エクストラウォールは、ピエロ・リッソーニが2002年にリビング・ディバニのために設計したモジュラーソファである。直交する寸法体系を持つユニットを組み合わせ、構成をつくる。
屋内用と屋外用の双方が供給される。同じ形を保ちながら、素材だけを設置環境に合わせて変えるという構成をとる。
特徴・コンセプト
屋内仕様のフレームはポプラとパインの二重パネルで、ゴムを被覆した弾性ベルトを交差させて張る。詰め物は密度の異なるポリウレタンフォーム。表面はニードルパンチした樹脂加工の不織布ポリエステル繊維をポリアミドのベルベット地に接着したもので覆う。
屋外仕様はフレームがマリンプライウッドに変わる。詰め物には連続気泡構造のポリウレタンフォームFILTREN(R)Tを用い、水が抜ける構成とする。張り地は屋外用の生地に限られる。
脚はいずれも黒のPVC製で高さ調整ができる。ファブリック張りはベルクロで完全に取り外せるが、レザー張りは全周に縫い目が入る仕様で、カバーの脱着はできない。
クッションは輪郭が明確で、角が立った直方体に近い。ネオウォール ソファがフレンチステッチによる丸みを持つのに対し、エクストラウォールは直交する面で構成される。同じ設計者による製品でありながら、輪郭の性格が異なる。
背景
ピエロ・リッソーニは1990年からリビング・ディバニのアートディレクターを務めている。建築と家具の双方を扱い、比例に対する厳密さと抑制された造形言語を特徴とする設計者である。
エクストラウォールは、その後のリビング・ディバニの製品群に共通する語彙をつくった仕事にあたる。角の立った輪郭、正方形に近い幾何、寸法の精密な設定。これらは後年のエクストラソフト(2008年)やネオウォール ソファ(2011年)にも引き継がれ、さらにベッドとしてのエクストラウォール ベッドへも展開された。
評価
実務では、構成の自由度が高い点が利点になる。直交するユニットの組み合わせのため、部屋の隅や柱の出っ張りに合わせて形を決められる。屋内外で同じ意匠を使えるため、テラスと室内を連続させたい住宅では統一感が保てる。
一方、レザー仕様ではカバーを外せないため、長期使用での手入れの方針を購入時に決めておく必要がある。同じリビング・ディバニでは、より柔らかい座り心地を求めるならエクストラソフト、水平方向の広がりを重視するならネオウォール ソファが比較対象になる。
ピエロ・リッソーニの設計思想や経歴について詳しくはピエロ・リッソーニプロフィールページをご覧ください。
リビングディバーニの歴史や他の製品について詳しくはリビングディバーニブランドページをご覧ください。
基本情報
| デザイナー | ピエロ・リッソーニ / Piero Lissoni |
|---|---|
| 発表年 | 2002年 |
| ブランド | リビング・ディバニ / Living Divani |
| カテゴリー | モジュラーソファ |
| フレーム | 屋内:ポプラ+パインの二重パネル / 屋外:マリンプライウッド |
| 詰め物 | 屋内:密度差ポリウレタンフォーム / 屋外:連続気泡ポリウレタンフォーム FILTREN(R)T |
| 脚 | 黒PVC(高さ調整可) |
| 張り地 | ファブリック(ベルクロで全脱着可)/ レザー(全周縫製・脱着不可) |
| 設置環境 | 屋内 / 屋外 |
| 関連製品 | エクストラウォール ベッド、エクストラソフト(2008年)、ネオウォール(2011年) |