概要

ペドレラ コーヒーテーブルは、フランシスコ・フアン・バルバ・コルシーニが1955年に設計したローテーブルである。アントニ・ガウディによるカサ・ミラの屋根裏を住戸へ改装する仕事に合わせて設計された。細いスチールの脚とガラスの天板で構成される。2010年からGUBIが生産している。

特徴・コンセプト

V字の脚を連ねる

脚は細い鋼材をV字に曲げたものを連ねて構成される。細い線材は一本では倒れやすいが、V字に折れば接地点が二つに分かれ、横からの力に抵抗できる。これを繰り返し並べることで、細さを保ったまま天板を支えられる。

ガラスの天板は透明なので、下にある脚の連なりがそのまま見える。構造がそのまま見た目を決めている。

天板の輪郭

天板は正円でも楕円でもなく、曲線が連なる不定形の輪郭を持つ。カサ・ミラの屋根裏は、連続するアーチが波打つ天井をつくっている。その断面の繰り返しが、天板の輪郭と脚の並びの両方に対応している。

仕上げ

フレームの仕上げはセミマットブラック、真鍮、クロームの3種類。天板には強化ガラスが用いられる。窯で加熱して自重で沈ませるフュージングの技法による、裏面に陰影を持つガラスの仕様も加えられている。

エピソード

カサ・ミラは1906年から1912年にかけて建てられ、石を積んだ外観から「ラ・ペドレラ(石切り場)」と呼ばれてきた。1953年から1955年にかけて、バルバ・コルシーニはその屋根裏を13戸の賃貸住戸へ改装する仕事を担当し、あわせて家具と照明の一群を設計した。このテーブルはその中核にあたる。

後年の修復でカサ・ミラは当初の姿へ戻され、改装時の家具の多くは失われた。残された設計は、ギャラリストのホアキン・ルイス・ミレットによってまとめられ、1991年に自身のギャラリーを通じて再び世に出された。GUBIはミレットと協働し、2010年に生産を再開している。

評価と影響

建築の断面を家具の構造へ移すという方向をとる。同じGUBIが復刻を手がけるパーヴォ・ティネル 9602 フロアランプと同様、一度生産が途絶えた設計が資料にもとづいて再開された例にあたる。

基本情報

名称 ペドレラ コーヒーテーブル / Pedrera Coffee Table
デザイナー フランシスコ・フアン・バルバ・コルシーニ(Francisco Juan Barba Corsini)
ブランド GUBI(2010年より生産)
発表年 1955年
デザインの成立国 スペイン
分類 コーヒーテーブル/ローテーブル
主要素材 天板:強化ガラス/フレーム:スチール
構造 V字に曲げた細い鋼材を連ねて天板を支える
仕上げ セミマットブラック、真鍮、クローム
設計の背景 カサ・ミラ(ラ・ペドレラ)屋根裏の住戸改装のための家具

Reference

Pedrera Coffee Table | GUBI
https://gubi.com/family/pedrera-coffee-table