ベンド・ソファ
ベンド・ソファ(Bend-Sofa)は、パトリシア・ウルキオラが2010年にB&B Italiaのためにデザインしたモジュラーソファである。彫刻家が可塑性のある素材から削り出したかのような不規則で有機的なフォルムを持つが、その造形は3Dモデリングとデジタルリサーチの研究から導き出されている。2010年のミラノ・デザインウィークで発表され、B&B Italiaの1000番目のプロジェクトにあたる。
「Bend(曲がる)」という名は、ソリッド(充実)とヴォイド(空虚)が交互に織りなす波打つフォルムの動きを表している。コントラストの効いたジグザグステッチが、その起伏を視覚的に際立たせる。モジュラーシステムとして高い自由度を備え、コンパクトなリニアタイプから大きなコーナー構成まで、空間や暮らし方に応じて組み合わせられる。
パトリシア・ウルキオラの設計思想や経歴について詳しくはパトリシア・ウルキオラ プロフィールページをご覧ください。
特徴・コンセプト
ベンド・ソファの特徴は、一枚岩(モノリス)のような塊感を持ちながら、削り出しによって形づくられたかのような有機的な曲線にある。ウルキオラはこのソファを「可塑性のある素材から、彫刻家のような手つきで形づくられた、原初的でモノリシックな座」として構想した。この不規則な形状が、そのまま座り心地の良さにつながっている。
手仕事のように見える不規則なシルエットは、コンピュータによる精密な形状設計と、B&B Italiaの研究開発部門による製造技術によって量産を可能にしている。
モジュラーシステムの自由度
ベンド・ソファは、シートエレメント、オットマン、コーナーエレメントといった波打つモジュールを基本単位とする。これらを組み合わせることで、限られたスペースに適したコンパクトなリニア構成から、L字型・U字型のレイアウト、両面座りが可能な島型アレンジメントまで、幅広い座のかたちを生み出せる。住宅のほか、ホテルのロビーやオフィスの共有スペースといったコントラクト用途にも用いられている。
コントラストステッチ
本体の表面を走るジグザグのコントラストステッチは、うねるフォルムの輪郭を視覚的に強調し、充実と空虚のリズムを際立たせる要素である。張地に対して異なる色のステッチを施すことで、ソファ全体に動きと表情が生まれる。
基本情報
| 正式名称 | ベンド・ソファ / Bend-Sofa |
|---|---|
| デザイナー | パトリシア・ウルキオラ / Patricia Urquiola(1961年– / スペイン出身、ミラノ在住) |
| デザイン年 | 2010年 |
| 製造ブランド | B&B Italia(ビー・アンド・ビー イタリア) |
| 製造国 | イタリア |
| 分類 | モジュラーソファ |
| 内部フレーム | スチールチューブおよびスチールプロファイル |
| 内部フレーム張地 | Bayfit®(Bayer®)フレキシブル・コールドシェイプド・ポリウレタンフォーム、ポリエステルファイバーカバー |
| バッククッション | ダウンフェザー+ポリウレタンインサート、ボックススタイル、ジグザグステッチ |
| サポート | ヴィスコエラスティック・ポリウレタン、ポリエステル&コットンファイバーカバー |
| 脚部 | ブラックカラー・サーモプラスチック素材 |
| 張地 | ファブリックまたはレザー(ジグザグステッチ仕様) |
| カバーリング | ファブリック仕様はフルリムーバブル(取り外し・交換可能) |
| サイズ例(3シーター+シェーズロング) | W330 × D177.5 × H70 cm(座面高約38 cm) |
| サイズ例(4シーター) | W391.5 × D116 × H70 cm |
| サイズ例(コーナーソファ構成) | W325 × D293.5 × H70 cm(座面高約38 cm / 座面奥行111–116 cm) |
| 構成 | シートエレメント、コーナーエレメント、ターミナルエレメント(左右アーム付)、オットマン等をモジュラーに組み合わせ |
| 参考価格帯 | 構成・張地カテゴリにより異なる(欧州市場参考:約€10,500〜€14,500程度) |