概要

フランセスク・バルバ・コルシーニ(1916-2008)は、スペインの建築家である。バルセロナを拠点とし、集合住宅と公共建築を手がけた。1955年、ガウディ設計のカサ・ミラの屋根裏を集合住宅に改修した際、その空間のために家具を設計している。カタルーニャ建築家協会が図面と資料を保管している。

バイオグラフィー

1916年、スペインのタラゴナ県に生まれた。バルセロナ建築学校で学び、1946年に修了している。

1950年代からバルセロナで集合住宅と公共建築の設計を始めた。

1955年、ガウディ設計のカサ・ミラの屋根裏を集合住宅に改修した。当時、この空間は使われていなかった。改修にあたり、その空間のための家具も設計している。

以後も設計を続け、2008年に没した。カタルーニャ建築家協会が図面と資料を保管している。

デザインの思想と方法

カサ・ミラの屋根裏は、放物線のアーチが連続する空間である。天井が低く、壁が曲がっているため、既製の家具は収まらない。バルバ・コルシーニが設計したのは、この条件で使える家具だった。

低い天井に合わせる

アーチの下では、立ち上がれる高さが限られる。座面を低くし、背を低く抑えることで、空間の中に収まる。家具の高さが建物の側から決まる。

曲面に沿わせない

壁が曲がっているため、壁付けの家具を作れば形も曲がることになる。そうせずに、独立して置ける家具とした。壁との関係を切ることで、配置を変えられる。

入手できる材料で作る

1950年代のスペインでは材料が限られていた。籐、鋼線、成形合板といった、当時入手できるもので構成する。

建築の一部として扱う

家具は改修の一部として設計された。量産を前提とせず、その空間のためだけに作られている。後年に再生産された。

代表作にみる方法

カサ・ミラ 屋根裏の改修(1955年)

ガウディ設計の建物の屋根裏を集合住宅に改修した仕事である。当時この空間は使われていなかった。放物線のアーチが連続し、天井が低く壁が曲がっている。

ペドレラ 肘掛け椅子(1955年)

屋根裏のために設計した椅子である。座面と背を低く抑え、アーチの下に収まる高さとする。籐と鋼線で構成される。名称は同建物の通称による。

ペドレラ コーヒーテーブル(1955年)

同じ改修のために設計した卓である。低い天井に合わせて高さを抑えている。独立して置けるため、配置を変えられる。→ペドレラコーヒーテーブル

集合住宅の設計(1950-90年代)

バルセロナで集合住宅を多数手がけた。当時のスペインの材料と工法の制約が前提にある。

公共建築の設計

学校、事務所、工場などを手がけた。カタルーニャ建築家協会が図面と資料を保管している。

評価と影響

バルバ・コルシーニは、20世紀後半のバルセロナで活動した建築家として言及される。カサ・ミラの屋根裏の改修が、その代表的な仕事にあたる。

家具は改修の一部として設計され、量産を前提としていない。1950年代のスペインで入手できる材料による。

2000年代以降、グビが再生産を行っている。特定の空間のために作られたものが、独立した製品として流通した例になる。

収蔵

4館のAPI(MoMA、V&A、Met、AIC)で照合したが、該当する収蔵は確認できなかった。カタルーニャ建築家協会が図面と資料を保管しているが、収蔵の詳細は照合手段がない。

作品一覧

区分 作品名 ブランド / 場所
1955年 建築 カサ・ミラ 屋根裏の改修 バルセロナ、スペイン
1955年 椅子 ペドレラ 肘掛け椅子 Gubi(再製作)
1955年 テーブル ペドレラコーヒーテーブル Gubi(再製作)
1950-90年代 建築 集合住宅 バルセロナ、スペイン
1950-90年代 建築 学校・事務所・工場 スペイン

プロフィール

生没年 1916年〜2008年
出身地 スペイン・タラゴナ県
国籍 スペイン
活動拠点 バルセロナ
分野 建築、家具
主な協働ブランド Gubi(再製作)

Reference

Barba Corsini | GUBI
https://gubi.com/en/int/inspiration/designers
Col·legi d'Arquitectes de Catalunya
https://www.arquitectes.cat/
Casa Milà - La Pedrera
https://www.lapedrera.com/en