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アントチェアは、アルネ・ヤコブセンが1952年に発表した椅子である。フリッツ・ハンセンが製造する。成形した合板シェルによる。脚は3本で、4本脚は別の型にあたる。

このページでは、3本脚と4本脚の違い、仕上げの3系統、重ねる際の条件、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。

正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材

フリッツ・ハンセン社が製造・販売する正規品アントチェア(モデル3100)の主要スペックは以下のとおりである。

正式名称 アントチェア
製造ブランド フリッツ・ハンセン
サイズ 幅510 × 奥行510 × 高さ770mm。座面の高さ440mm
重量 約3.2kg
シェル 成形した合板。突板のあいだに布を挟んで重ねる
直径14mmの鋼管。めっきと粉体塗装の仕上げから選ぶ
脚の本数 3本脚(前1本、後ろ2本)。4本脚は別の型にあたる
重ねられるか 重ねられる。重ねる際の部材が別売で用意される
シェルの仕上げ 3つの系統に分かれる。木目の見える仕上げ、着色して木目を残す仕上げ、木目を隠す塗装がある
脚の仕上げ めっきと粉体塗装から選ぶ
詰め物の仕様 座面の前方に詰め物を加える仕様がある。布と革から選ぶ
収蔵 MoMA スタッキング サイドチェア(1951年) 収蔵番号 140.1955.1-2
価格 フリッツ・ハンセンは公式サイトで製品情報を公開している(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なる。仕上げと詰め物の仕様で価格が変わる
別売の部材 脚の先端に部材が付く。座布団と重ねる際の部材が別売で用意される

3本脚と4本脚の違い

本製品は3本脚による。前に1本、後ろに2本が付く。

4本脚は別の型にあたる。同じ形状のシェルで脚の本数が異なる。

3本脚では床が水平でなくてもがたつかない。いっぽうで荷重が偏ると傾きやすい。

前脚が1本のため、脚を入れる位置も変わる。実際に座って確かめられるとよい。

選び分けの目安

床を確かめる場合
3本脚ではがたつかない。荷重が偏ると傾きやすい。
座り方を考える場合
前脚が1本。脚を入れる位置が変わる。
安定を重視する場合
4本脚の型もある。用途によって選ぶ。

仕上げの3系統

シェルの仕上げは3つの系統に分かれる。

系統 見え方 手入れ
木目の見える仕上げ 木目が現れる 乾いた布で拭く
着色して木目を残す仕上げ 着色しても木目が残る 乾いた布で拭く
木目を隠す塗装 色の面になる 柔らかい布で拭く

系統によって選べる色と樹種が異なる。取り扱いは時期によって変わる場合がある。

座面の前方に詰め物を加える仕様もある。布と革から選ぶ。

選び分けの目安

見え方で選ぶ場合
3つの系統で木目の現れ方が分かれる。
座り心地で選ぶ場合
座面の前方に詰め物を加える仕様もある。
入手を考える場合
取り扱いは時期によって変わる。取扱店に確認する。

重ねる際の条件

重ねられる。約3.2kgと軽い部類にあたる。

重ねる際の部材が別売で用意される。安定させる用途による。

シェルどうしが触れる。塗装の仕上げでは擦れに注意する。

脚の先端に部材が付く。床に接する箇所にあたり摩耗する。

選び分けの目安

収納を考える場合
重ねられる。部材が別売で用意される。
取り扱いを考える場合
約3.2kg。片手で持ち上げられる。
長く使う前提の場合
重ねる際に擦れる。脚の先端も摩耗する。

同じ製造元・同種の椅子との比較

椅子は脚の本数と重ねられる条件で性格が分かれる。

比較項目 アントチェア セブンチェア 3107 スタッキングチェア 40/4
脚の本数 3本(4本は別の型) 4本 4本
シェル 成形した合板 成形した合板 4つの素材から選ぶ
重ねられる脚数 取扱店に確認する 最大12脚 最大40脚
仕上げ 3つの系統 4つの系統 素材による
重量 約3.2kg 約3.3kg 取扱店に確認する

