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ペリカンチェアは、フィン・ユールが1940年に設計した椅子である。ハウス・オブ・フィン・ユールが2001年から製造する。木の骨組みを詰め物と張り地で覆い、外に現れるのは脚のみとなる。幅850mm、座面高370mm。

このページでは、寸法と座面の低さ、張り地と脚の選択、正規品の識別、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。

正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材

ペリカンチェアの正規品は、House of Finn Juhl(旧Onecollection)がデンマーク国内の自社工房にて製造している。フィン・ユールの未亡人ハンネ・ヴィルヘルム・ハンセンから2001年に製造・復刻の独占権を委託されたHouse of Finn Juhlは、オリジナルの設計意図を忠実に再現しながら、現代の技術で品質と耐久性を向上させている。

正式名称 ペリカンチェア。留めボタンの有無で2つの仕様がある
製造ブランド ハウス・オブ・フィン・ユール。2001年から製造されている
製造国 デンマーク
主要素材 木の骨組みに、ウレタンと綿を重ねた詰め物を載せる。張り地は布、羊毛の皮、革から選ぶ。脚は無垢材または黒の塗装による
サイズ 幅850 × 奥行760 × 高さ680mm。座面高370mm
重量 約18〜20kg。張り地によって異なる
カラー・仕上げ 張り地は複数の種別と色から選ぶ。脚はオーク(2種の仕上げ)、ウォールナット、黒の塗装から選ぶ。留めボタンとクッションに異なる色を指定できる
価格 ハウス・オブ・フィン・ユールは公式サイトで価格を公表していない(2026年8月19日確認)。正規取扱店への問い合わせによる。張り地と脚の仕上げで価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受ける
付属品 取り外せる座面のクッションが付く
スタッキング できない
組み立て 完成した状態で届く
収蔵 本製品の収蔵は当サイトの照合対象4館では確認できていない。同じ設計者の他の椅子では、MoMA と AIC が複数点を収蔵している
保証 取扱店によって期間が異なる。購入時に確認する
納期 受注生産。納期は取扱店に確認する

正規品とライセンスを受けていない製品の違い

権利者のライセンスを受けていない同型の製品が流通している。公表されている情報から確認できる差を整理する。仕様が公表されていない項目は「公表なし」と記し、推測では埋めていない。

公表されている仕様

ハウス・オブ・フィン・ユールは、木の骨組みにウレタンと綿を重ねた詰め物を用いること、選べる張り地と脚の仕上げ、寸法、重量、デンマークでの製造を公表している。

ライセンスを受けていない製品では、これらの仕様が公表されていない場合が多い。張り地の縫い目の位置と、脚と本体の接合部は外から確認できる箇所にあたる。曲面が連続する外形のため、縫い目の処理が見え方に関わる。

比較項目 正規品(ハウス・オブ・フィン・ユール) ライセンスを受けていない製品
骨組み 木(公表) 公表なし
詰め物 ウレタンと綿の多層(公表) 公表なし
無垢材または黒の塗装(公表) 公表なし
製造国 デンマーク(公表) 公表なし
メーカー保証 対象 対象外

寸法と座面の低さ

幅850mm、奥行760mm、高さ680mm。座面高370mm。

幅850mmに対して高さ680mmと、横に広く低い外形にあたる。1人掛けの椅子としては幅が大きい部類にあたる。

座面高370mmは一般的な椅子(400〜450mm前後)より低い。くつろぐ姿勢で座る高さである。立ち上がる際は、この位置からの動作になる。

肘掛けと背もたれの区別を持たない。左右から囲まれる構成のため、身体を預ける位置が固定されない。

選び分けの目安

設置場所が限られる場合
幅850×奥行760mm。1人掛けの椅子としては床面に占める範囲が大きい。
姿勢を変えて座る場合
肘掛けと背もたれの区別を持たない。左右から囲まれる構成にあたる。
立ち座りのしやすさを重視する場合
座面高370mmは低い。この位置から立ち上がる動作を確かめる。

類似商品・競合との比較

くつろぐための椅子は、木部の見え方と座面の高さで性格が分かれる。

比較項目 ペリカンチェア No.53 チェア レディチェア
木部 脚のみ 骨組みが外に現れる 持たない
座面高 370mm 375mm 460mm
850mm 710mm 770mm
肘掛け 背もたれと一続き 独立する 独立する
張り地 布/羊毛の皮/革 布/革 取り外せない

選び分けの目安

木部を見せたい場合
この製品は脚のみが外に現れる。骨組みが見える製品とは印象が異なる。
張り地の種別で選ぶ場合
布、羊毛の皮、革から選べる。羊毛の皮は他の2つと手入れの条件が異なる。
低い座面を求める場合
座面高370mmは、くつろぐ姿勢で座る高さにあたる。

