座面高360mm(立ち上がる際に上体を大きく起こす)
- 床材(脚の先端に荷重が集中する)
- 中古の場合、編んだ帯の状態と編み直しの可否
よくある質問
- 価格はどのくらいですか?
- リビングディバーニは公式サイトで価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによります(2026年8月19日確認)。仕様と座面の種別で価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受けます。
- どこで購入できますか?
- リビングディバーニの公式サイトで製品情報を確認できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。受注生産のため納期もあわせてご確認ください。
- 座面は編み込みとクッションのどちらを選べばよいですか?
- 編む方式は帯が撓んで沈み、編み目の隙間から空気が抜けるため蒸れにくくなります。クッションの方式はフォームが潰れて沈み、布の仕様はカバーを取り外せます。屋外で使う場合は樹脂の帯を編む仕様が該当します。
- 屋外で使えますか?
- 屋外向けの仕様が用意されています。フレームがつや消しのステンレス鋼で、座面に樹脂の帯を編みます。屋内向けの仕様をそのまま屋外に置くことはできません。樹脂の帯は水を吸わず、編み目の隙間から水が抜けます。
- 座り心地はどうですか?
- 座面高360mmで一般的な椅子より低く、上体を後ろへ傾けた姿勢になります。奥行900mmはこの姿勢に対応する寸法です。座面が低いため立ち上がる際は上体を大きく起こすことになり、肘掛けは細い鋼管のため体重を掛けて立つには適しません。
- 座面が緩んだらどうすればよいですか?
- 張りを調節する仕組みは持ちません。編む方式で緩んだ場合は編み直しになります。編み直しの可否は取扱店にご確認ください。
- 床に跡が残りませんか?
- 細い鋼管で骨組みをつくるため、床に接する範囲が狭くなっています。柔らかい床材では脚の先端に荷重が集中します。脚裏の保護材の状態をお確かめください。
- 手入れはどうすればよいですか?
- 編む方式は掃除機のブラシ付きノズルで埃を吸います。革の紐は年に数回クリームで油分を補ってください。クッションの方式は布の仕様であればカバーを取り外せます。フレームは乾いた布で拭き、めっき面は水気を残さないでください。