選び分けの目安

床を確かめる場合
3本脚。4本脚の椅子とは条件が異なる。
収納を考える場合
重ねられる脚数は取扱店に確認する。
見え方で選ぶ場合
仕上げが3つの系統に分かれる。

使用感と設置条件

シェルの形状

座面と背もたれが一体になる。中央がくびれる形状にあたる。

肘掛けを持たない。机の下に収めやすい。

座り心地

成形した合板による。詰め物を持たない。

座面の前方に詰め物を加える仕様もある。座布団も別売で用意される。

床との関係

脚は鋼管による。先端に部材が付く。

3本で荷重を支える。床材への影響を確かめる。

経年変化とメンテナンス

素材ごとに起きること

木目の見える仕上げは日光で色が変わる。塗装の仕上げでも変化が生じる。

塗装のシェルは硬いものが当たると傷が付く。重ねる際にも擦れる。

合板の縁は層が見える。欠けが生じる場合がある。

脚の先端の部材は摩耗する。3本で荷重を支える。

日常の手入れ

木のシェル
乾いた布で拭く。水分を残さない。
塗装のシェル
柔らかい布で拭く。研磨剤は塗装を削る。
柔らかい布で拭く。研磨剤は仕上げを損なう。
脚の先端の部材
摩耗を定期的に確かめる。3本で荷重を支える。

修理と部品

脚の先端の部材の交換については、取扱店を通じて相談する。

シェルの補修の可否もあわせて確認する。

どこで買うか

取扱店の調べ方

フリッツ・ハンセンは公式サイトで製品情報を公開している。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。

仕上げ、脚の仕上げ、詰め物の仕様を決めてから注文する。納期も確かめる。

実物を確認する

3本脚での座り心地は、実際に座って確かめられるとよい。

仕上げの系統による見え方の違いも現物で分かる。

中古の流通

3本脚と4本脚で型が異なる。年式とあわせて確かめる。

確認箇所は、シェルの傷と縁の欠け、脚の仕上げ、脚の先端の部材、重ねた際の擦れである。

購入前チェックリスト

  • 3本脚であること(4本脚は別の型)
  • 荷重が偏ると傾きやすいこと
  • 仕上げの系統(3つ。見え方と手入れが分かれる)
  • 座面の前方の詰め物の仕様
  • 重ねる際の部材が別売であること
  • 座面の高さ440mmと組み合わせる机
  • 脚の先端の部材の摩耗
  • 取り扱いが時期によって変わること

よくある質問

価格はどのくらいですか?
フリッツ・ハンセンは公式サイトで製品情報を公開しています(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なります。仕上げと詰め物の仕様で価格が変わります。
どこで購入できますか?
フリッツ・ハンセンの公式サイトで製品情報を確認できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。
脚は何本ですか?
3本です。前に1本、後ろに2本が付きます。4本脚は別の型にあたり、同じ形状のシェルで脚の本数が異なります。
3本脚は安定しますか?
床が水平でなくてもがたつきませんが、荷重が偏ると傾きやすくなります。前脚が1本のため脚を入れる位置も変わるため、実際に座ってお確かめください。
仕上げの種類を教えてください。
3つの系統に分かれます。木目の見える仕上げ、着色して木目を残す仕上げ、木目を隠す塗装です。系統によって選べる色と樹種が異なります。
重ねて収納できますか?
できます。重ねる際の部材が別売で用意されます。シェルどうしが触れるため、塗装の仕上げでは擦れにご注意ください。
座り心地はどうですか?
成形した合板で詰め物を持ちません。座面の前方に詰め物を加える仕様もあり、座布団も別売で用意されます。
収蔵されている美術館はありますか?
ニューヨーク近代美術館が収蔵しています(スタッキング サイドチェア、1951年、収蔵番号140.1955.1-2)。