概要
ラーシュ・トーノエ(1979年生まれ)は、ノルウェーの家具・プロダクトデザイナーである。ベルゲン国立芸術大学で学び、2006年にアトレ・トヴァイトとトヴァイト&トーノエを設立した。ムートのために設計した壁掛けフック「ザ・ドッツ」は、円板を壁に留めるだけの構成で、大きさと色の組み合わせで配置が決まる。
バイオグラフィー
1979年、ノルウェーに生まれた。ベルゲン国立芸術大学(現ベルゲン大学芸術・デザイン・音楽学部)で工業デザインを学んでいる。
2006年、同校で学んだアトレ・トヴァイトとトヴァイト&トーノエを設立した。ベルゲンを拠点とし、家具と什器を手がけている。
ムート、フォラ・フォルム、ノースなどのために製品を設計した。
2010年代にムートから発表した「ザ・ドッツ」が広く知られる。現在もノルウェーを拠点に活動している。
デザインの思想と方法
壁掛けフックは、通常は棒状の部材を壁から突き出させる。トーノエが選んだのは、円板を壁に留めるという構成である。突起が浅くなるため、通行の妨げになりにくく、掛けるものも限定されない。
形を一つに絞る
ザ・ドッツは、円板という単一の形だけで構成される。大きさと色を変えることで、壁面での配置に変化が生まれる。部材の種類を増やさずに構成の幅を得るという方法にあたる。
配置を使い手に委ねる
取り付ける位置と数は使い手が決める。設計者が決めるのは円板の径と色の範囲だけで、壁面での構成は場所ごとに変わる。
木の削り出しで作る
円板はオークなどの無垢材から削り出される。旋盤で加工できるため工程が単純で、木目が一枚ごとに異なる。着色した仕様では、木目が透ける仕上げが選ばれる。
ノルウェーの生産条件
ノルウェーは家具産業の集積が小さく、生産は国外のメーカーに委ねられることが多い。既存の設備で作れる範囲から設計を進めるという条件は、同国の設計者に共通する。
ムートの歴史や他の製品について詳しくはムート ブランドページをご覧ください。
代表作にみる方法
ザ・ドッツ(ムート)
木の円板を壁に留めた掛けフックである。突起が浅いため通行の妨げになりにくく、掛けるものも限定されない。大きさは複数用意され、色も選べる。取り付ける位置と数は使い手が決めるため、壁面での構成は場所ごとに変わる。→ザ・ドッツ
トヴァイト&トーノエの家具
椅子、卓、収納を手がけている。既存の設備で作れる範囲から構成を決めるという進め方が共通する。
公共空間の製品
フォラ・フォルムなどのために、公共施設や事務所向けの家具を設計している。使用の頻度と保守の条件が住宅とは異なる。
評価と影響
トーノエは一般に、2000年代以降のノルウェーのデザインを担う世代の一人として言及される。アンデシェン&ヴォルと同様に、家具産業の集積が小さい国から国外のメーカーとの関係を築いた例にあたる。
ザ・ドッツは、単一の形の大きさと色を変えるだけで構成の幅を得るという方式で知られる。同種の壁掛けフックは以後も多く出ている。
アトレ・トヴァイトとの共同名義での発表が多く、個々の担当は公表されていない。
収蔵
4館のAPI(MoMA、V&A、Met、AIC)で照合したが、該当する収蔵は確認できなかった。ノルウェー国内の館については照合手段がない。
作品一覧
| 年 | 区分 | 作品名 | ブランド |
|---|---|---|---|
| 2010年代 | 什器 | ザ・ドッツ | Muuto |
| 2006年〜 | 家具 | トヴァイト&トーノエの家具 | 各社 |
| 2010年代 | 家具 | 公共施設・事務所向けの家具 | Fora Form ほか |
プロフィール
| 生年 | 1979年 |
|---|---|
| 出身地 | ノルウェー |
| 国籍 | ノルウェー |
| 活動拠点 | ベルゲン |
| 分野 | 家具、什器 |
| 主な協働ブランド | Muuto、Fora Form |
Reference
- Lars Tornøe | Muuto
- https://www.muuto.com/designers/lars-tornoe/
- Fora Form
- https://www.foraform.com/en/
- Nasjonalmuseet, Oslo
- https://www.nasjonalmuseet.no/en/