概要
ソフトモジュラーソファは、ジャスパー・モリソンが2016年にヴィトラのために設計したモジュールソファである。座面が低く、水平方向に長い輪郭をとる。黒く塗装したベースフレームが本体を支える。
サイド、センター、コーナー、シェーズロングの各要素を組み合わせて構成する。ベースフレームは角を丸めた台座状で、本体の外周より内側に収まる。脚を四隅に立てれば接地点が目立つが、連続した台座なら床との境が一本の線になる。
特徴・コンセプト
既存の類型を引き直す
モリソンは2006年、深澤直人とともに展覧会「Super Normal」を開催した。目新しさを目指すのではなく、すでに機能している解決を作り直すという立場にあたる。同じ立場はコルクファミリーやHAL ウッド、深澤によるテンポ ウォールクロックにも現れている。
構造と素材
座面はスチールとウッドのフレームに、スプリングとポリウレタンフォーム、低反発フォームを重ねる。背もたれとアームレストには、フォームのロッドとポリエステルファイバーを詰めた区画を並べる。区画に分けることで、詰め物が荷重で偏らず位置が保たれる。
張り地は取り外せる。装飾を持たない構成のため、縫い目の位置が面の区切りとして現れる。
モジュラーシステム
ソフトモジュラーソファの真価は、その名が示す通り、高度なモジュール性にある。左右のサイドエレメント、センターエレメント、コーナーエレメント、シェーズロングといった基本構成要素に加え、オットマンや各種クッション類を組み合わせることで、2人掛けから大規模なセクショナルソファまで、無限に近い構成が可能となる。アームレストの高さも選択でき、使用環境や好みに応じたカスタマイゼーションが実現できる。
エピソード
ソフトモジュラーソファは、1989年以来Vitraと協働を続けてきたジャスパー・モリソンが、同社との長年の関係のもとで手がけた製品である。実用性と簡潔な造形を飾らない形で統合する姿勢は、モリソンが一貫して追求してきたデザイン観に通じている。
評価と影響
単位を組み合わせる構成はエクストラソフトとも共通するが、あちらは座面を低く広く取って床座に近い姿勢を許すのに対し、こちらは通常の腰掛ける高さを保つ。ベースを連続させることで、複数を並べたときに床との境が一本の線になる。
ソフトモジュラーソファの美術館収蔵は、公開情報の範囲では確認できていない。
ジャスパー・モリソンの設計思想や経歴について詳しくはジャスパー・モリソンプロフィールページをご覧ください。
ヴィトラの歴史や他の製品について詳しくはヴィトラブランドページをご覧ください。
基本情報
| 名称 | ソフトモジュラーソファ / Soft Modular Sofa |
|---|---|
| デザイナー | ジャスパー・モリソン(Jasper Morrison) |
| 製造 | Vitra(ヴィトラ) |
| 発表年 | 2016年 |
| 生産国 | ドイツ |
| 構造 | スチールフレーム、ウッドフレーム、スチールスプリング、ポリウレタンフォーム、低反発フォーム |
| 張地 | Vitraファブリック・レザーコレクション(着脱可能) |
| 構成要素 | サイドエレメント、センターエレメント、コーナーエレメント、シェーズロング、オットマン |
| 寸法例(2シーター) | W2380×D980×H645mm、座面高380mm |
| 特徴 | モジュラーシステム、スーパーノーマルデザイン、カスタマイゼーション対応 |