使用感と設置条件

張り地の選択

布、羊毛の皮、革から選ぶ。羊毛の皮は毛足があり、手入れの条件が他と異なる。掃除機で強く吸うと毛が抜ける。

留めボタンの有無で2つの仕様がある。ボタンとクッションに異なる色を指定できる。

脚の選択

オーク(2種の仕上げ)、ウォールナット、黒の塗装から選ぶ。外に現れる木部は脚のみとなる。

無垢材の脚は日光で色が変わる。オークは黄みを帯び、ウォールナットは色が明るくなる。塗装の仕上げでは変化が現れにくい。

搬入と設置

重量は約18〜20kg。完成した状態で届く。

幅850×奥行760mm。搬入経路がこの寸法を通るかを確認する。

経年変化とメンテナンス

素材ごとに起きること

布は日光で色が褪せる。曲面が連続する外形のため、日の当たり方によって色の差が生じやすい。

羊毛の皮は毛が抜ける。使用と摩擦によって毛足が寝る。

革は使用と日光によって色が濃くなり、乾燥するとひび割れる。

詰め物は荷重で潰れる。詰め物が輪郭をつくる構成のため、外形の見え方も変わる。

日常の手入れ

布の張り地
掃除機のブラシ付きノズルで埃を吸う。
羊毛の皮
柔らかい刷毛で毛並みを整える。掃除機で強く吸うと毛が抜ける。
革の張り地
乾いた布で埃を払う。年に数回、革用のクリームで油分を補う。
乾いた布で拭く。オイルの仕上げは定期的な塗り直しが要る。

張り替え

張り替えについては取扱店を通じて相談する。曲面が連続する外形のため、対応の可否と期間を確認する。

どこで買うか

取扱店の調べ方

ハウス・オブ・フィン・ユールは公式サイトで製品情報を公開している。同社は価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによる。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。

注文の際に決める項目は、留めボタンの有無、張り地と色、脚の仕上げである。受注生産のため、納期は取扱店に確認する。

実物を確認する

座面高370mmと、左右から囲まれる感覚は実物で確かめられるとよい。立ち上がる動作もあわせて確認する。

幅850×奥行760mmが設置場所に対してどの程度を占めるかも、実測しておく。

中古の流通

1940年以降の個体と、2001年以降の再生産品が流通する。製造の時期によって条件が異なるため、年式を確かめる。

相場は張り地、脚の仕上げ、状態で幅があり、一定していない。確認箇所は、張り地の傷みと色の変化、詰め物の潰れと外形の変形、脚の状態と接合部の緩み、座面のクッションが付属するかである。

購入前チェックリスト

  • 留めボタンの有無(2つの仕様)
  • 張り地(布/羊毛の皮/革。手入れの条件が変わる)
  • 脚の仕上げ(外に現れる木部は脚のみ)
  • 設置場所の寸法(幅850×奥行760mm)
  • 搬入経路(重量約18〜20kg)
  • 座面高370mm(一般的な椅子より低い)
  • 肘掛けと背もたれの区別を持たないこと
  • 中古の場合、年式と詰め物の潰れ

よくある質問

価格はどのくらいですか?
ハウス・オブ・フィン・ユールは公式サイトで価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによります(2026年8月19日確認)。張り地と脚の仕上げで価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受けます。
どこで購入できますか?
ハウス・オブ・フィン・ユールの公式サイトで製品情報を確認できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。受注生産のため納期もあわせてご確認ください。
座り心地はどうですか?
座面高370mmは一般的な椅子(400〜450mm前後)より低く、くつろぐ姿勢で座る高さです。肘掛けと背もたれの区別を持たず左右から囲まれる構成のため、身体を預ける位置が固定されません。
設置に必要な寸法を教えてください。
幅850×奥行760×高さ680mmです。幅850mmに対して高さ680mmと横に広く低い外形で、1人掛けの椅子としては床面に占める範囲が大きくなります。搬入経路がこの寸法を通るかもご確認ください。
張り地はどう選べばよいですか?
布、羊毛の皮、革から選べます。羊毛の皮は毛足があり手入れの条件が他と異なり、掃除機で強く吸うと毛が抜けます。留めボタンの有無で2つの仕様があり、ボタンとクッションに異なる色を指定できます。
木部は見えますか?
外に現れる木部は脚のみです。オーク(2種の仕上げ)、ウォールナット、黒の塗装から選べます。無垢材の脚は日光で色が変わり、オークは黄みを帯び、ウォールナットは色が明るくなります。
張り替えはできますか?
取扱店を通じてご相談ください。曲面が連続する外形のため、対応の可否と期間をご確認ください。
手入れはどうすればよいですか?
布の張り地は掃除機のブラシ付きノズルで埃を吸います。羊毛の皮は柔らかい刷毛で毛並みを整えてください。革の張り地は乾いた布で埃を払い、年に数回クリームで油分を補ってください。曲面が連続する外形のため、日の当たり方によって色の差が生じやすくなります。