Muuto(ムート)

Muutoは、2006年にデンマーク・コペンハーゲンで設立された家具・照明のブランドである。Peter BonnénとKristian Byrgeが創業し、北欧の設計者との協働によって家具、照明、繊維製品、生活用品を扱う。名称はフィンランド語で新しい視点を意味する語に由来する。設計者には販売数に応じた対価が支払われる方式を採る。2018年1月にKnollが取得し、2021年のMillerKnoll成立以降は同グループのブランドにあたる。

事業と製造の実体

Muutoは自社工場を持たず、製品ごとに外部の製造業者へ生産を委託する。設計者が持ち込む案に対して、社内の担当部門が製造の可否と価格の条件を検討し、量産できる形へ調整する分担が採られている。

素材の選定が製品の性格を規定してきた。ザ・ドッツのように木材の削り出しで成立する製品がある一方、木材を細かくした繊維と樹脂を混ぜた複合材で殻を成形する椅子の系列もある。この複合材は木材の質感を保ちながら樹脂の成形性を得るもので、脚部を替えて用途を分ける構成と組み合わせられる。

色の設計も社内で担われる。木地の色に限らず、彩度を抑えた色から強い色までを扱い、同じ形の製品を色によって性格の異なるものとして展開する構成が採られている。

素材については、PEFC認証を受けた木材の使用と、溶剤系のラッカー塗装から水性塗装への切り替えを公表している。

沿革

設立

2006年、Peter BonnénとKristian Byrgeがコペンハーゲンでmuutoを設立した。北欧の設計の伝統を前提としつつ、素材と色において別の選択肢を示すことを事業の方針としている。2010年からは北欧の学生を対象とする設計の賞を毎年設けており、この枠組みから製品化に至った案もある。

資本の移動

2014年8月、デンマークの投資会社Maj Invest Equityが株式の45パーセントを取得した。2017年12月、米国のKnollがMuutoの取得を発表し、2018年1月に完了している。創業者2名は助言役および取締役として関与を続けた。

2021年7月にKnollがHerman Millerと統合してMillerKnollが成立して以降、Muutoは同グループに属するブランドの一つにあたる。本社はコペンハーゲンに置かれたままである。

デザイナーとの協働

Muutoの製品開発は、外部の設計者との協働によって進む。設計者には販売数に応じた対価が支払われる方式が採られ、実績のある設計者と経験の浅い設計者の双方が起用される。生産を外部に委託する体制のため、設計案を製造の条件へ翻訳する作業は社内の担当部門が担う。

継続的な協働相手には、Cecilie Manz、Anderssen & Voll、TAF Studio、Iskos-Berlin、Thomas Bentzen、Form Us With Loveらがいる。

主な製品群

壁面の掛具ザ・ドッツは、木材を削り出した円板を壁に取り付ける構成で、寸法と色の組み合わせを変えて使う。収納では、Cecilie Manzによるコンパイル シェルビングがある。

卓では、Staffan Holmによるスプリット・テーブルを扱う。生活用品ではタイル・クッションリストア・バスケットなど、繊維製品と収納具が製品群に含まれる。

このほか、椅子、ソファ、照明を扱い、住宅向けと事務空間向けの双方に対応する構成を採る。

基本情報

ブランド名 Muuto(ムート)
設立 2006年
創業者 Peter Bonnén、Kristian Byrge
本社所在地 デンマーク・コペンハーゲン
資本関係 2018年1月にKnollが取得。2021年よりMillerKnollのブランド
事業内容 家具・照明・繊維製品・生活用品の企画および販売(生産は外部委託)
公式サイト https://www.muuto.com

Reference