概要
ザ・ドッツは、ラース・トーノエが2007年にムートのために設計した壁掛けのコートフックである。円盤を削り出したような丸い頭部を壁から突き出させ、サイズと色を組み合わせて並べる。木製から始まり、のちに金属製と陶製が加わった。累計の生産数は100万個を超える。
特徴・コンセプト
掛ける面をつくる形
頭部は壁から離れるほど径が大きくなる。掛けた衣類は自重で内側へ滑り落ちようとするが、外側が太いため手前で止まる。フックのように先端を上へ曲げなくても外れないのは、この径の変化による。角のない丸い面が衣類に当たるため、掛けた部分に折り跡が付きにくい。
組み合わせて配置する
XS(φ65mm)、S(φ90mm)、M(φ130mm)、L(φ170mm)の4サイズがあり、色数も多い。数と配置に決まりがないため、壁の広さや掛けるものの量に応じて構成を決められる。何も掛けていない状態でも壁面の模様として成立するため、来客の目に触れる場所でも使いやすい。
素材ごとの作り方
木製はオーク、ウォールナット、アッシュ(着色仕様はアッシュ)を用いる。節があると球面の見え方が崩れるため、節のない材が選ばれる。木を2つに切って貼り合わせ、CNC旋盤で削り出したのち、研磨してオイルで仕上げる。削り出す形は材料の無駄が最小になるよう決められている。金属製は無垢のアルミニウムをCNC旋盤で加工し、アルマイト処理と塗装を施す。引き出しや戸棚のつまみとしても使える。
エピソード
トーノエによれば、最初の構想はコートフックではなくモビールであった。大きさの違う円形の木片を高さを変えて吊るすつもりでスケッチを重ねるうち、円を並べた図がそのまま壁のフックに見えたという。異なる径の円をいくつも組み合わせるという着想は、モビールの案から引き継がれている。
評価と影響
掛けるという用途と、壁面の装飾という役割を同じ形で果たす点が評価されてきた。住宅の玄関や寝室のほか、ホテルやオフィスでも用いられる。
ラース・トーノエの設計思想や経歴について詳しくはラース・トーノエプロフィールページをご覧ください。
ムートの歴史や他の製品について詳しくはムートブランドページをご覧ください。
基本情報
| 名称 | ザ・ドッツ / The Dots |
|---|---|
| デザイナー | ラース・トーノエ(Lars Tornøe) |
| ブランド | ムート(Muuto) |
| 発表年 | 2007年 |
| デザインの成立国 | ノルウェー |
| 分類 | コートフック(壁掛け) |
| 主要素材 | 木:オーク、ウォールナット、アッシュ(着色仕様はアッシュ)/金属:無垢アルミニウム(アルマイト処理)/陶 |
| サイズ | XS φ65mm/S φ90mm/M φ130mm/L φ170mm |
| 加工 | 木を2つに貼り合わせCNC旋盤で削り出し、研磨・オイル仕上げ |
Reference
- Playful Hooks — Dots Series | Muuto
- https://muuto.com/stories/playful-hooks-dots-series
- The Dots | Muuto
- https://www.muuto.com/products/shop-by-family/dots/