概要

PK61は、ポール・ケアホルムが1956年に発表したローテーブルである。80cm四方の天板を、サテンブラッシュ仕上げのステンレススチールによる4つの同形の部材で支える。PK22 ラウンジチェアと組み合わせて用いることを前提に設計された。フリッツ・ハンセンが「ケアホルム・コレクション」の一台として製造している。

特徴・コンセプト

4つの同じ部材で組む

ベースは、同じ形に曲げた4つのスチール部材を組み合わせて構成される。1つの型で4つ分をまかなえるため、部品の種類が減り、四方向のどこから見ても同じ輪郭が現れる。接合には工業用のねじを用い、そのまま外から見える位置に残されている。留め方を覆い隠す部材を足さないという扱いは、ケアホルムの他の作品にも共通する。

天板はベースの上に置かれるかたちで支えられている。ケアホルムの家具は、複雑な固定機構ではなく重力と摩擦によって各部をまとめる点に特徴があり、この関係が部材の数と見え方を決めている。

天板の素材

天板にはスレート、大理石、グラナイト、ガラスが用意される。厚みは素材によって異なり、スレートは約25mm、大理石とグラナイトは約30mm、ガラスは約20mmである。ガラスを選ぶと、天板越しにベースの構造がそのまま見える。石を選べば、天板の質量がベースと拮抗し、同じ構成でも印象が変わる。石は一枚ごとに紋様が異なる。

低さの根拠

天板の高さは32cmで、一般的なコーヒーテーブルより低い。PK22の座面高が低く設定されているため、そこに座った姿勢から手の届く高さに合わせてある。2台を組み合わせたときに視線と動作が成立する寸法として決められており、単体で高さを決めたものではない。より大きいPK61Aは120cm四方で、高さは同じ32cmである。

エピソード

フリッツ・ハンセンによれば、PK61とPK22はもともとケアホルム自身の住まいのための組として構想された。ケアホルムは1955年にエイヴィンド・コルド・クリステンセンとの協働を始めており、PK61はその初期の仕事にあたる。当初の製造はE.コルド・クリステンセン、1980年のケアホルムの没後、1982年からフリッツ・ハンセンが引き継いだ。

2026年には、PK22とPK61の発表から70年を機に、PK61にグレーホワイトのグラナイト天板が加えられている。

評価と影響

木材を主役とするデンマークの家具のなかで、スチールを構造の中心に据えた点にこの時期のケアホルムの仕事の特徴が表れている。装飾を持たない4本の部材と1枚の天板という構成は、以後のローテーブルの設計で繰り返し参照されてきた。住宅のほか、ラウンジや待合でも用いられる。

基本情報

名称 PK61 テーブル / PK61 Table
デザイナー ポール・ケアホルム(Poul Kjærholm)
ブランド フリッツ・ハンセン(1982年〜)/E.コルド・クリステンセン(当初)
発表年 1956年
デザインの成立国 デンマーク
分類 ローテーブル/コーヒーテーブル
ベース サテンブラッシュ仕上げステンレススチール(同形4部材)
天板 スレート/大理石/グラナイト/ガラス
サイズ PK61:幅80cm × 奥行80cm × 高さ32cm/PK61A:幅120cm × 奥行120cm × 高さ32cm

Reference