このページについて
E1027 アジャスタブルテーブルは、アイリーン・グレイが1927年に設計したサイドテーブルである。円形の天板が支柱から片持ちで張り出し、高さを変えられる。現在はクラシコンがライセンスのもとで製造している。
このページでは、正規品の仕様と選べる仕上げ、正規品とライセンスを受けていない製品との差、高さ調節と設置の条件、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
E1027 アジャスタブルテーブルのデザインストーリーについて詳しくはE1027 アジャスタブルテーブル紹介ページをご覧ください。
正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材
E1027 アジャスタブルテーブルの正規品は、ドイツのClassiCon(クラシコン)がAram Designs Ltd.のライセンスのもとで製造している。日本ではカッシーナ・イクスシー(Cassina ixc.)が取り扱いを行っている。以下は正規品の主要仕様である。
| 正式名称 | E1027 アジャスタブルテーブル / Adjustable Table E 1027 |
|---|---|
| 製造ブランド | ClassiCon(クラシコン)/ライセンス元:Aram Designs Ltd.(ロンドン) |
| 製造国 | イタリア(ドイツのクラシコンがライセンスのもと販売) |
| 主要素材 | フレーム:管状スチール(クロームメッキ仕上げ/マットブラック粉体塗装仕上げ) 天板:6mm強化ガラス(クリアー/スモークグレー)、またはブラックラッカー仕上げ金属 |
| サイズ | 天板直径:Φ約52cm 本体高さ:H約64〜102cm(11段階調節) 天板高さ:約55〜93cm ベース幅:約46cm |
| 重量 | 約9kg |
| フレームバリエーション | クロームバージョン(クロームメッキ仕上げ) ブラックバージョン(マットブラック粉体塗装仕上げ) |
| 天板バリエーション | クリスタルガラス(クリアー) スモークグレーガラス ブラックラッカー金属天板 |
| 高さ調節機構 | 支柱内の機構により、任意の位置で固定できる |
| 構造 | カンチレバー構造(天板がフレーム中心から片持ち張り出し、ベッドやソファ下にフレームを滑り込ませることが可能) |
| 参考価格帯(税込目安) | クラシコンは価格を公表していない(2026年8月19日確認)。正規取扱店への問い合わせによる。フレームの仕上げと天板の種別で価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受ける |
| 正規品の証 | 脚部にClassiConロゴおよびアイリーン・グレイの署名、シリアルナンバーの刻印 |
| 美術館収蔵 | MoMA アジャスタブルテーブル(1927年設計・1976年製) 収蔵番号 533.1977 |
正規品とライセンスを受けていない製品の違い
この製品には世界の権利を保有する会社があり、クラシコンはそのライセンスのもとで製造している。いっぽうで、ライセンスを受けていない同型の製品も流通している。公表されている情報から確認できる差を整理する。
公表されている仕様
クラシコンは、フレームの素材と仕上げ(クロームめっきまたは粉体塗装のスチールパイプ)、天板の種別(クリスタルガラス、スモークグレーのガラス、ラッカー塗装の金属)、支柱内の機構で任意の高さに固定できることを公表している。
ライセンスを受けていない製品では、これらの仕様が製造者ごとに異なり、公表されていない場合が多い。
個体の識別
正規品のフレームには、設計者の署名、クラシコンのロゴ、個体ごとのシリアルナンバーが刻印されている。中古で選ぶ場合、この刻印の有無で判別できる。
正規品はメーカー保証の対象となり、天板の交換も正規取扱店経由で依頼できる。
| 比較項目 | 正規品(クラシコン) | ライセンスを受けていない製品 |
|---|---|---|
| フレーム | クロームめっきまたは粉体塗装のスチールパイプ(公表) | 公表なし |
| 天板 | クリスタルガラス/スモークグレーのガラス/ラッカー塗装の金属(公表) | 公表なし |
| 高さ調節 | 支柱内の機構で任意の位置に固定(公表) | 公表なし |
| 刻印 | 設計者の署名、ブランドロゴ、シリアルナンバー | なし |
| メーカー保証 | 対象 | 対象外 |
| 天板の交換 | 正規取扱店経由で依頼できる | 対象外 |
使用感と設置条件
片持ちの構造
天板が支柱から片持ちで張り出し、ベースの円弧は天板の真下に入らない。このためベッドやソファの下にベースを差し込み、天板だけを座面や寝床の上へ出せる。四本脚のサイドテーブルでは、脚が家具に当たって同じ位置に置けない。
荷重は片側にかかる。天板の縁に体重をかけると傾くため、重い物を端に置くことは想定されていない。
高さの調節
