概要
ビーハイブ(A331)は、アルヴァ・アアルトが1953年にユヴァスキュラ大学の内装のために設計したペンダントライトである。丸みのあるシェードの隙間に、穿孔したスチールのリングが差し込まれる。蜂の巣を思わせる形から、この愛称で呼ばれてきた。アルテックが製造している。
特徴・コンセプト
リングが光源を隠す
シェードは複数の段に分かれ、そのあいだにスチール製のリングが差し込まれる。段の隙間から見える位置にリングが入るため、下や横から見上げても光源が直接目に入らない。リングには等間隔の穿孔が開いており、そこを通った光が拡散して外へ出る。
穿孔から漏れた光は、壁面に細かな縞状の陰影を描く。光を遮るための部材が、そのまま光の形を決めている。
素材と仕上げ
シェードはアルミニウムをスピニング加工で成形し、粉体塗装を施す。リングはスチールで、真鍮メッキまたはクロームメッキが用いられる。ホワイトのシェードに真鍮メッキ、ホワイトに クロームメッキ、ブラック(内面はホワイト)に真鍮メッキという組み合わせが用意される。同じ形でも、リングの仕上げによって漏れる光の色みが変わる。
多灯で使う
一灯で部屋全体を均一に照らすのではなく、必要な範囲を照らす寸法である。ダイニングテーブルの上やリビングの一角に吊るす使い方に向き、複数を並べても成立する。
エピソード
この照明は、アアルトが設計したユヴァスキュラ大学の内装のために生まれた。建築の設計にあたって家具や照明まで手がけるという進め方は、スツール60をヴィープリ図書館の講堂に納めた例にも見られる。
評価と影響
アルテックの照明のなかでは住宅向けの定番として扱われている。金属をスピニング加工で成形する工程と、リングを一段ずつ差し込む工程を組み合わせた構成をとる。
アルヴァ・アアルトの設計思想や経歴について詳しくはアルヴァ・アアルトプロフィールページをご覧ください。
アルテックの歴史や他の製品について詳しくはアルテックブランドページをご覧ください。
基本情報
| 名称 | ビーハイブ A331 / Pendant Light A331 "Beehive" |
|---|---|
| デザイナー | アルヴァ・アアルト(Alvar Aalto) |
| ブランド | アルテック(Artek) |
| 発表年 | 1953年 |
| デザインの成立国 | フィンランド |
| 分類 | ペンダントライト |
| 主要素材 | シェード:スピニング加工アルミニウム(粉体塗装)/リング:スチール(真鍮メッキまたはクロームメッキ) |
| サイズ | 直径33cm × 高さ30cm |
| 仕上げ | ホワイト/真鍮メッキリング、ホワイト/クロームメッキリング、ブラック(内面ホワイト)/真鍮メッキリング |
| 設計の背景 | ユヴァスキュラ大学の内装のための照明 |
Reference
- Pendant Light A331 "Beehive" | Artek
- https://www.artek.fi/en/products/pendant-light-a331