支柱内の機構により、任意の位置で固定できる。工具を必要とせず、天板を持って上下させる。ベッドサイドでは寝床の高さ、ソファ脇では座面の高さ、立って使う場合はさらに上へと、用途に応じて変えられる。
設置に要する寸法
天板は直径約520mm、ベースの幅は約460mm。ベースを家具の下へ差し込む使い方では、家具の底面と床の間に支柱が通る高さが要る。脚付きのベッドやソファでは問題ないが、床に接する構造の家具では差し込めない。
ガラスの天板は縁が露出する。人の動線上に置く場合、腰から膝の高さに硬い縁が来ることになる。
経年変化とメンテナンス
素材ごとに起きること
クロームめっきは水滴が残ると輪染みになる。粉体塗装の仕上げは、擦れると下地の金属が出る。
ガラスの天板は指紋が目立つ。高さを変えるたびに天板を持つため、縁に触れる機会が多い。
支柱内の機構は、繰り返しの上下で摩耗する。固定が緩んで自重で下がるようになった場合、修理の対象となる。
日常の手入れ
- フレーム
- 乾いた柔らかい布で拭く。めっき面は水気を残さない。研磨剤を含むものは用いない。
- ガラスの天板
- ガラス用の洗剤で拭ける。縁は欠けやすいため、硬い物を当てない。
- 高さ調節部
- 埃が入ると動きが渋くなる。乾いた布で拭き、油は差さない。
どこで買うか
取扱店の調べ方
クラシコンは公式サイトで取扱店を検索できる。同社は価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによる。フレームの仕上げと天板の種別で価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受ける。
注文の際に決める項目は、フレームの仕上げ(クロームめっきまたは粉体塗装)と天板の種別(クリスタルガラス、スモークグレーのガラス、ラッカー塗装の金属)である。
実物を確認する
天板を実際に上下させて、機構の動きと固定の具合を確かめられるとよい。ガラスの天板は透明度と厚みが見え方を左右する。スモークグレーは背後が透けて見える度合いが変わる。
中古の流通
1970年代の再生産以降の個体が流通している。相場は年式と状態で幅があり、一定していない。
確認箇所は、フレームの刻印(署名・ロゴ・シリアルナンバー)、めっきの傷と剥がれ、ガラスの縁の欠け、高さを固定したときに自重で下がらないかである。
購入前チェックリスト
- フレームの仕上げ(クロームめっき/粉体塗装)
- 天板の種別(クリスタルガラス/スモークグレー/ラッカー塗装の金属)
- 差し込む家具の底面と床の間に支柱が通る高さがあるか
- 天板の直径約520mm、ベース幅約460mmが収まる場所か
- 動線上にガラスの縁が来ないか
- 中古の場合、フレームの刻印の有無
- 中古の場合、高さを固定して自重で下がらないか
よくある質問
- 正規品の価格はどのくらいですか?
- クラシコンは価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによります(2026年8月19日確認)。フレームの仕上げと天板の種別で価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受けます。
- どこで購入できますか?
- クラシコンの公式サイトで取扱店を検索できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。
- ライセンスを受けていない同型の製品とは何が違いますか?
- クラシコンはフレームの素材と仕上げ、天板の種別、支柱内の機構で任意の高さに固定できることを公表しています。ライセンスを受けていない製品はこれらが公表されていないことが多く、比較の前提が揃いません。また、メーカー保証や正規取扱店経由の天板交換の対象にもなりません。
- 正規品かどうかはどう見分けますか?
- フレームに設計者の署名、クラシコンのロゴ、個体ごとのシリアルナンバーが刻印されています。中古で選ぶ場合はこの刻印の有無で判別できます。
- ベッドやソファの下に入りますか?
- 天板が支柱から片持ちで張り出し、ベースの円弧は天板の真下に入りません。このためベースを家具の下へ差し込み、天板だけを座面や寝床の上へ出せます。ただし家具の底面と床の間に支柱が通る高さが必要です。床に接する構造の家具では差し込めません。
- 高さはどのように変えますか?
- 支柱内の機構により任意の位置で固定できます。工具を必要とせず、天板を持って上下させます。天板の直径は約520mm、ベースの幅は約460mmです。
- 手入れはどうすればよいですか?
- フレームは乾いた柔らかい布で拭き、めっき面は水気を残さないでください。研磨剤を含むものは使えません。ガラスの天板はガラス用の洗剤で拭けますが、縁は欠けやすいため硬い物を当てないでください。高さ調節部は埃が入ると動きが渋くなります。乾いた布で拭き、油は差さないでください。
- 他に検討すべき製品はありますか?
- 片持ちで天板を張り出す構造は、四本脚のサイドテーブルでは代替できません。家具の下に差し込む必要がない場所であれば、脚が天板の下にある一般的なサイドテーブルも選択肢になります。